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So You Think You Can Dance

妻がBE:FIRSTにすっかりハマってしまった。昨年はNIZIプロジェクトに大ハマりしていたし、なかなかのミーハーである。いやNIZIプロは自分もハマったのだけれど。

改めて、オーディション番組は面白いなぁと思う。パフォーマンス自体を楽しんでもいいし、重たいものがかかった勝負の場面として楽しんでもいい。

オーディション番組で一番ハマったのは、アメリカの「So You Think You Can Dance」という番組だった。「アメリカン・ダンスアイドル」という邦題からわかるように、若きダンサーの才能を発掘する番組である。

以前の自分は極端に視野がせまく、「ダンスなんてチャラい」という謎の偏見を持っていた。そんな自分にダンスという文化の素晴らしさ・奥深さを伝え、たくさん感動や喜びを与えてくれたのがこの番組である

その概要やお気に入りのダンスなど、YouTubeをペタペタ張りながら書き記せたら楽しいかなと思い、書いてみる。動画をメインにしたいので文字列は適当に読み飛ばしてくれてかまわない。

番組の概要

年に1度、全米規模のオーディションを開催し、アメリカ人に最も愛されるダンサーを決定するというのがコンセプトだ。大まかな流れは以下の通り。

地区予選(フリージャンル):アメリカの複数の地域でオーディションが開催される。28歳までのダンサーが集まり、自分の得意なジャンルを踊る。
優勝を狙う実力派だけでなく、審査員が放心するレベルのヘタクソや、自分で作った謎ジャンルのダンスを披露する人などもやってくる。地区予選には闇鍋のような楽しさがあるのだ

最終予選:地区予選で認められると、ラスベガスで行われる最終予選の切符が得られる。フリージャンルのソロだけでなく、社交ダンスからポッピングまで多様なジャンルに挑戦する。最終的に男子10名、女子10名がそれぞれ勝ち上がる。

本戦:最終予選を勝ち上がった男女が10組のペアとなり、週に一度ペアダンスに挑戦する。ダンスのジャンルはくじ引きで決まる。ロボットダンスの名手が社交ダンスに挑戦したりもするのだが、凄腕の振付師がミッチリと指導をしてくれる。

結果発表:本戦の放映後、全米から電話投票が行われ、得票数の下位のペアが脱落していく。

この本戦と結果発表を繰り返すことで、週ごとにメンバーが減っていく。最後に残った男女2名ずつで決勝を行い、男性と女性のチャンピオンを決める(賞金とキャリアが景品)。

魅力①名作ダンスと出会える

オーディション番組という体裁ではあるが、凄腕の振付師が力量を見せつける場としても機能しているのだろう。毎回、何度も見返したいようなダンスに一つは出会える。

アメリカらしい、ゾンビのヒップホップだったり

乳がんを患った女性に力強く寄り添う男性のコンテンポラリーだったり。

魅力②男女ペアのシナジー

予選を勝ち上がった男女が10組のペアを作るのだが、両者の相性がバッチリハマると無双状態になったりする。シーズン4のKatee & Joshuaがまさにそうだった。このペアの動画を貼りまくりたい。

セクシーなサンバ

エキゾチックでコミカルなボリウッド(インド映画系のダンス)

カリスマ振付師、ミア・マイケルズによる圧巻のコンテンポラリー

圧倒的に楽しいブロードウェイ

魅力③グループルーティン

結果発表の回は、全員で一つのダンスを踊るグループルーティンから始まる。これがまた、抜群の印象を残すこともある。

フェイスペイントが全員のテンションを引き上げた、ミア・マイケルズのコンテンポラリー

絵の世界から住人が飛び出して踊るという設定のブロードウェイ

・・・などなど

魅力④個性爆発のソロダンス

ペアダンスやグループダンスだけではない。地区予選や敗者復活、そしてトップ10以降はソロダンスも番組の重要な要素だ。

特にアメリカではポッピングの猛者が凄い演技を見せてくれるし、マジメなダンスばかり踊っていた坊主頭の参加者が急にカツラを付けてハジケたりもする。これがまた、抜群に楽しい。

ヒップホップといえばフィリップ。間接どうなってるの。

ウィルは技術と芸術性をアピールするようなソロを踊っていた。しかしある日、カツラを付けて登場し、ジェームズブラウンのGet Up Offa That Thingをノリノリで踊り、一気に観客を惹きつけた(動画の2:55から)

ブレイクダンス系だろうか、ゲブのソロも圧巻。

古い洋画のようなスタイルにこだわるイヴァンも一躍人気者になった。

魅力⑤まさにアメリカの文化に触れているという感触

ダンス自体も抜群に楽しいのだが、振り返ってみると、まさにアメリカの文化に触れていたという気もする。

みんなダンスを愛していて、喜びや怒りをダンスに託している。見事なダンスには会場が大いに沸き、手放しで賞賛する。

名物審査員のメアリーはダンスが気に入ると「セクシー列車がやってきたわ woooooooo」というような意味不明の絶叫をしてくれる。

こんな幸せな空間を眺めること自体、とても楽しいことだった。

思えば、理系ガチガチ人間だった自分が文化というものに敬意を持つようになったのも、ここからだったのかもしれない。

最後に

まだ貼りたい動画が20個ぐらいある気もするが、このへんにしておこう。

最後に書いておくべきことがある。自分はこの番組について、ニワカに過ぎないということである。

So You Think You Can Danceは現在でも続いているようで、2020年度でシーズン17に達していたようだ。

一方、自分が通して見たのはシーズン5,6だけだ。ドハマリした母親がケーブルテレビの録画を送り付けてくるので観ていたという、受動的な出会いだった。他にも母親が熱心に推してきたシーズン4のお勧め動画を巡回しており、今回紹介したのはだいたいシーズン4-5の動画である。

母親曰く、シーズンが進むにつれて人材が枯渇する傾向にもあったようだが、今はどうなっているのか、また機会があれば追ってみたいなと思う。