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統計外事態 読書感想

さぁ!朝五時から今まで一気に読んだ感想をば。

今作は、統計の話なんだが…まあ愉快なんだ。

非常に面白い。SF好きだったり、無名世界観に興味があれば読み進めていくと、類似事案が頭をよぎって愉快なことになる。

新型コロナ禍をお話に盛り込んでいる点は、昨今の小説事情からは特に新しいんじゃないだろうか。

現代の日本で始まっている外国人の土地購入問題や人口減少による廃村問題なんかも絡んできてて、芝村さん作品の特徴でもある現代と地続きのSFは非常に楽しい。


【我】と【私】の類似性も面白い。

芝村さんの作品でいうならば、まめたんに近い。

特に【我】の視覚情報統合判断は、まさにまめたんだろう。

情報の並列分散処理なども、SFでよくあるネタではある。

昨今の作品で言えば、Production I.G制作PSYCHO-PASS サイコパスに出てくるシビュラシステムだろう。

【我】は、飲む携帯亜種による自己を統合した通信技術の確立。

インターネットに繋がってはいないが、自己に強力な通信機能が備わっているので視覚共有及び情報の並列分散処理能力に優れている。

【私】は、インターネットに接続している代わりに自己同士の通信機能や五感の統合処理にやや難がある。ただネットワークに繋がってるのがでかい。

両者ともに、食糧問題もあるため、長期生存に向かないかもしれないが、いつブレイクスルーするかわからない。それこそnodeの規格を変更するのは、進化であり進歩だ。

【我】と【私】が生存戦略上手を結んだら…まあ目も当てられないな。

ただでさえ【我】は猫との対話が可能である。いや、羨ましい。ほかの動物とも行けるかもしれない。



後映画好きとしては、映画を統計にぶち込んできたのは凄く共感できる。

なんでそこでカンフー映画抜かすかなぁ!とも思うが…カンフー抜いても私の好みの映画は残ってるだろうなぁ。

もう【我】に大量の武芸武術動画を読み込ませたい。恐ろしい技術発展が期待できそうな気がする。あまり意味を見出してくれないかもしれないけれど。



あとまぁ、【伊藤さん】良かった。

最初の登場にあー?となってたけれど、中盤から驚いた。

うん、可愛い。んで幸せになれているようで何よりである。

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