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ソールライターが映し出す日常の一瞬。

先月写真美術館に行ったのを皮切りに、
写真鑑賞への興味が出てきている。

去年だかに渋谷ヒカリエでやっていたソールライターの個展に行きそびれていたのをずっと後悔していた。

ソール・ライター「Beauty in the Overlooked Ordinary」
会期:2024.10.25–2025.1.13
場所:art cruise gallery by baycrew’s/虎ノ門ヒルズステーションタワー3F

虎ノ門に今年新しくできた施設のアートギャラリーで、個展が開催するのを発見(しかも無料)。

ネットなんかで見ていたソールライターの写真はどこか親しみがあり、
日常を映し出す何でもない風景の中にぱっと目を引く傘やコートの鮮やかな色が素敵だと思っていた。


館内は明るくて目がチカチカ

日比谷線からすぐのステーションタワー、
綺麗な建物に目が眩みながら進むもどやって3階に向かうかちょっと苦戦。

ブティックが並ぶ階の隅にひっそりと佇むギャラリー
写真は作品単体ではNG
複数枚が破格に入れば撮影OKとのこと

ニューヨークという場所に限り、
その場所の日常を切り取っていった写真には、
実際見たことがあるんじゃないか(ないけれど)
という錯覚が訪れるような親近感を得る。

「カラー写真のパイオニア」として脚光を浴びたという彼の写真の色彩は、
とても日常的で、
それであって目を引くようなポイントの色が置かれているのが面白い。

また構図が結構大胆だ。
それがまた面白い。


今回実際に作品を観てみて気に入ったのは、
雨や雪の効果だった。

窓に滴る雨粒、反射する光。
画面いっぱいにフィルターを掛けたように降る雪。

私は出身が北海道なのだが、
それもあってか雪を扱った作品にはどうしても惹かれる。
それが身近に感じるようなものにはさらに心を打たれる。


鑑賞後にエクシオールカフェでひと休み

わたしは自分の身の回りをどういった目で見ているのだろうか。
ただ過ぎる毎日を映像のように記憶に流しているだけのような気がする。

ソールライターの作品を観ていると、
ふと自分のすぐ近くに目を向けてみたくなった。
自分の性格の一部をこんなに魅力的に、詩的に切り取ることができたらいいのに。

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