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ロートレック展、線と面のかっこいいバランス。
SOMPO美術館で開催中の『ロートレック展 時をつかむ線』を観てきた。
学生の頃からロートレックには興味があり、
ポスターのレイアウトや黒ベタの重厚感、単純なフォルム表現がかっこいいと感じでいた。
それとともに、油絵の絶妙な色味の表現も好きだ。
今回の展覧会はコレクターフィロス夫妻の個人コレクションの約300点の中から、
約240点が初来日している。
◆圧倒的素描力の追体験 ―馬と人―
ドローイングの作品が多数展示されており、
ロートレックの目線を辿りながら彼の素描力を感じることができる。
その中でも馬の表現がかっこいい。
素早い線の流れが躍動感ある走る様子や筋肉の動きを伝えてくる。
初期のロートレックの素描の中には馬を描いたものが多いようだ。
恐らく貴族社会で生きてきた彼の身近にあった存在だったのだろうし、
師事していたルネ・プラントという画家が動物画家だったのが影響しているそう。
ドローイングの展示では落書きのようにさらっと描かれたものもあり(ひげのおじさんなど)、
それがまたチャーミングで面白かった。
◆お洒落で小粋なベル・エポックポスター
抽象化した線が表情豊かにのびのびと画面上を走る。
誇張と省略がうまい具合にマッチし、物の形を生き生きと再現するロートレックの線描写はたまらない。
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そして画面の中をさらにリズミカルに仕立てるべったりとした重い黒と、
ビビットに目に入り混んでくる色彩の面。
そのバランスにうっとりする人は多いのではないだろうか。
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最後に立ち寄ったミュージアムショップに、
『ディヴァン・ジャポネ』のB2ポスターが売っていた。
1,000円台で買えるのか…と思いつい購入。
帰って早速飾ってみた。
これだけ大きいポスター、家にあると存在感も強くていい。
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SOMPO美術館、今年は年パスを購入したのでまた近々ゆっくり眺めに行きたいです。