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#何気ないツイートから始まる物語 (6話)〈ゲストの選出②〉

何気ないツイートをきっかけに、スポーツビジネス界の大物と地方都市に住む一般人であるぼくがイベントを企画・実施することになり、その後の人生に大きな影響を与えることになったことを記した、ちょっとした物語。

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前回まで

何気ないツイートから、岡部さんへTwitterの手ほどきが始まり、そこから「よくわからない関係」を築けたことで、イベントの開催に向けて走り出すことになった。

会場も決まり、コアとなるメンバーも選出が終わった。岡部恭英さんを中心に据え、ゲストに他の誰を選ぼうか。ゲストの方々の選出における第二回目。

「拝啓、本田圭佑様」の衝撃

2017年に投稿されたあるブログ記事が、ぼくのTwitterタイムライン上に流れてきた。

その記事は、2017年11月15日にポストされたもので、内容は日本の指導者ライセンス制度について疑義を呈するツイートをした本田圭佑さん宛に書かれたものだった。

この記事を読んだ時に、ぼくは「おもしろい文章だな」とか「おもしろいアクションだな」といった具合に、ちょっと離れた場所から見るような客観視ではなく、実際に手紙を手にしながら読み進めるような心持ちになっていた。

河内一馬と自己紹介する青年が、便箋に対してビシッと認めた内容の文言の数々を実際に視認しながら、その熱量をヒシヒシと感じるような、どこか生々しい感情を抱いたし、その文面を読むことによって、改めて「手書きだろうが、ネット上の文言だろうが関係なく、丁寧に書かれたテキストには言霊がある」のだと実感する機会にもなった。

それ以来、なぜか会ったこともない彼のことが気になり、情報を追いかけるようになっていたし、過去に書かれたポストを貪るようにして読んだのは言うまでもない。

そして、彼はネット上で放った虚言ともいうべきポストを実際に行動として起こす。アルゼンチンへの渡航費や生活費を手にするためにクラウドファンディングを仕掛けた。

この当時、彼の横なのか後ろなのかわからないが、誰かしらの支援や応援があったのかどうかはハッキリいって分からないものの、彼が旧来的な指導者像から逸脱しているのは明らかであり、その姿勢に対して期待感を懐かずにはいられなかった。

これは、スポーツの現場からケツをまくって逃げ出した自分に対する嘆きや雪辱感にも似た感情だったのかもしれないし、ある種の悔しい思いをした自分を慰める意味での悲願ともいえる感情を勝手に押し付けさせてもらったようにも思う。

いずれにしても彼の情報を「指名検索」して追いかけるようになって気づいたことが一つ。彼は新潟にゆかりがある人間だった。

JAPANサッカーカレッジ(新潟:聖籠町)の卒業生

新潟県聖籠町。J2リーグを戦うアルビレックス新潟がクラブハウスを構える町だ。それだけでなく、日本で唯一の「サッカーの専門学校」がある町でもあり、その学校の名は『JAPANサッカーカレッジ』。ちなみに、ぼくはこの学校のトレーナー専攻科(現:マネージャー・トレーナー科)卒業で、創設間もない第二期生だ。

河内一馬さんは、サッカーの指導者や審判を養成する学科コースに在籍していたことがあるため、いうなればぼくの後輩にあたる。

無論、今回のイベントにおいて、先輩風を吹かしながら彼に依頼をしたのかといえば、答えは「No」だ。むしろ、ぼくはそれを知らなかったし、知るよしもなかった。

何より、スポーツ界を離れたぼくの目に自然と飛び込んできたのは、彼がWEBの重要性を理解し、それを実際にコンテンツとして書き起こし続け、それが評価されるに従って、多くの人たちの目に触れるようになったからこそであり、その点において、ぼくは日本の古い体育会的な関係ではなく、尊敬・尊重できる対象であることにおいて、有無をいわさぬ納得感を「つくっていた」からこそ、声をかけた。

今回の企画において、縛りではなく希望的な条件として「新潟にゆかりのある人物」をあげていたのもあり、いってしまえば彼は格好の対象人物であり、下世話な言い方をすれば「話題のつくれる人物」であることに違いはなかった。

ただ、声をかけたいと思ったのはもっと単純で、率直に、素直に「彼と話がしてみたい」と強く思ったことであり、同時に「岡部さんや他のゲストとの掛け合いをみてみたい。」と客観的な、達観的な意味で、この企画を見たいと思える要素の一つとして、彼が「言葉を発する姿」を見たい気持ちが強くなったからだ。

そう思えるに至ったのは、解像度が高く、言語化され過ぎているぐらいに言語化されているアウトプットの数々であり、それを読んだ人間に少なからず感情を引き出すだけの力を備えていたからだ。

魅力的で解像度の高いアウトプットの数々

彼の出すテキストにされたコンテンツたちは、どれを持ってしても魅力があり、引き込まれるものがある。note然り、過去に書いていたブログ記事然り。媒体が変わろうが、彼の言語化スキルが変わるわけではないため、彼の発露する言葉たちが魅力にあふれるものであることに変わりはない。

むしろ、アウトプットを繰り返すたびに先鋭化される言葉たちに触れることで、彼の思考体験の一部を辿っているのだと気づき、同時に、これまでにあったサッカーの指導者像を全くもって覆されていることにも気づく。

彼にはテキストで訴えかけられるだけのテキストに起こす能力が長けていて、読むたびに、読む機会が増えるたびに気づきがあり、尚且つ、それを羨ましくも思ってしまうクセみたいなものがある。

テキストにするにしても、合間に挟まれるビジュアルにしても、その思想の深さはもちろん、深さを感じさせないだけの解像度を高められるのは、アウトプットを繰り返してきたからで、しかもアウトプットだけをしているわけではないことが透けて見えるだけのインプットもあるのだと思わざるを得ない。

時には辛辣で、攻撃的な表現となっていることも少なくはないものの、一つの意見を日和らずに、真っ直ぐと、下手に空気を読み過ぎず、そして自分なりの根拠を持ちながら発信する姿勢は、ぼくだけでなく、スポーツの現場に息をする人たちや、アウトプットする人たはベンチマークとしてもいいのではないかと思う。

だからこそ、中には否定的な意見を持ちかけられる機会も少なくはないが、それに対してもきちんと向き合い、論破ではなく、自分なりの根拠を持って接する。つまりは議論ができる。

そんな彼だからこそ、「なんでもない市井の人」が企画する今回のイベントにも出てもらいたいと思うし、そこでの発言にもスポットライトがあたることで、彼自身の活動に対しても支援・応援することになれば......と思い、声をかけた。

ただ、彼は地球の裏側アルゼンチンにいるし、日本に帰国させることはできないため、Skypeで中継をしながらの参加をしてもらうことになったが、どうしても会場の反応を見ながらではないため、かなり難しい部分があるのは承知の上だったものの、その部分については改めて別記事にて紹介したいと思う。

さぁ、これでゲストは3名になった。


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このマガジンは何気ないツイートからでも自分の人生の幸福度に大きく貢献できるだけの行動につなげることができることを実証した内容を書いてます。何もない普通の人だとしても、勇気次第で前向きでステキな人生にできるような気になります。

地方に住む「普通の人」であるぼくが、ある業界の大物に何気ないツイートで絡んだところから、イベントを企画・実施するところまでを追ったちょっと…

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