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障がいのある人たちの就労と社会参加の機会を提供する就労継続支援A型とB型の必要性

どうも、ゑんどうです。よくお越しいただきました、こんにちは。

このnoteを書いているぼくの立ち位置から説明させてください。

ぼくは精神障がい者手帳の取得者で、等級はこのnoteを書いている時点で2級。オープンにするかクローズにするのかを散々と悩んできたのですが、それを隠して生活をすること、伏せて生活をすることが自分の生活を前向きにすることはできませんでした。

正直、これをオープンにすることによって自分の住む地域、自治体や子どもたちが通う小学校の保護者など、自分の物理的な生活圏に住む人たちが認知をしてしまう可能性、言い方を変えれば危険性が上がるんでしょうね。

それで子どもたちが奇をてらうような視線を向けられるかもしれませんし、ぼく自身に向けて心理的な障壁を抱えながら接する人たちが増えるのかもしれない。

だからなんだって話です。

ただ、正直な気持ちを述べれば、生きづらいです。働きづらいです。動悸や圧迫感を味わうと、カラダを起こすこともできなくなることがありますし、そこから体調を快復させるための時間も相応に必要です。

そういった人たちに生きづらさや働きづらさを許容される場所、社会的な繋がりを得ることができる障害福祉サービスとして就労継続支援というものがあります。

就労継続支援にはA型とB型と呼ばれる「区分」があり、これは障がいのある人たちの"就労を支援する"、国の包摂性を表現するともいえる社会福祉サービスです。

で、当事者であるぼくから、それらのサービスの特徴と必要性、そして近年の動向について解説します。


1. 就労継続支援A型とB型の基本的な違い

まず、知らない方もいらっしゃるでしょうから、就労継続支援A型とB型について解説することからはじめていきます。

就労継続支援A型事業所

  • 雇用契約に基づく福祉的就労が前提

  • 最低賃金が保障される

  • 比較的高い就労能力があり一般就労に近い人が対象

就労継続支援B型事業所

  • 雇用契約ではなく利用契約

  • 生産活動の”機会の提供”が主

  • 就労ではなく通所によるサービス利用

2. 就労継続支援A型の必要性

A型事業所は、一般就労が難しい障がいのある人に対して、雇用契約に基づく就労機会を提供しており、平均賃金月額は令和4年度の全国平均で83,551円となっています。

A型の必要性を挙げるなら、以下のような点でしょうか。

  1. 一般就労と福祉的就労の中間的な選択肢

  2. 最低賃金保障による経済的自立の促進

  3. 就労能力の向上と一般就労への移行支援

つまり、障がいがあっても一般就労に近い働き方のできる人たちと一般就労とのつなぎ役を担っているのがA型事業所なのです。

3. 就労継続支援B型の必要性

B型事業所は、A型や一般就労が難しい障害者に就労機会を提供します。こちらは雇用契約ではなく、利用契約を結ぶので最低賃金が適用されません。これは善し悪しの問題ではなく、社会的な繋がりを保つための機会や空間として位置づけられていますので、平均工賃は令和4年度の全国平均で17,031円となっています。

ただ、あくまでも平均である点はお忘れにならないよう。

B型の必要性としては以下の三点でしょうか。

  1. 重度障害者を含む幅広い障害者への就労機会の提供

  2. 個々の能力や適性に応じた柔軟な支援

  3. 社会参加と生きがいの創出

こちらの利用想定は一般就労から少し遠い人たちなことから、より機会や柔軟な支援に重きを置かれています。しかし、精神障がいのある人たちが対象となる点も踏まえると、決して生産能力が低い人たちと括ることはできません。

4. 近年の動向と課題

A型だろうがB型だろうが、障がいのある人たちはもちろん、これからそうなってしまう可能性のある人たちに社会との繋がりや就労の機械を提供する、とても大切な存在です。

ただ、課題がないわけではありません。

どちらの事業所にしても給与や工賃を支払う必要があります。一般的な法人経営とは異なるため、事業経費における人件費割合等、経費に関する意識は低くなりがちです。

A型の課題

たとえば、A型事業所の場合、最低賃金を適用させる必要がありますから、本来でいえば事業収益としてはそれ以上の売上、ひいては利益を確保できなければいけません。

しかし、2024年度の報酬制度の改定により329箇所のA型事業所が閉鎖、もしくはB型事業所への移行することとなり、大きな社会問題として取り扱われるようになり、その運営体制に疑義を呈さなければいけない状況となりました。

B型の工賃

B型事業所は、本来的な在り方でいうと就労から遠い人たちへの機会や包摂する場所として機能を全面的に押し出してきたこともあり、どうしても低工賃が業界的に当然の認識となってしまっています。

工賃や給与のところでも述べましたが、平均工賃が17,000円台となっているものの、IT系のエンジニアや動画等を扱うことができるような人たちは10万、20万といった工賃を稼ぐことも不可能ではありません。

精神障がいのある人たちは年々、増加傾向にあります。今後、そういった人たちがB型事業所から社会へ出ていき、活躍していくことによって工賃の在り方も変容していくのではないでしょうか。

おわりに

就労継続支援A型とB型は、それぞれに重要な役割を果たしている点を書いてきました。

今後も、障がいのある人がいなくなることはないでしょうし、それを包摂できるような社会福祉の在り方が求められ続けていくはずです。

多様なニーズに応じたサービスの充実と、一般就労への移行支援の強化が期待される一方、社会の側、要は当事者ではない人たちの認識も変容していかなければならないのではないでしょうか。

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ゑんどう ≒ 遠藤 涼介
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