こまきっぷ:初めてのタイバンコク3
CAT EXPO 9(レポートはSPICEに)
アーティストインタビューをラジオで5週に渡って放送したし、レポートはSPICEに書いたので、ここは超個人的な旅の記録を。
タイにいきたいって思った大きな理由が、この野外フェス。タイのラジオ局CAT RADIOが主催するフェス「CAT EXPO」。見たいアーティストがいっぱいだし、出会いもあるだろうし、ラジオ局についても気になるし、いつか行ってみたいなぁって思ってました。
今回の旅の最大の目的=CAT EXPO。行くとなると、どうせなら取材したくなるものです。染み付いた思考回路、自分にとっては当然のこと。たくさんの方に助けていただいて、実現できました。しかも濃い内容。本当に感謝しています。行ってみないと分からないから行ってみる。訊いてみないと分からないから訊いてみる、が基本。とはいえ、そもそも、よく飛び込んだなと自分でも信じられない。英語力も全然足りないのに。どんなに迷惑かけるか分からないし、本当にうまく行くか分からないのに「やりたい」「できるかも」って思ったら、どうにか実現したくて、止められないんですよね。私にとっては、時々発症する持病みたいなもんです。
実の所、ダメもとでオファーを出したんです。が、CAT RADIOのtukさんが、まさかの全部のアーティストからOKを貰ってスケジュール調整をしてくださった。現場でも忙しいのに取材に必ず立ち会ってくださった。ご尽力に心から感謝します。もちろん本番前にインタビューの時間を作ってくれたStamp、MILLI、Nanon、scrubbも、こちら側のスタッフとしてライブを観る時間を削って手伝ってくださった(しかも結果的に超大変な仕事量になってしまった)カメラマンさん、通訳さん、マーマー木村さんも。関わってくださった皆さんが本当に親切で、皆さんのご厚意を無駄にしないように、なんとか良い取材をしなくては、日本に伝えなくては。必死で頭と心をフル稼働させました。五感を全身をアンテナにして過ごしました。そして、私はこんなふうに親切に親身になって、他者をサポートできているだろうかと自己を顧みました。
Stampさんは相変わらず話がお茶目で面白かったし、ステージ上ではベテランのポップスターだった。MILLIちゃんもイメージ通り明るくて気さくで可愛くて、それでいてすごくしっかりしていてクレバーだった。普段バンコクのどんなところで遊んでるのか、リアルなバンコクを教えて欲しいって思いました。NanonくんもGMMTVのおそらく音楽ディレクターPeerawichtさんも、インタビューに対して、びっくりするほど丁寧に向き合ってくれました。scrubbのお二人もあたたかく迎えてくれて嬉しかったし、出来ることなら踏み込んで曲の話をしてもらう機会が持てたらいいのにって思いました。あぁ、それは全てのアーティストだな。今回はCAT EXPOがどんな存在なのか、ラジオ局は?という切り口にしようと思っていたから、次の機会が本当にあればいいな。みんな来阪して南森町に来て欲しい。だってみんな音楽はもちろん、人柄が素敵だったから。
tukさんに聞いた、なんのためにこういうフェスを開催しているのか、という話も、とても愛に溢れていて、胸が熱くなりました(詳しくは放送&SPICEに)。バンコク在住バンドマン・ジンさんのレポートによると、実は、タイの大型フェス再開の先陣を切ったのがCAT EXPOだったらしいんですよね。その大変さや、思いの強さ、経済的なハードル、賞賛以上に声の大きい批判など、同じくイベントをたくさん開催するラジオ局の人間として、簡単に想像できて、とてもしんどい。だからこそ直接取材して紹介したかったし、この先、一緒に何か出来たらいいのにって思う。もちろん私はただのDJに過ぎないので、局内に共感してくれる仲間を募らなければ、何もできないけど。大袈裟かもしれないけど、タイの音楽業界と一緒に何か起こすことは、私は大真面目に日本の音楽シーンの役に立つことだと思っています。
色んな私が存在するのに気づいた。まずは1音楽ファンとしての私が、まだちゃんと居た。会場に着いて観覧車を見たとたん、身体中が嬉しいって高揚して涙が出そうだった。単純に本当に行きたかったフェスだから。そして取材する関係者としての私。フェスには慣れているし、バックヤードだって別に特別なものじゃない。音楽の現場は自分の居場所だって感じることができて、割と冷静な自分。でも緊張している私もいた。自分で録音するのでミス出来ないし、インタビュー内容もミス出来ない。立ち振る舞いにも失礼があってはいけない。気を引き締めなければ、ふとした瞬間に何かやってしまいそう。それが私を緊張させてたんだと思う。
あとは英語ね。なんて言っても、勉強始めて最初の海外だから。不安。単語とかノリとかじゃなく、ちゃんと声に出していきたいって思ってたし、できる限り聞き取りたいって思ってた。全然足りなかったけど!
色んな壁を越えて全然違う場所で、馴染みのあるフェスというものを通じて、いつもの感動を感じることができたり、出会いがあったり!音楽って本当に私にありとあらゆるものを与えてくれる存在だなって思った。やめたいこともあったけど、続けてきてよかった、音楽と一緒に生きてきてよかったって思いました。なんとなくようやくdoi20thの完結って感じがした。
それにしても染み付いた関係者意識が邪魔もする。よし行こうって意識しないと遠慮して前に行けない。そしてライブを撮ることがないから、写真も動画も下手すぎる!ていうかそもそも撮るのを忘れてるし!
ライブ、とても楽しかった!本当に。来日公演以来のYONLAPA、KIKIもどっちも、やっぱり音源よりスケールが大きくて気持ち良いライブだった。うまい。HYBSもやっぱり最高、本当に好き。ライブ中にどっぷり日が暮れてロマンチックでした。LUCKY TAPESのTシャツをお揃いで着てるカップルが、私の目の前で腰に手を回して見てて、ほほぉ〜と、妙に納得したり。やっとみれたMILLIちゃんとプムくんが圧巻だった。来日して欲しい2023夏!どこの国のアーティストかっていう枠を外れた所でオンエアできるようになったらいいな。タイだけじゃなくて、台湾もシンガポールも韓国も。UKとかUSとか関係ないのと一緒になればいいのにな。
見たかったのに見れなかったアーティストもいっぱいなんだけど、まぁそれは、いつものことだし。全然平気。そういうもんだ。
人が人を紹介してくれて、たくさんの初めましても嬉しい。ここで会えたことで勝手に親近感。以前から知っていた人とも、グッと近くなれたように思う。思い込みかもだけども(笑)SNSで勝手にフォローしてた人にも、偶然初めて実際に会えて、密かに興奮したり。
それでCAT EXPOってなんなの?という方は、webマガジンSPICEに詳しいレポートを書きました。まだ読んでいない方はぜひ読んでください。このページの冒頭にリンク貼ってます。わかりやすくまとめられたと思いますし、いい写真もたくさんです。そして、来年は一緒に行きませんか?ほんと楽しいよ。日本と同じだな、音楽に壁はないね、音楽サイコーって感動する部分と、全然違って、え、いいの?って驚く面白い部分があって、刺激的です。こんな気持ち味わえて、わたし音楽好きで良かった!って思えます。
もちろん他にも行ってみたいフェスがあるし、街の中で開催されるフリーライブも多い様子。どのタイミングでもいいから、何かイベントに合わせて渡航して、他の色々も楽しむ時間をとるってのがいいと思います。とっても普通のこと書いてるな。あはは。
海外でフェスに行くの、ちょっと癖になりそうな予感です。
私をここまで連れてきてくれたマイレコーダー。podcastを始めるためにメルカリで買ったやつ。ほぼ新品でうちに来てくれてありがとう。君のおかげだよ。買った時は、まさか自分でインタビューをとりに海外まで行くとは思ってもみなかった。
自分が動かないと、何も動かない。自分が動けば、何か動き出す。
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