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MIMI Hide #46 ファンアート「FLAT」&「ROOT」


MIMI Hideとは

Otograf氏によるNFTコレクション、「MIMIMATES」。

https://opensea.io/collection/mimimates

個人クリエイター界では知らぬ人はいない存在ですが、セイ・オーももれなく大ファンです。中でも「MIMI Hide」は「MIMI」という謎のキャラクターがグラフィックに混じり込んでいる作品なのですが、先日、新作MIMI Hide #46の登場で、やっとわたしも念願のホルダーになることができたのです。以下はMIMI Hide #46に対するご本人のツイート

OTONEというのは…と説明しだすと長くなるので割愛します。ぜひ#OTONEで検索してください。

MIMI Hideは幾何学の平面構成であるのですが、色の組み合わせ、同系色の揺らぎ、重なりなどで独自の空間を作り出しています。その空間は何なのか、どこなのか、MIMIはどこにいるのか。それを絶えず探しているような作品だとわたしは理解しています。

全てはここから始まった

MIMIホルダーは希望すれば Adobe Illustratorで使用可能なデータをもらうことができます。

セイ・オーはちょっとアレなので、パスを見た瞬間にこみ上げるものがありました。次の瞬間からパスをSVG化してblenderに配置し始めて

狂気の沙汰

翌日には全てのパーツを出し切りました。

途中経過のスクショ

一度原画に合わせて忠実に再現しました。背景が写真なのは、Blenderで背景画像のHDRIデータを設定すると、一瞬でリアルな世界の光源の設定がされるので、プレビューするために簡易的に設定してます。
そのままリアル背景にするのもありとは思っていたのですが、この時点ではどんな画にするか全く見えてませんでした。
そしてここから全てをバラバラに。破壊からの再構築によって全て味わい尽くしたいというファンのエゴです。咀嚼によって消化する。

受け止め作業

初日は荒ぶりまくっていたセイ・オーですが、一日たったら憑物が落ちたように静かで穏やかな気持ちになっており、ここから画に定着させる作業が始まりました。

「FLAT」

「FLAT」

2D上の揺らぎ、抵抗と共存

先のも述べたとおり、MIMI Hideの世界は2D上の揺らぎがあって、2Dへの抵抗と共存への意識をわたしはすごく感じるのですが、それをわたしなりに3Dへ置き換えようとすると、パースペクティブへの抵抗と共存ということだという一つのが解釈です。

パースペクティブ

3D上で少し俯瞰のアングルで平行に棒を並べると上記のように遠近感によって末広がりになるのですが、これを目視で回転させて垂直に見えるようにする。実際には平行に並んでないけど、一定のアングルから見ると平行に見える。それは実際の作品を見てもわからないとは思いますが、空間の歪みがあって、画的には不思議な密度が生まれます。
それがFLATでやろうとしている、MIMI Hideに対する物理的な解釈です。

「ROOT」

「ROOT」

奥行き、レイヤード

ROOTとは根っこの意で、「FLAT」が物理的、表面的なMIMI Hideとして、こちらは奥行きがあって、レイヤーのある抽象的、思想的なMIMI Hide解釈になっています。

ROOT、FLATと構図のイメージが大体できていましたが、ちょうどその時、原画のMIMI Hide #46の特典であるアクリルブロックが届きました。

OTONEの向こう側

一番最初に掲げたご本人のツイートにある、OTONEの向こう側という表現に対して、何か足りてない気がしていたパーツが繋がりました。

MIMI Hideの境目

根のように伸びたROOTに、アクリルブロックのような質感と透明度を持ったオブジェクトを配置して、重なった層を表現しました。反射や歪みによって時空が違う世界が重なっているような雰囲気。またMIMI Hideは元々分割されていることにも繋がっています。
過去現在未来、気持ちの境目、思考の分断、それを縦横無尽に貫く大樹のイメージです。

2つのMIMI Hide

以上がファンアート「FLAT」「ROOT」の解説になります。MIMI Hide #46が2つのMIMIを組み合わせたものであることと同じように、このファンアートは2点にあり、それぞれが物理、抽象であることはOtograf氏からの挑戦に対する、わたしの一つの回答です。

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