妻さんを「岸辺露伴は動かない」から「ジョジョの奇妙な冒険」へ引き摺り込めないか模索している話
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
ぼくが荒木飛呂彦先生の描く『ジョジョの奇妙な冒険』が大好きなことは、すでにご存知の通りかと思います。
わざわざ奇妙な冒険とタイトルにつけるほどですから、たしかに物語は奇妙な事柄がたくさん出てきますし、非常にキレイな絵なのに不気味さが拭えないから初見で「苦手」だと感じてしまう人が少なくない。そんな作品です。
ぼく自身、小学生の頃に週刊少年ジャンプで読み進めていく中でジョジョの連載ページに差し掛かった際には、ついつい読み飛ばしてしまっていましたし、少し忌避したくなる人たちの気持ちは理解できます。理解できるものの、その忌避したくなる気持ちをグッと乗り越えて入り口に足を踏み入れることこそ、奇妙な冒険がクセになる上での必要条件となります。
それを乗り越えた中学生時分のぼくは、それ以降、主人公たちが置かれる奇妙でおどろおどろしい、だけど、目を背けられない不思議な感情を刺激されながら今に至り、荒木飛呂彦が描く『人間讃歌』の世界を布教していくための一員となっている次第です。
我が家の妻さんは、もちろんジョジョに興味もなければ関心もありません。そんな興味と関心のない人に向け、どうしたらいいのか。10年以上もの付き合いですが模索し続けては失敗を繰り返してきたし、何なら失敗しすぎて「気持ち悪い」とか「もういい」なんて言われてしまっていたため、後戻りどころか先に進むこともできない状態にまで陥り、ぼくの布教活動は存分に失敗していました。
ところが、ある日。
たまたま、とある作品の紹介動画を目にした彼女が食いつきます。
「これ、何?」
食器を片付けているぼくの目の前で興味をそそられている彼女の視線が向けられている先にあるのは、高橋一生扮する岸辺露伴(後述)がマンガの取材を通して得る不可思議な体験を綴るジョジョの奇妙な冒険スピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』が写り出されているではありませんか。
これは天啓である。
いや、無神論者で信仰心のカケラもない人間なため、典型とは思いませんでした。ごめんなさい。現実的に考えると、Amazon PrimeVideoの取りまとめを行なっている人たちの戦略に感謝しました。
我が家の妻さんにジョジョの奇妙な冒険が抱く壮大なメッセージである『人間讃歌』を感じ取ってもらうための機会を提供してくれた。そのことに感謝したのです。
秒で「よし、一緒にみよう」と、食器の片付けもそそくさと終わらせ、視聴体制に入ったのはいうまでもありません。
岸辺露伴とは、ジョジョの奇妙な冒険の第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場するキャラクターの一人で、シリーズ全体を通しても人気を得ているキャラクター。
職業はマンガ家で、作品中では「ピンク・ダークの少年」と名付けられた大人気マンガの作者だと描かれています。
第4部内でピンク・ダークの少年が人気な理由は詳細に描かれる描写や感情表現などのリアルさにあるのですが、それは岸辺露伴自身が非常にプロフェッショナルで、自分の仕事に誇りを持っていて、「リアル」にこだわるからです。だからこそ、少し自己中心的であり、他人のプライバシーを侵害することも厭わない一面も見られますが、そこも魅力の一つだと言えます。
ジョジョの奇妙な冒険には第3部以降、スタンドと呼称される守護霊のような存在が登場し、キャラクター固有の"能力"を表現するものとして描かれています。
もちろん、漏れなく岸辺露伴にも備わっており、その名前は「ヘブンズ・ドア」。能力を発現させると、対象となる人物の身体部分のどこか一部が薄く剥がれるような形で本のように開くことができるようになり、その中に書かれている情報をすべて読み取ることができます。読み取るだけでなく、情報を追加や削除することも可能なため、記憶を消すことや行動を変えることも可能となります。
当初、第4部の主人公や取り巻きと対立する存在として登場するも、徐々に人気を博していき、ついにはスピンオフ作品が創作されるに至ったキャラクターであり、その行き過ぎたリアル嗜好がトラブルを生み出していくことを描く作品がマンガ『岸辺露伴は動かない』。
そう、上述した高橋一生版の原作です。
高橋一生版のドラマでは、スタンドではなくギフトと称されており、スタンドに耳障りのない視聴者に向けて「与えられた特殊能力」であると印象づける気遣いがなされているなど、作品を手がける製作陣の作品に向けた愛情を感じられるものとなっています。
「この岸辺露伴が…!」や「こ、こいつは、こいつは普通じゃあない!」などと言った、ジョジョらしい独特な言い回しを丁寧に表現している点なども踏まえ、非常に視聴していて好感を抱くことができる作品ですから、ジョジョ、いや、岸辺露伴が好きな方々にもぜひ視聴してもらいたいものとなっています。
何より、上記の言い回しなどを我が家の妻さんはすっかり気に入っている様子ですから、次はジョジョの奇妙な冒険の本体に触れさせる必要があるのですが、やはり岸辺露伴が登場する第4部からなんだろうなぁ…と思っているものの、高橋一生版よりもさらに奇妙なため忌避されるのではないかとビクついています。
しかし、声優が櫻井孝宏ですから。
彼女は呪術廻戦の呪術廻戦 懐玉・玉折を視聴し、夏油傑の心根が折れていく様子を見て涙した人間です。いけるだろ。むしろ余裕か。
そんなわけで、彼女をジョジョ沼に引きずり込めたかどうかは改めて報告することにします。
おわりに
もし、これをお読みいただいた方で「ジョジョ、好きだよ!」とか「岸辺露伴、好きだよ!」なんて方がいらっしゃったら、仲良くなれそうなので友だちになってください。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
#えんどうnote 、マガジンをフォローすると通知が届きます!
X(Twitter)もやってますのでフォローしてください!