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2015年4月の記事一覧
8.ぼくら、二十一世紀の子供たち (3)
――目が覚めると、そこはベッドの上でした。薄暗く、傍には誰も居ませんでした。枕元の台には飲みかけの冷えたファンタのクリアレモン味の缶が置いてあり、外では、軽い雪がちらついていました。
自分から伸びる管を目線でたどると、左腕に点滴を打たれていました。そしてその腕を持ち上げると、
「……あ、……」
左手首から先がありませんでした。傷は既に塞がっていて、神経もないはずなのに、なんだか痛みました。それは
――目が覚めると、そこはベッドの上でした。薄暗く、傍には誰も居ませんでした。枕元の台には飲みかけの冷えたファンタのクリアレモン味の缶が置いてあり、外では、軽い雪がちらついていました。
自分から伸びる管を目線でたどると、左腕に点滴を打たれていました。そしてその腕を持ち上げると、
「……あ、……」
左手首から先がありませんでした。傷は既に塞がっていて、神経もないはずなのに、なんだか痛みました。それは