犬の歯が折れる!?意外と折れちゃうんですよ
今回は犬の歯のダメージについてです。
実は我が家の上の子(チワワ 6歳)の前歯が1本ぐらぐらになってしまったのです…。ショック…。
そこで、歯のダメージの原因をまとめてみました。
1.犬が物を噛む理由
犬はガジガジ噛むイメージがありますよね。マンガとかでは、よく骨をガジガジしているシーンが描かれたりしています(本当はどの犬も骨をかじるわけではないはずですが…)。そのせいか、犬は”物を噛む生き物だ”という印象があります。
特に子犬のころは歯が生え代わってかゆくてなんでも噛みます。さらに、犬は物を噛むことでストレスが解消になります。そして、物を噛むことで歯との摩擦で歯磨きにもいいよ、なんていう製品もあったりします。
犬って歯が強いんだな~、と思いがちですが、意外と歯が折れてしまうことがあります。この”歯が折れる(破折と言います)ことについて、ちょっと注意が必要なので、ご紹介します。
2.犬の歯が折れるということ
人の永久歯が傷つく割合は、歯科医院受診件数の1.5~2.8%とされていますが、犬では27%で破折が見られるというかなりの高頻度であることに驚きます。※1
その破折が起こる原因としては約半数が不明なのですが、49%が何かを噛んで歯を折ってしまっています。
ということで、何かを噛ませるときは、飼い主さんがきちんと様子を見ながら上げることが大切ですね。さてその49%の子たちが何が原因で歯が折れてしまったのかとあるデータをご紹介しますね。※2
ご覧いただいたらお分かりの通り、ほとんどが、愛犬のためにと思って飼主さんが噛むために与えているものばかりですよね。ひづめから始まり、ガムまで75%以上です。。
これは注意が必要ですね。
なので、ストレス解消、とか、歯磨きの代わりに、と、硬いものを噛ますのは良し悪しなのです。
3.歯の折れやすい犬種
そして、破折しやすい犬種というのもわかっていますのでその情報もシェアしますね。
ボーダーコリー
ウェルシュコーギ―
ボストンテリア
ラブラドールレトリーバー
ジャックラッセルテリア
これらの犬種が破折しやすいということで有意差*がありました。逆にチワワ、ヨークシャーなど小型犬では有意に少ない傾向にありました。
*有意差:統計学的にデータの差が誤差ではなく、意味のある差のこと
デンタルケアにいいと思って、硬い物を噛ませてあげたのに、歯が折れてしまっては元も子もありません・・・ぜひ年齢やその子の噛む力なども見ながら注意して与えてあげてくださいね。
4.おまけ 我が家のチワワの破折…
冒頭にお伝えした、我が家のチワワの歯の折れた原因。それは‥ターキーアキレスでした。
うちの子はターキーアキレスが大好きで、歯磨き替わりに1日1回かみかみさせていました。
どうやら、その歯で噛みながら引っ張る行為をしているところ、前歯がぐらぐらになってしまったようです。
結論としては、一度ぐらぐらになってしまったのはもう元に戻りません。そのままそっとしておいてあげるしかなくなってしまいました。後悔しかありません…涙
参考文献
※1 Colin E H.,Peter P.E.(松原哲舟監修):小動物の歯科学,4-7,36-39,150,LLL,Seminar,1995
※2 高橋香:歯が折れてしまいました!さあどうしよう:犬と猫の破折歯の疫学的特徴,動物臨床医学,22,84-87,2013