エベレスト街道旅行記16日目(2022/05/03)ゴーキョ→ゴーキョ・リ→ゴーキョ→ソナック・ツォ→ゴーキョ→マッチェルモ
そんなこんなで、初めての場所で早朝1人ハイクが開始されましたw ガイド付きとはなんなのかw
時刻は4:30であたりは真っ暗。街灯なんてものは当然ないので、登山口が暗すぎてわからん。あと昨日の夜雪降ったみたいで辺りは真っ白。
はるか上にライトがいくつか見えるので、登山者はいるみたいです。
YAMAPのGPSと比較しながら進みますが、どうやら湿地帯とそこにある石を積み上げて作った橋を通る必要があるらしく、ぐしゃぐしゃのところを踏まないように慎重に。ガイド欲しいw
ゴーキョ・リは2時間ほどで登頂できます。もう色々感覚が麻痺ってますが2時間はすぐそこぐらいです。耳すまの秘密の場所ぐらいのノリで行ってますが、多分違うと思います。
なので10分に1回ぐらい休みながら登ることになります。最初はペースが掴めない。そして歩いても歩いても、先に進まないw 地面が凍った上に雪が積もってて歩きにくく、滑る。
山の形もこんもりとした丘なので、景色に変化がなく進んでいるかがわからない。しかも周りに人もいない。
それでも徐々に登ると、カラパタールやチョラパスで味わった5000mの壁にぶつかります。少しでも呼吸が乱れると辛いので、呼吸だけを一定パターンにして、手足をとにかく動かし、難しくなったら立ち止まって深い呼吸をします。これが自分で洗い出した息が辛いときの対策です。
図らずも、早朝スタート組の最後尾で後ろから誰も来ないから気が楽だし、ひとりなのでマイペースに、上の作戦で進みます。
そしてやっと登頂しました!!
カラパタール、チョラパスに続き難所を突破しました。3日連続の早朝アタックになってしまいましたが・・・
景色は抜群です。エベレストが近くででかく見えるのはカラパタールだけど、エベレストがでかい山であることがよくわかるのがゴーキョ・リだなと思いました。周りにいっぱい高い山があるのに、その中でエベレストとローツェがぐっと顔を出しています。
残念なのは早朝アタックだとどちらも方角的に逆光気味になるたころです。順光で見たければ天気の崩れない季節の午後の方が良いのかもと。
寒すぎて親指が動かず、携帯も持てないし、カメラも握れない。親指を咥えて温めながら写真を撮りました。
その場にいるカメラ持ってる人に写真をお願いしたら10ドルって言われて、はぁ?と思ったら冗談だよwと。信じちゃったじゃやねーか。
カラパタールに続き寒すぎて何もできないので早々に下山開始、登りの時は凍ってた雪が溶けてぬかるんだ道を慎重に歩いて行きます。標高が高いので、降りるのも酸素を消費して疲れます。さらにここにきてシャリバテも重なってきます。意識を失わないように降ります。
途中で例の日本語喋るネパール人とすれ違いテンション高く励まされました。
シャワーズ夫妻とも遭遇。ガイドはどうしたのって聞かれて、怪我したって言ったらアルコール飲んでたやつがなに言ってるみたいなことを返された。正論だなって思いました。
晴れ上がったゴーキョを上から見るのも美しい。真っ青な氷河湖が綺麗。
戻ってきてチベタンブレッド食べて元気を出しました。卵乗せチベタンブレッドが一番好きかも。
少し休憩して、ソナック・ツォへ向かいます。ゴーキョ周辺にはいくつか湖があり、ゴーキョに隣接しているのはドゥードゥ・ポカリです。(ちなみネパール語で湖はポカリですが、ポカリスエットとは関係ないです。川もコーラですが、飲み物のコーラと関係はありません)ドゥードゥ・ポカリは3rd Lakeと呼ばれており、これは下流からみて3番目の湖だからです。ソナック・ツォはゴーキョから1時間ほど歩いた4th Lakeになります。5th Lakeまでの案内がありますが、そこまで行くと往復6時間になりちょっときついのと、5th Lakeは小さいのでいいかなと。
ソナック・ツォまでの道は8000m峰のチョ・オユーを眺めながら進む感じになる、非常に綺麗な谷間の道でした。
そして、見えてくるソナック・ツォ。
草木のない山に浮かび上がる湖からはチベットぽさを感じました。チョ・オユーの向こうはチベットなんだよね。ネパールもチベット文化だし。
しばらくこの場で、荒涼としたチベットっぽい世界に身を浸したのでした。
さて、これでやりたいことはだいたい完了したのです!!
あとはゴーキョからナムチェへの初めて通るコースを満喫すること、そして無事にカトマンズに帰ること!!
山は美しいけど、山の生活は過酷です。風呂どころかシャワーもナムチェ以来浴びてないです。巨大な山々にも慣れてしまった自分がいました。
ゴーキョに帰ってきてみると、湖が綺麗ですごくいいところです、晴れると地の果て感よりリゾート感が高まります。
昼はチョウミンを食べました。チョウミンはチャレンジするけどやっぱ日本の方がうまい。
食後に荷造りをし、ダラダラしたのち、いよいよ帰路へつきます。
今日の目標はマッチェルモという村です。翌日はナムチェ、その次の日は空港のあるルクラまで、と3日かけて帰ります。最寄りの空港まで徒歩15時間、みたいなノリです。
ゴーキョからしばらく歩くと2nd Lakeが見えてきました。幅はドゥードゥ・ポカリと同じくらいですが、奥行きはあまりないです。氷河と岩肌の間にあるなだらかな道を進みます。
道からはいい匂いがするのですが、ジュニパーのような匂いのする植物が生えているようです。たまにヤクのウンコがあるけど、それにかき消されてわからなくなるぐらいです。
小さい1st Lakeを抜けると、
断崖絶壁が!!ここで氷河が終わり、普通の川になります。
崖の淵に作られた道を進んでいきます。階段になってるけどちょこちょこ浮石でこわいです。
しばらく進むとなだらかになりますが、人はほとんどいないです。時間的な問題もあると思いますが、エベレスト街道とは雰囲気が違います。
すれ違った人に日本人ですか?って聞かれました。日本に7年間住んでたネパール人らしいです。久々にリアル日本語会話しました。
渓谷はものすごく深いのですが、斜度がないので先ほどのような恐怖感はないです。
コンスタントに4000mレベルになったおかげか、ちょっとした上り坂がキツくないです。それでも日本のどこよりも高い場所なんですよね。
トラバース道が上へ上へと続いていき、上がりきったところにはファングという山間の村が。
ゴーキョを出て最初の村ですがほとんどロッジはないです。ヤクの柵と小屋がいくつかあってファンタジーの世界みたいです。小さい丘に囲まれていて風の谷です。
もう少し進んだところにあるのが、今日の目的地のマッチェルモになります。ファングからさらに道を登っていって、丘を折り返したところにありました。
崖と崖に挟まれていて、さながら天空の村です。
マッチェルモに入るところでは高度順応に失敗した人が村の両端の丘をゾンビさながら登っていました。自分はうまくいき、軽い頭痛がときどきあるのと、5000m以上での行動がつらいぐらいでしたが、うまく行かないと大変ですね・・・
マッチェルモは川で村が左右に分かれていて、街の真ん中がかなり凹んでいます。明日を楽にするために帰り道側のロッジに泊まりました。
久々に品数のあるダルバートを見ました。
外を見ると宗教画のように山が浮かび上がっていました。
標高が下がってきたせいか、息が楽なのを感じます。かれこれ5日ぐらいは4500m以上のエリアにいたので。酸素って大事。
明日はいよいよナムチェへ。久々の文明?に心が高鳴ります。