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あなたはメタバース空間で働きたいですか
根本的に、そもそも仕事をしたくありません。
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
新型コロナウィルスが5類相当に引き下げられたことから、出社するかテレワークで行くのかを再判断している企業が増えているようです。
コロナウィルスが世界中で不気味で奇妙な存在だと扱われていた2020年から今に至るまでまったく変わることなく、インターネット空間をオフィスと見立てて出勤している企業もあることをご存知の方も多いでしょう。その名もメタバースオフィスと呼ばれるものですね。
そもそもメタバースって何って方もいるでしょうから簡単に説明します。
1992年に作家のニール・スティーブンソンが初めて提唱した概念で、3Dのバーチャル世界のネットワークを指します。このネットワークでは、個々のバーチャルアバターを通じて人々が相互に交流したり、ビジネスを行ったり、社会的なつながりを築いたりすることが可能。
2023年現在、メタバースは物理的な現実とバーチャルな現実を融合させることを目指しており、人々がオンラインの3D空間や空間ウェブに参加し、まるで現実の経験であるかのように振舞うことが可能になることを期待されていルわけです。
総務省も2023年6月16日に以下のような報告書を出しているぐらいですから、割と国や政府としても本腰を入れて取り組まなければならないとか思っているのかもしれません。まぁ、ただ全角入力web3ってのはナンセンスな気がしないでもありませんが…
総務省_Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会
今回のネタは、あなたはバーチャルオフィスで働きたいですか、なんてことを問うために書いていきますので、お時間がある方はお付き合いください。
メタバースを活用する利点と課題
利点(一例)
まず、メタバースを活用する利点としては、インターネットの登場によって誰かとコミュニケーションをとる上での物理的な制約が取り払われたように、時間と空間を擬似共有できる点にあります。
たとえば、ブラジルの医師がVRヘッドセットを使って他国のの医師からリアルタイムで助言を受けながら双子を分離する手術を成功させた例があります。
この事例から言えるのは、医療技術でなくとも何かしらの技術レベルが一定水準以上であれば、高度な知識や技術、スキルを持つ人たちと繋がることでサービス受給者、今回でいえば医療を受給する双子やその保護者が高水準のサービスを受給できることを意味します。
他にも、車を購入しようとする人がいたとしましょう。
その人を完全没入型のメタバース空間自動車ディーラーを訪問し、自動車のモデルの情報を閲覧しながら店員から説明を受け、テストドライブをすることができたりします。
これまで二次元的に平面の中でしかやり取りができなかったインターネットの世界に奥行きや高さ・深さといった高次元の認知や把握を可能とするのがメタバースです。
課題(一例)
もちろん、メタバース空間の導入にはまだ課題が存在します。
その一つは、メタバースのコンセプト自体がまだ一般的には十分に理解されていないことです。
詳しい人たちによってXRだとかMRだとかVRだとかARだとかって表現されており、確かに、それぞれは異なるものを表現するものですが、一般的に浸透させるための確たるコンセプトは定まっているとはいえません。
また、メタバースの安全性やプライバシーに関する懸念、技術的な問題、社会的な問題などが考えられます。
たとえば、利用する個人の個人データをメタバースに提供するとき、そのデータがどのように使用され、保存されるかについての問題もそうです。
また、今後は視線の動きなどもデータ化され、個人と紐づけることによって最適な表示方法などを模索していくことも可能でしょうが、結局は利便性との間でトレードオフが起こるのは仕方のないことなのかもしれません。
あまりにも高度な没入感覚を味わえるようになったとしたら、現実への逃避や混同による事故なんかも予想できます。レーシングゲームをVRヘッドセットなどを通してリアルに体験した後、実際に車を運転する際に壁にぶつかっても平気だと思い込んでしまい、事故につながる可能性も考えられることでしょう。
我が家の妻さんは某レースゲームをやった後に家族で出かけた際にそういう旨の発言をしてきましたから、冗談ではなく本当に起こり得るんでしょうね。
技術面に関していうと、ボクとしてはVRと呼ばれるヘッドマウントディスプレイをしなければならないメタバースへの接続にはかなり懐疑的で、ARと呼ばれるメガネ型のデバイスを身につけて現実にちょい足しされるぐらいが落とし所な気がしています。
それでいうとAppleが発表した Vision Proが小型してディスプレイとPCを一体化する、みたいな方向であればよさそうな気がしているのですが、VRのようにヘッドマウント型にしなければならない場合、ゲームの領域を出ることは難しいでしょうから、どうしても普及には至らないだろうと思うのです。
メタバースが在宅ワークと出勤のギャップを埋めるか
やっと本題に入ってきたっぽいのですが、そんなメタバース空間で仕事をするってどういうこと?とか思ってしまっている人もいるでしょうが、ここまで説明してきたような特別なデバイスを使わなければ出勤できないだなんて利便性の悪いことはさすがに現実的ではありませんよね。
結果、現状の落とし所としてはPCでログインし、ブラウザの中で操作をすることで落ち着いています。
以下のようなオフィに見立てた仮想的なインターネット空間を企業や組織などの同一団体で利用することで擬似的なオフィス空間を創出しているのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1687419136402-Y8zgl4QoNl.png?width=1200)
たとえば、在宅ワークにしてみたとて、顔が見えない状況の中で仕事をするってところに不安を感じたり、不安に思われて監視みたいなことをされた人もいるでしょう。
テレワークやリモートワークのようにどこでも仕事ができるような働き方と、リアルなオフィスに出社する働き方の中間地点をとるようなものが、メタバースオフィスの利点だといえます。
これであればオフィスにいる時のような「ちょっとしたこと」で声をかけることも容易にしやすくなりますし、「集中したい時間帯」を他からのアクセスを遮断するようなメッセージを表示させておくことによって完全在宅の良さも享受することができます。
それってつまり、チームベースの仕事や学習の自発性、相互作用性、楽しさみたいなものを共有することができるわけですから、家での働きやすさ、生産性、利便性を担保する可能性があるわけです。
だからといって、何でもかんでも画面上に表示させればいいのかといえばそうではないでしょう。たとえば、メタバースのオフィスにサウナがあったとして、それに何の意義があるのかというと、ただの遊び心でしかありませんし、そこに何の生産性もありません。
そういう点も踏まえると、リアルでしか得られないと思っていた仲間や上司部下、友人や知人との接点をどう増やすのかに焦点を当て、課題感を抱いている人たちにとって有益なツールとして利用できるのではないでしょうか。
おわりに
さてさて、ここまで読んでくださった方の中には、すでにメタバースオフィスで働いてるぞって方もいるでしょうし、「なにそれ、おいしいの」って顔をしてしまうような方もいらっしゃるでしょう。
メタバースの利点や課題を前提に、オフィス利用についても触れてきたわけですが、メタバース空間を利用することによって労働環境を変える可能性があることは共通認識として得られたかと思います。
さて、あなたはメタバースオフィスで働きたいと思いますか。思いませんか。
ボクは、そもそも仕事自体をしたくありません。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
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![ゑんどう ≒ 遠藤 涼介](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40756580/profile_6ff9ba76e9999163cbca7e1eb15e0ed1.png?width=600&crop=1:1,smart)