The BOYSについて浅く語り隊※ネタバレあり
シーズン4が出たということで、過去の話もあんまり覚えてないけど追いかけ続けてきたThe BOYSについて少し語り隊
ストーリー
よくあるアメコミヒーローがもし私利私欲の塊のような存在だったら?
金のためだけに仕事してるだけならまだまし。事故で一般市民をころしてもお咎めなし、スーパーヒーロー間でも仲間の絆などあらず新入りヒーローにてむぽこをしゃぶらせるという外道集団。個人的にはハイジャックされた飛行機の乗客を保身のために見捨てたのが印象に残っている。シーズン3終了時にはついに公衆の面前で堂々と人をヤってしまった。
そんな外道ヒーロー達に正義の鉄槌を下すため、メグライアンの息子とかが秘密組織で頑張る話。
キャラクター
ストーリーもバカすぎて面白いのだが、意外にキャラクターの内面描写にも惹きつけられる。
なんといっても、最注目はホームランダーだろう。レーザー、飛行、透視や、極限まで発達した五感と身体能力など、作中最強クラスの能力持ちであり、「人は自分の玩具」と言い切るトップクラスの外道でもある。
一方でその精神性は非常に未熟であり、実験体として研究室で育てられ、親の愛情を受けてこなかったこと、自分と肩を並べて育つ仲間がいなかったことから、愛情に飢え、授乳大好きおじさんになってしまっている。ケチのつけようがないクソ野郎だが、彼の葛藤は極めて普遍的なものであり、共感できる人も多いのではないだろうか。等身大の自分を愛されたいが、化け物として生まれた自分自身がそれを許さない、そのギャップが彼を狂気の行動に走らせるという構図は、「狂四郎2030」の八木少将も彷彿とさせる。この作品もおもろいから読んでね。
また、登場時に新入りに自分のてむぽこをしゃぶらせたディープにも注目だろう。彼はエラを持ち、海洋生物と会話ができるのだが、イルカをトラックからぶっとばしてころしてしまったり、友達のタコを生で食わされたり、新興宗教に入信させられたり毎回散々な目に遭っている。彼の迷走ぶりは物語のギャグパートとして笑わせてもらっているが、能力者の悲哀のようなものをここからも感じることができる。
シーズン4の所感
毎シーズン登場人物全員にわかりやすいテーマが用意されていて、今回は「過去(オリジン)と向き合うこと」かな。
主人公のヒューイは両親と幼少期に真っ向から向き合うできごとが起こるし、ホームランダーはもっと直接的に「過去と向き合え」と自分の中の化け物に諭される。秘密組織ボーイズの薬中インテリポジ、フレンチーは過去に自分が家族を始末した男とズルズル愛し合ってしまう(こいつ男もいけるって設定あったっけ?)。そしてディープは新しく加入したヒーローと突然激しいべろちうをかます(新ヒーローが非常にいやらしいので、なにとはいわんがむずむずしたんだが病気か?)。タコはどうしたんだよタコは。お前は自分の恋タコと向き合え。
そして、狂言回しの狂気の男ブッチャー。彼はそもそも原点に立ち返る時間があるのか…。
今後もあと2ヶ月ほど続くシーズン4。次シーズンで本編は終了らしいので、今後も見守っていこうと思う。
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