アイプッタスペルオンユー
アイプッタスペルオンユー
土曜の夜、ぼくはそこへ向かう
シバーミーティンヴァー
きっと、どこかにあるべきそこへ
荒れ地をゆく
迷ったらワイルドサイド
4つ階段をかけあがってベイビーブルー
夏が来てるって誰かが言ってたっけ
アイプッタスペルオンユー
花に嵐のたとえもあるさ
メローウェーブがやってくる
どこからか女の声がする
泣くように歌っている
ひとり酒場でのむ酒は……
白くて華奢な百合のような
リリー
便所の割れた鏡のかけらに
いったい何が映っていた?
アイプッタスペルオンユー
ああ
ロシナンテ
ここはもう巨人だらけじゃないか
とっくのむかしに
世界は壊れていたんだな
アイプッタスペルオンユー
流線型にとけていく
まちのあかりとおれの血が
意識は細胞のさらに先へ行って
そのさらに先に宇宙があって
ああそうか
宇宙もおれの想像でしかない
じゃあ
はだしのてぶらでちょっくら行くわ
アイプッタスペルオンユー
風が吹いている
窓はあいている
まくらがきばんでる
いつかのあの日が浮かんでる
あのまっしろな光の先で
だれかの背中が見えたような
氷の溶けきった酒を飲む
つけるクスリがない