ひなのこと〜2〜
ひなのこと〜その2〜
数日入院し、
我が家へと来た。
さぁ、いつからご飯食べるかな
いつからお水を飲むかな
足を切らずに済むだろうか
なんとか切らずにこのまま
治っていってほしい。。
そんな願いを持ちながら
この犬との生活が始まった。
しかしだ、この犬はその地域に
5年以上も暮らしていた。
石を投げる人もいた
見守る人もいた
心配する人もいた餌を与える人もいた
捕獲してくれてラッキー!
それで終わりだろうか?
この子は、これから生きていくのだ。
治療にも多額のお金がかかる。
私は保護活動をしている訳ではない。
どーにも行き場のない子だけを引き取る。
メンタルケアをし、新しい家に出せる子ばかりじゃない。
さて、どうしたもんか?と思い、
友人に提案してみた。
「この子のためにできる事はなんだろうね?」と。
昨日や今日突然現れた野良犬なら、私もそんなことは言わない。
でも、近所の人たちは、この犬を心配し、捕獲したくても捕まらず、といった日々を過ごしてきてくれた。
だからこそ、この犬がこれから生きていくと言うことに対して、できる事を考えてほしかった。
野良犬、野犬という飼い主のいない犬のことを考えるきっかけにしてしてほしかった。
私の友人は、近所のお宅や工場から募金を集めてくれた。
この犬のために。
募金を集めてくれた友人は、
この犬を心配していたご近所さんを1軒1軒周り、捕獲されたこと、これからのことを話し、募金を集めてくれた。
集まった金額は、59,584円。
たった一匹の野犬のために
集まったお金がこの金額。
この犬は飼い主もいなかった、家もなかった。でも、これだけの人たちに見守られていた。それだけで、幸せだったね。
友人の近所の人ばかりではない。家が遠い方は、ペイペイで送金してくれたり、とにかくたくさんの方が、この犬がこれから生きることを応援してくれた。
犬に変わって
本当にありがとうございます。
捕まって終わりじゃない。
むしろ野犬や野良は、人に攻撃的に出たり、人馴れしなかったりすれば
殺処分の、対象になる。
最初から、センターには入れない!
私が引き取る!とセンターには伝えてあったので、センターも逆に良かったみたい。
誰かが何とかしてくれる。
私は出来ないケド誰かが捕まえてくれる
これは、相当無責任な話。
誰かって誰?
何とかって何?
今回は餌をやってた人がいた。
確かに無責任だよね。
でも、よくよく話しをきちんとさせてもらい、餌やりをしていた人の話も分かった。
この犬のためにと、たくさんの物資や
治療費も払ってくれた。
これから掛かるお金も負担させて欲しいとも言ってくださった。
確かに餌をやっていたと言う事だけを取り上げたら、無責任だ!になるかもしれん。
でも、他に方法を知らなかったら?
このお宅は、
今できることを、責任としてきちんと
してくれた。
それを出来る人はなかなかいない。
それだけで、良かったのではないかと
私は思う。
引き取る事だけが
責任を取ることではない。
捕獲してからも
この犬が「生きていくこと」を
応援してくれることも
本当に大事なことではないかと
思うのです。
それはもちろん、物資やお金だけじゃなく、気持ちのことも。
〜続く〜