あたまのなかみ⑧
近況報告も兼ねて。
以前勤めていた職場に恐怖心から行けなくなった。周りからの後押しもあり、すっぱりと退職することができた。そこから身内の誘いもあり、新たな職に就くことができた。つくづく周りの人間に恵まれている。
それからは心の状態が格段に良くなった。休みの日に仕事のことを考えない状態、職場への恐怖心はない状態は初めてで、本来働くということはこんなに平常なものなのかと少々驚いている。
この鬱状態が少し寛解したのは、おそらく転職だけがきっかけではない。
Sadieが復活したことも大きいと思う。
Sadieへのキモいくらいの感情はこちらの記事でも書いたが、とにかく大好きだったバンドが大好きなまま帰ってきたことによって、世界への希望が芽生えたのだ。「生きててよかった」という感情を抱くことができ、さらにそれが持続している。Sadieのスケジュールを追いかけている時のキラキラとした感情のお陰で、希死念慮も顔を出しづらくなっているのだろう。
その一方で、鬱の酷かった時にしていた過食が祟ったのか、健康診断で引っ掛かった。病院から職場に私宛の電話がかかってきて、何かと思えば「血糖値が400あります。高すぎるので今すぐ病院にきてください。」と言われた。
えーそんなに~?くらいに思っていたが、健康診断を受けたクリニックから大学病院に流され、あれよあれよと検査を受けたりしていたら、さらっと糖尿病の診断が出た。いやいや、まだ20代ですけど??と絶句していると、10日間の入院が言い渡された。
ちょうどSadieの大阪公演が入院の期間に被り、また鬱々とした気持ちが一瞬顔を出した。そもそもずっと死にたかったのだからこのまま放置してもいいのでは?とまで思ったが、入院明けにSadieのインストと、MORRIGANで知り合った大好きな友人とのライブ(バンギャルフェスというめちゃんこ楽しそうなやつ)が控えていたので頑張る他なかった。
入院期間の話は面白くもなんともないし、特に思うこともないので控えるが、とにかく私は「V系バンドに通う」という行為に生かされているのだと強く感じる出来事の一つだった。糖尿病の指導入院によって血糖値は平常まで下がり、現在は内服による治療を続けている。体重も減少したので少しラッキーくらいの気持ちでいる。インストもライブも無事に行けたしね。
もう一つ「V系バンドに通う」ことに生かされていると強く感じたことがある。それは、以前書いていた彼氏とは昨年末にお別れしたことだ。この別れ方が中々しんどかった。2人にはどうしようもないことが別れた理由であり、お互い好きなまま大号泣しての別れだったので、当時はもっと鬱が悪化するかと危惧していた。
しかし入れ替わりのようにSadieの活動が始まってみると、これが彼氏と付き合っていた時よりも楽しい(比べてごめんね)。思えば、彼氏とのお付き合いはいつ会えるかわからないという不安要素が非常に強く、会える日がぽしゃる度に病み散らかしていた。しかしライブはよっぽどのことがない限りは開催されるし、事前にいつ会えるかわかる。とりあえずはその日まで生きようという気持ちの積み重ねと、ライブに向けてコンディションを整えるという行為が気持ちを明るくしてくれているのだと思う。
もちろん完全に元気になったわけではない。落ちるときは落ちるし、たまに動けない日もある。でも動けない日を乗り越えてでもたどり着きたい日がある。それだけで、私にとっては大きな前進であり、一筋の光明のように感じられるのだ。
次のSadieのライブは9月。少し遠い。でも最近好きなバンドが増えた。ずっと音源を聴いていたCHAQLA.をバンギャルフェスで初めて観て、もっとライブに行きたい!と思ったのだ。その場でワンマンのチケットを取って、何だか心を壊す前のフットワークの軽さを取り戻せているような気がして嬉しくなった。また「とりあえずこの日まで生きよう」が増えたので、血糖と鬱とうまく付き合いながらのんびり生きていこうと思っている。