犬の吠え問題はAIに相談するからビヘイビアリストはもういらない
ドッグトレーナー及びビヘイビアリストにとってのシンギュラリティはすでに起きている。
Google Geminiに
『1歳4ヶ月のオスのプードルが散歩中に他の犬に吠えるんだけれども 直し方を行動分析学の用語を使って教えて』
と質問してみたら、回答が的確すぎた🫠
こうなることはとっくの昔に予想していたので、別に驚くことはない。
論破ブームの世の中で、AIほど論理的なものはない。であれば、これからの時代はドッグトレーナーやドッグビヘイビアリスト(※以下まとめてドッグトレーナーとする)にお金を払ってまで相談する必要は無いんじゃないだろうか?
行動分析学のように具体的・科学的・論理的な分野はAIにとっての強みである。
では、人間の強み、ドッグトレーナーの強みはなんだろう?
ひとつは、AIを使う立場にいることだ。AIの強みを理解したのなら、負けじと張り合うのではなく、上手に利用すれば良い。
そのために必要なことが、質問力だ。
『犬の無駄吠えの直し方を教えて』
『犬の散歩中の無駄吠えの直し方を教えて』
『犬が散歩中に他の犬にむかって吠えるんだけど直し方を教えて』
『1歳4ヶ月のオスのプードルが散歩中に他の犬にむかって吠えるんだけど直し方を教えて』
『1歳4ヶ月のオスのプードルが散歩中に他の犬に吠えるんだけれども 直し方を行動分析学の用語を使って教えて』
上記の質問は下に行くにつれて内容が具体的になっている。
具体的な質問になればなるほど、AIの回答もより具体的に正確さを増していく。
逆に、質問力の無い人間はAIから正解を得ることは難しい。
質問力とは、質問ができるだけの知識と、回答者に自分の質問を正確に伝えるための文章力が必須なことは言うまでもない。
もうひとつが、洞察力と説明力だ。
人に何かを回答するとき、AIの持つ正確さは必要不可欠であるが、実はそれだけでは問題は解決しない場合がほとんどである。
なぜなら、
人間はやはり人間なのだ。
つまり、正解だけ突きつけられても、気持ちが正解を受け止められなかったり、ライフスタイルが正解の実行の妨げになったりする。
そんな時に、それを察して考慮して、上手に正解へ導いてあげる説明力がこれからの時代の正解になる。
そしてそれを可能にしてくれるのが洞察力だ。
人間を知ること。人間を知ろうとすること。
多くのクライアントと会話し、説明をして、時には不満な顔をされ、時には泣かれをたくさん経験したドッグトレーナーだけが、次の時代の導き手となる。
だから私が何度も言っているように、
ドッグトレーナーには、
知識・経験・センス・モラル
の4つの素養が必要なわけだ。
逆に言えば、この4つの素養の無いトレーナーに見合う料金は無い。
だってAIが無料で正解を教えてくれるのだから。