
結婚関係も労使関係もイーブンなはず、ですよね
結婚と労使関係における共通項は何かと言えば、お互いの出す条件に納得した上で、互いの時間や感情に踏み込む機会を提供するものだと僕は思っています。
契約結婚なんて言葉もありますが、そもそも、結婚自体は法的な拘束力はないまでも当人同士の約束ですから、相互の働きを評価する仕組み(金銭的対価を支払う形)と、それを見直す時期の設定をきちんと守れるのであれば、成立するでしょうね。
相互評価って言葉にしてみると、随分と無味乾燥で感情がない人同士が取り組む結婚生活のように捉えられがちですが、決してそんなこともないのではないか、と僕は思うわけです。
というのも、相互評価って結婚をする前からしてますよね。
見た目とか、仕草とか、考え方とか、仕事だとか…その他にも挙げていけばたくさん出てくるとは思いますが、人それぞれに嗜好、つまりは好みがあり、それを基準にしてパートナー選びをしているわけですから。
お見合い結婚の離婚率が低いってデータもあるそうですが、なぜか理解できる気がします。
恋愛結婚の場合、基本的に評価が定まった状態、つまり、感情が一度てっぺんまで上がりきった状態から結婚生活がスタートしますが、お見合い結婚の場合はお互いに探りあいながらの関係で生活を始めることに。
「結婚をする」ことと「夫婦(結婚)生活を送る」ことは、似て非なるものだと僕は考えていて、恋愛結婚はその先の生活までを見据えたものではないケースが多いのではないでしょうか。
登山で言えば頂上に登ったところで完結を迎えようとすることですから、実は下山しなければならなかったり、下山するまでの間に様々な問題が発生することは想定していないからこそ、つまづいた時の転げ方が半端ない感じになってしまうんじゃないかなぁ、と。
ここでいう相互評価って労使関係でも当然のように準備されているわけで、相互評価な訳です。
何度でも言いますが、相互評価です。
相互評価である以上は、労使関係は上下関係ではなく対等関係であり、それを前提にお互いの条件を持ち寄って労使関係を結ぶことになります。
上下ではないわけですから、お互いに評価をしあった上で、辞める辞めないの判断を双方にしていいわけです。もちろん、結論に至るまでには双方からの誠実な態度が前提ではあると思いますが、上下関係ではないでしょ。
上下関係を構築したがるのは、対等な関係ではなく、徒弟関係のような上下の関係を前提にしたいのでしょうが、今後、日本語を話せる純粋な日本人が少なくなって行く中で、働いてくれる人を雇用しようと思えば、そのような関係を前提にした労使関係は結べなくなって行くのではないかと僕は考えます。
感情に肩入れできるのか、その感情と実務をこなす環境に大きな相違がないか。そんなところが比重として重きを置かれるようになるのでしょうし、同時に、それを無視できる状況は生まれないでしょう。
そんなことを考えていると、結局、労使関係も結婚関係も入り口に満足していては相互に苦しくなるだけであり、あくまでも相互評価を前提にした対等関係なんだよな、と思わざるを得ません。
さて、ご自身はどう認識してますか。
いいなと思ったら応援しよう!
