~私が手作り食を勧める理由~
私が手作り食を勧める理由
私のアカウントをフォローし投稿を見てくださっているみなさんは、手作りご飯に興味がおありだと思います。
そして、様々な手作りご飯に興味を持つに至ったきっかけがあるのではないでしょうか。
私にも、もちろんきっかけがありました。
私自身、学生の頃から予防医学・栄養学に強い興味がありました。
一昔前まで、獣医師というと「色々な病気をなんでも診る動物の町医者」のイメージが強かったのですが、当時獣医業界も各専門科への住み分けが進んできている時代の過渡期であると感じていました。
私は何が得意だろうか?と考えた時、
重い病気を治したり、難しい手術ができる腕のいい外科医にも
憧れましたが、
獣医師を志した理由でもある、ご家族が「ワンちゃんネコちゃんと、少しでも長く、元気に幸せに暮らすことができるようになる」ことに貢献したいとの思いを実現したいと感じました。
そのためには予防医学・栄養学を専門とする獣医師を志そうと思いました。
もちろん、外科の腕のいい先生も、難治症例を診る先生方も、予防の手を抜くわけではないと思いますが、
予防のもっと前段階、「日々の生活を最適化する」という事にフォーカスしたいと考えました。
その為に、行動学や栄養学を極めたいと思ったのです。
(行動学に関しては、別の投稿で)
栄養学に関して、
学生時代の講義では、産業動物の飼料栄養学や、
草食動物に濃厚飼料を多給するとVFA過剰でルーメンアシドーシスになる、なんて話がメインで、
ワンちゃんネコちゃんの栄養学に関しては、
総論を少し、臨床栄養学なんてあまり系統だてて勉強できる機会はありませんでした。
疾患栄養学も、小動物臨床で断片的に勉強するような状態でした。
この当時私は、うちの子達にはフードのみ、おやつや人のものは一切与えないを良しとしており、こそっと隠れて人間のおすそ分けをしようとする父親と、よくケンカしたものでした。
獣医師免許取得・卒業後も、栄養学への興味は弱まる事はなく、
卒業後に一般的な(フードを勧める)動物病院に勤めながら、手作りご飯を勧め栄養学的な指導をメインに行う動物病院への就職をします(兼業)。
この時に様々な経験をし、フードと手作りの違いを身をもって体感したのでした。
まず、フードを食べている子と手作りご飯の子の「触った感覚の違い」から、「病気の違い」、「診療内容の違い」までです。
それと時を同じくして、フードのみで過ごしていたうちの子の体調が悪化しました。
迷わず手作りに変更したところ、(あくまでもうちの子の場合ですが)投薬なしにてんかんの症状が劇的に改善したのです。
この時が、私が「フード派」から「手作り派」へ変わったきっかけでした。
それからは、他に2頭いたうちの子達もみんな手作りご飯を実践するようになりました。
その後もワンちゃんネコちゃんをお迎えしてきましたが、うちの子たちはみんな手作りを選択し今に至ります。
そして、私が手作り食を無理強いしない理由
とはいえ、私は「フードだけ食べさせていたい」と感じている方に対し、
手作りご飯を無理強いすることは決してありません。
仮にフードが原因の体調不良に陥っていても、です。
「今食べているフードが原因で今の状態になっている」ことは伝えますが、「だから手作りにしてください」とは言いません。
なぜなら、手作りに興味がない人にとって、手作りは面倒くささが否めないこともありますし、なにより無理強いしても絶対にうまくいかないからです。
手作り食を実践し、手作りの良さを実感されているご家族には、一般的な範囲で少しでもためになる情報の発信をしております。
当然、私を信じてついてきていただける方には全力でサポートしますし肩身の狭い思いをしなくていいよう、一緒に成長していけたらいいなと思っています。
ところで、これだけ言うと、私はフードの事はあまり何も知らないんじゃないか、と思われたかもしれません。
おそらく、臨床に従事されている他の獣医師の先生より、各メーカーの総合栄養食・療法食、メーカーの内部事情には詳しいという自負があります。
かなりの乱文で終わり方が微妙ですが、ここで終わります笑
ありがとうございました(^^♪