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あたまのなかみ③

7月末に謎の高熱と咳、咽頭痛で1度死んだ。会社を長めに休んだら、何だかあの流行病でもない意味不明で超長引いた体調不良によって、1度生まれ変わったような錯覚になった。寝込んで寒くて暑くて訳分からなくなりながら霞んだ目を開けると、鬱の時に見ていたあの暗い天井と散らかった部屋がよく見えて、良く見えた。片付けなきゃな、と思いながらもあの散らかった部屋こそ取り繕ってない私の中味で、本当はこういう人間なんだよと表しているようにも感じる。社会に出るのにありのままにできない性分で、ペルソナがいくつかある私の、家族と彼氏しか知らないきたねー部屋。彼氏にバレていることに少し安心する自分もいるけど、こんなんじゃ駄目だからちゃんとしなきゃと思う自分もいる。でも最近は、彼がこんなんでも大事にしてくれてることが沢山伝わるようになった。伝わってるのではなく、私が感じ取れるようになったのかもしれない。
人の気持ちを必要以上に汲み取っては苦しくなる性分なのに、疑うばかりで信じられなかったのはなんでなんだろう。

最近仕事中に心療内科にかけこみたくなる衝動が多いなと思って診察に行ったら、薬が増えた。新しい薬は眠気が非常に強く出て、朝起きても数時間は目が開かないくらいだ。仕事に支障が出ると思ってレッドブルをかっくらったら、眠気は覚めたけど頭が痛くなった。その一方で薬の効きは抜群によく、あんなに湯水の如く湧いて出ていた希死念慮が綺麗に洗い流されたような感じだ。薬は難しい。多分私の場合は思考を止めるってことができずに常に脳みそがフル回転してるから、定期的にオーバーヒートを起こすので、そのオーバーヒートを予防するために眠気が強く出るくらい心を平らにする薬が出たのだろうなと思っている。

そういえば、数年前に絶縁したと思っていた友人から久しぶりに連絡が来た。壺でも売りつけられるかと思ったが、まぁこういう気まぐれな人間だからそういうこともあるかと思った。久しぶりに会ったら少し大人になっていて、でも何だかあのまんまで泣きそうになった。私は脳の誤作動を起こして変わってしまったから、友人がそのままなのが嬉しかった。お互い当時は荒れていて、お互い絶縁しようと思っていたらしいのもなんだか笑えた。ただ私は度々友人と仲直りする夢を見ていたので、不思議な気持ちだった。

久々にCDを買った。ムックのトリビュートアルバムだ。なんで今更、と自分でも思うが、サブスクになかったからである。私はムック(特に初期の)が好きなのと、いろんなジャンルの人たちがどうやってあの世界観をカバーするのか知りたかった。
結論としては、V系の様式美を守ってくれるのはV系だけなんだなと思った。壊してはいけない部分を壊されている曲たちは意外とあった。ムック特有の物悲しさや抒情的な展開をぶち壊して全く違う曲にしている人たちも少なくはなかった。しかし、基本的にV系の人たちはそれを壊さず、自分の色を出している人が多かった。私は技術面などを踏まえた上で音楽を聴く癖があるから、歌唱力などで合わないバンドももちろんいたけどそれでも壊さないで守ってくれている感じがしてすごく良いと思った。私が各バンドで何を大事にして音楽を聴いていたのかがわかった気がした。

頭の中身をぶちまけるのはこのへんで。

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