クラウドファンディングを成功させるためにした方が良さそうなこと
ん〜、正直書こうかどうか悩みながらもタイピングをし始めました。が、いざ書いてみたら5,000字を超えてしまいました。すいません。
読み進める場合にはある程度の時間が必要ですので、ご注意くださいませ。
場合によっては、自己啓発本みたいに無責任な自己陶酔に溺れるだけになりかねませんし、それをしたところで僕が気持ちいい状態になれるわけでもないので、書き方がすごく難しいと思ってます。
ちなみに、僕が想定しているクラウドファンディングの募集金額は100万から150万未満ほどの個人企画レベルの話で、それ以上の200万やさらに上の金額である社会的な企画は想定していません。というか、僕自身がそれを企画立案から成功までのプロセスを経ていないので、わかりません。
そして、単なるTips集にならないようにしたいのですが、やったことを箇条書きにして、それに対しての補足説明を加えると自然とtips集として出来上がってしまいますので、もうちょっとライトに、あくまでもフランクに居酒屋でお酒でも飲みながら「クラウドファンディングってどうすりゃいいの?」みたいな話の振られ方をした場合の答え方をするような意味込みで書いていきますね。
0. 僕の場合
ちなみに僕は、昨年にイベントを企画して3サイトで募集し、全てのサイトで目標金額を達成し、総額でも140%の資金調達に成功することができました。3サイトで募集をかけたのは、リターンが主にイベントへの参加権利だったのもあり、決済方法を満遍なく提供できるようにしたかった、というのが主な理由で、それ以上でもそれ以下でもありません。
もちろん3つのサイトを同時に管理しなければならないので手間は増えましたが、その手間を惜しんで、参加候補の方々を逃すぐらいなら喜んで手間をかけよう、と判断したのもあり、3サイト同時掲載を選びました。
募集期間は08/11~08/25までの14日間。2週間という割と短期間決戦を選択しました。というのも、過去にプロジェクトメンバーとしてクラウドファンディングを当事者として参加したことがある立場として、長期間募集したところで、最初と最後の三日間が勝負であり、その間はどの企画も万遍まく停滞するのが数値的にも体感的にも理解できていたことに起因します。
募集サイトの中の人たちにも「短いですね」みたいなことは言われましたが、仕方ありません。長々とやっても仕方ない、と判断をした上で開催日までの期日設定との兼ね合いでそうなりました。
企画自体は、TwitterでUEFAチャンピオンズリーグのマネジメントを手がけるT.E.A.M.MARKETINGの岡部恭英さんと繋がったことから、新潟でスポーツを軸にしたイベントを開催しよう、と言うもの。
Twitterで繋がったこと、東京や大阪といった中央都市ではないこと、地方都市からの発信であることなどをキーとしながら、スポーツ関係で働いていない僕が主催者となって「スポーツ」から地方を、日本を元気にする取り組みだと掲げながら立ち上げたものです。
#スポみら ( #スポーツの未来に僕たちができること )と題したイベントは、9月に1回目を開催し、2月まで計4回実施する形になり、日本の中でスポーツ関連で働く人たちには少しだけ認知いただけるような活動になったのではないかと思っています。
過去のスポみらの動きは毎日書いてるnoteの中で漏らさずに情報共有をさせていただきましたので、少なからず、これも好影響があったのだと思いたい!
ちょっと前段が長くなりましたが、進めていきましょう。
ちなみに、僕は上で成功事例について触れていますが、第二弾以降で出している資金調達は概ね「成功しているとは言えないレベル」です。つまりは失敗しています。
一発目がうまくいきすぎた感がありますが、それも含めて経験だと言えば良いんでしょうね。ははは。
1. 企画の立て方
①お金は信用を数値化したもの
肝というか根幹です。
そもそも他人からお金をもらいたいと思った時に「仲間で集まってビール飲みたい!ウェーイ!」な企画にお金を出してもらえるのかって言えば、確実にNoですよね。僕だったら「勝手にやってろよ」と思って払いませんもん。
「信用をお金に変える」なんて言い方をされますが、僕はこの言い方は違うんじゃないかと思っていて、そもそも、お金って信用なんですよね。最近、この辺の言説はキングコング西野さんが強く喧伝しているのもありますし、暗号資産(暗号通貨)が投機的に大いに盛り上がった際にもお金の話がわんさか沸いてましたので、そちらへ譲ります。
銀行からの融資も、会社からの給料も、父ちゃんや母ちゃんからのお小遣いも、ぜぇーんぶ信用の価値化をしたもので、逆を返せば、お金はそれまでの行動や実績を裏付けとした「信用そのもの」だと言えます。
もちろん、組織の規模や業界によっては同じだけの信用だとしても、その価値が高くなったり低くなったりすることはありますが、それは需要と共有のバランスでしかないわけで、給与の多寡によって価値の高低を決められるわけではありません。
じゃ、これまで何の面識もない人からもお金を出してもらおうとするクラウドファンディングって、何を信用したらいいの?って話ですが、そこが企画ってことで落着します。
②個人的な理由に信用は"ほぼ"ない
お金を出す人がお金を出すための前提条件として、信用を求めているって話になるのですが、「この企画、おもしろい!」とか「いいねぇー、応援したい!」なんて興味や関心を持ってもらえるように企画することが最低条件です。
これ、割と難しいんですよ。他人に興味や関心を持ってもらえるように企画するって。
飲み会の幹事をやったことのある人ならば理解してもらえるかと思いますが、自分以外の人を集めたりするのって大変じゃないですか。
一口に飲み会って言っても、その会合に誰が来るのか、何人でやるのか、いくらでやるのか...とか色々と諸条件を整えなければいけないし、その条件に合致しそうな人たちの声をかけなければいけませんから、割と大変。
クラウドファンディングも似たようなところがあって、飲み会と違うのは「顔が見えない人」にもお願いをしなければならないってことです。この辺りは次の項で書くとします。
飲み会なんかでも、自分都合の飲み会に来てくれるのは、本当に気心の知れた人たちだけであることを考えると、そうではない人たちまで含めた飲み会を開く場合に必要なのって、上の諸条件によって得られる信用がキモになるのは必然な訳です。
2. 友人・知人のリスト化
①スプレッドシートに友人・知人の名前で埋めていく
これを嫌ってしまう人は、うまく行かないかも知れません。クラウドファンディングでお金を集める場合に、他の成功事例を見ているからか、大きな勘違いをしてしまいかねないのが、他人は結構簡単にお金を出してくれるって認識です。
クラウドファンディングサイトや、実施者の方々のコメントなんかにもよく出て来るのが「共感」「共感の輪」って言葉なり、そんな意味をほのめかす文脈で、確かにそれは必要だし、絶対的に不可欠なものだと僕自身も思います。
ただ、その共感を「誰がしてくれるのか」「誰がその共感を広げてくれるのか」は考える必要がありますし、いきなり赤の他人にそれを求めるのは、あまりにもハードルが高いんじゃないかなぁ、と。
だったら、まずやるべきは知人や友人をリスト化です。リスト化して一人一人に説明し、時には共感されるかもしれないし、時には否定されるかもしれない。そして、既読無視を受け入れられる気概を持たなければならない時が来ます。
僕の場合はローラーでやるにも時間が足りなかった部分もあり、ジャブを入れて、その反応を見た上で次の話に進めるのかどうかを選択した上で進めていきましたが、それにしたって、こちらの抱いている反応のイメージとは打って変わって大変冷たくあしらわれることは多々ありました。
なので、やらなければならないものですが、同時に、自分のこれまでの付き合い方とは大きく異なるイメージを与えることになりますので、覚悟しておくべきです。
②徹底できるか否か
「あいつは金の時だけ頼みに来た」みたいな陰口を叩かれているのを他人の口から聞かされる機会も増えますし、自分のこれまでのイメージとは打って変わって、明らかに友人や知人が減るような印象を受けるでしょう。
それは仕方ないのです。
それでもあなたはやりたいと思った企画を押し通さなければなりませんし、押し通すために企画を立ち上げ、クラウドファンディングまで手を出したはずで、その覚悟もなく、心を折ってしまうのであれば諦めたほうがいいかもしれません。
身銭を切る覚悟で、どうにかお金をかき集めてまでやりたいと思っているのか、そうではなくクラウドファンディングって、もっと気軽に楽しめるものだと思ってたー!みたいな気持ちなのだとしたら、銀行からの融資よりも圧倒的に気楽だと思います。
それでも他人からの信用(お金)を預かろうとするのであれば、どうであれ貫いて貫いて貫くだけです。
僕の失敗経験も数多の要因はあるにしろ、根本的なところを考えると、徹底仕切れていなかったのだと反省していますし、その徹底度合いをきちんと標準装備していなかった自分の甘さに嫌気がさします。
3. 依頼と感謝
クラウドファンディングで支援をいただこうとする方々に対しての依頼と、支援をいただいた方々に対する感謝こそ、徹底すべきで何よりも優先すべき事項であると言えます。
お金を支払う以外にも支援の方法はあって、自分の動きを記事にしてくれたり、その動きをSNSでコメント付きでシェアしてくれたり...
僕の場合、代表的なのはNewsPicksで福田拓哉さんが記事にしてくれたこと。
これ以外にも新潟の地元紙への掲載や、Web媒体への掲載に尽力してくれた方々がいたり...
はたまたクラウドファンディングの成功を目指して、活動をすべてオープンにすることから立ち上がったサポーティングチームには、150名を超える人たちが参加してくれた上に、記事公開をした瞬間からコメント付きでシェアしてくれるなど、圧倒的な能動力で一気に知名度が突き抜けました。
自分以外の人が自分の立ち上げた企画に対し、こんなにも前のめりになりながら行動してくれることが、こんなにも嬉しく、喜ばしいことなのかと実感する機会になるのは間違いありません。
これらの機会を経た経験は、無駄になるのかもしれないし、無駄にならないのかもしれません。つまり、わかりません。
クラウドファンディングで資金調達したからといって、地球が反対回りになるわけではありませんし、日本が世界で一番の経済大国になるわけではありません。
日本の中で取り組んでいるのであれば、あくまでも日本の中で起こっているほんの小さな出来事に過ぎないわけです。それでも、自らの人生には間違いなく大きな出来事な訳で、それをどう活かすのかはそれぞれの人が自由に考えて行けばいいのだと思っていますし、そうとしか言えません。
なんか、こう自分が滲み出ます
クラウドファンディングに限らず、だと思うのですが、こうやってお金のことになるとキリキリしますよね。お金に縛られてるんだな、って思うのですが、やりたいことを実現するためには"つよさ"が必要で、そのつよさをドラゴンボールの元気玉として企画にぶつけなければなりません。
それをする上で、自分のできるところとできないところ、人に頼らないとできないところや、自分で解決できる内容とそうではない内容...いろいろと出てきますが、それも含めて「自分」と「企画」を試される機会になってしまいます。
それがいいのかどうかは、それこそ当人次第なのですが、それらを全て通り過ぎていくと、自分という存在が他の人たちからどう見えていて、どんなふうに支えられているのかを実感する機会になりますし、自分らしさってやつが滲み出てしまう機会になります。
自分がやりたいと思える内容であればあるほどに、能動的に行動するのであればあるほどに、楽しめるものだとは思います。もちろん、苦しいし、ツライし、泣きたくなるぐらいに不安なのは不安なのですが、終えた時に出る答えに対して、妙に納得できたりもするわけです。
上に書いてきたことを忠実に守ればできるって言えないけど、やらなかったら確かに損をしそうな感じで書きました。
何れにしても資金調達を経験できるツールであることに違いはありませんから、自らの企画を世に問いたい人は取り組んでみてください。