おじいちゃんの言葉で泣いたけど、解釈したら次に進めるかもよ?
あっという間に企画メシも5回目。10月2日(土)にライツ社の大塚さんを招いての講義が開かれました。
今回は「本の企画」がテーマ。普段編プロで雑誌を作る人間として、テクニック面でもマインド面でも勉強になることばかりで、今までにないくらいにみっちりメモを取りました。
講義の学びと復習は自分の中で。課題に対してのスルーもフィードバックと受け入れて、次回「食の企画」に向けて準備を進めたいと思います。
さて今回のnoteは「最近泣いたことを大塚さんから学んだマインドで解釈し直す回」にしたいと思います。思い出しては落ち込んでばかりだったので、大塚さんのように次に進むためのnoteを書くことにしました。
私を泣かせた祖父の言葉
今年のお盆に母と祖父母とお墓参りに行ったときのこと。祖父に言われた何気ない一言で私はとても傷ついていました。
「せっかく国公立大学に行ったんだから、もっとええ職になぁ」
祖父は就活のときから私に公務員を勧めていたから薄々感じていたけれど、これはやっぱりどうしても言って欲しくない一言でした。(他人に言われても気にしない一言も、家族に言われると堪えるものですね)
「私には向いていないよ」と伝えたけれど、「最初から自分で決めてしまうのはいけんよ」と頑固な祖父は譲りません。すかさず母が「違うよ、春花は色々やっとるよ」とフォローしてくれて、それ以上は何も言われませんでした。
祖父が喜ぶと思い、これまで作った本を自分で買っては渡していたけれど認めてもらえていなかったんだ。とても悲しくて悔しくて、隣にいる祖父に気づかれないように、必死にマスクで隠しながら涙が止まるのを静かに待ちました。
企画メシの学びを生かすときかもしれない
このことがあってから、思い出すたびに泣いてしまっていて。でも落ち込むのは簡単だから、そんなときこそ企画メシの学びを生かすべし。今から公務員になろうという気は全くありませんが、祖父をギャフンと言わせたいという負けん気が湧いてきました。「それでこそワシの孫じゃ!」くらいに手のひらを返させたい。
まず大塚さんの話を思い返してみました。大塚さんは大好きな彼女を知りたい一心で、彼女が所属する新興宗教に入信したけれどどうしても理解できなかったそう。この時点でも驚きなのですが、そこであきらめるのではなく自分の小ささを知ったから「じゃあ自分を広げよう」と、世界中に旅に出たそうです。(そこから、自分の小ささに気づく→拡張を繰り返した先にライツ社がある。というストーリーが本当に見事でした)
私も落ち込むばかりではダメだ。旅に出なくては。実際に海外には行けないので思考の旅に。
まずは祖父を理解するところから。確かに祖父が「仕事」と認めている職業は、専門性があり確実に誰かの役に立っていて、それが実感できる仕事だと思いました。実際、兄が税理士試験の勉強を(知恵熱を出しながらも)頑張っているので、その大変さは側から見ているだけですが理解しているつもりです。
反対に私が作っているのは旅行書なので確かに役に立つ本ではあるのですが、私自身が「この人の役に立てている」という実感を感じられていない部分も確かで。どちらかというと、読者のためというより自分の技術向上のためにこの数年間走ってきたなと思うのです。
それに祖父自身が今まで出会って尊敬してきた人たちは、世のため人のために生きていた人たちでした。私の仕事を否定したかったのではなく、「そういう人間になってほしい」という祖父の気持ちが「もっとええ職に…」には詰まっていたのかもしれません。
視野が狭いのは祖父じゃないか!とばかり思っていたけれど、私にも見直すべき点はありました。「私はこんな人のために働きたいんだよ」そんな話ができたら、祖父も見直してくれたかもしれません。
自分を拡張していきたい
「私は誰のために働きたいんだろう」その問いにはまだ答えと覚悟を決められていないのですが、残り3回の企画メシを通してちゃんと形を見つけていきたいと思っています。
今回の講義でももちろんヒントになる話はたくさんありましたが、特に心に残っているのは、「大塚さんの素直さはどこから来ているのですか?」という質問に対する回答でした。
まず自分にはなにもない、がベースになっている。だからこそなんでもできるんです
「なにもない」からスタートしていいんだ。確かに大塚さんは背伸びすることなく、今の自分にできることを少しずつ増やして、掛け算をして、自分を拡張されていました。
「私は誰のために働きたいのか」その問いに今すぐ答えるのは難しいけれど、「今の私には何ができるのか」は見つかりそう。そこから少しずつ自分の人生を手繰り寄せていきたいと思います。(おじいちゃんにもいつかそんな話ができたらうれしいです)
●今の私ができること●
・ライターの仕事:取材・執筆・校正
・人が集まる器を作るのが好き(できる?):キカクの夜市をやってみて、人が集まる場所を作るの楽しいかも…と思っています。解釈代理店でも「器を作ろう」という解釈を頂いたので、キーワードにしておきたい
・裏方が得意:多分とってもマネージャー気質