キッザニア初体験の話
師も完走間近の12月の終わり、かの有名なキッザニアに行ってきた。
『3歳からの職業体験テーマパーク』ということで前々から興味はあったのだが、けっして行きやすくはない豊洲という立地がネックでなかなか計画が出来ずにいた。
知り合いが行ったという話を聞くたびにいいな~うちもいつか行きたいな~でもアクセスがな~とうだうだしていた時、タイミングよく↓↓これ↓↓
に当選。(KDDIさんありがとうございますこれからもau使い続けます浮気しません)
ということでこれは
年少4歳半女児と行く年末平日2部のキッザニア体験レポート
である。
しかしこのキッザニア、調べれば調べるほどやばい施設だということが分かってくる。先人たちのレポを読んで曰く、
「人気のパビリオンは早朝から並ばないと予約できない」「システムを理解していないと満足に周れない」「親だけ頑張っても肝心の子供がぐずる」
フーン…??
やったろうじゃん……???
俄に血が騒いだ。来訪の1か月前から公式アプリのDLをし、図書館でガイドブックを借りた。体験ブログを読み漁り、娘がやりたい職業と出来る職業を洗い出し、共にガイドブックを読んで思いを高めた。
そう、オタクはこういうイベント事が好きなのだ。
行く日は招待券に記載されていた日時から選んだ。キッザニアは2部制で朝から(9:00~15:00)と夕方から(16:00~21:00)の回に分かれるのだが、夫の冬休みが少し早く始まるということを利用して、平日の第2部を選んだ。
2部だと1時間短いものの、さすがに休日は人混みがヤバそうだということと、1部にして早朝並ぶのもキツそうだという判断からなのだが、結論から言えばキッザニアデビューとしてはいいチョイスだったと思う。
迎えた当日。
9:30頃埼玉の自宅を車で出発。途中若干の渋滞はあったものの11:00前にららぽーと豊洲着。直結している駐車場の場所を事前に調べていたのでスムーズにキッザニア入口に到着。諸々事前に登録してあったので手短に受付を済ませて貰った入場順番カードがこちら。
集合の島村楽器の場所はこちら
早めのランチを済ませて12:30。
あと3時間何をして時間を潰すか……とららぽーと内をさ迷っていたら別館の2階にネットカフェを発見。ここから長丁場になることを考えれば、帰りの運転がある夫と、眠くてキレだす可能性のある娘を休ませた方がいい。ということで時間までゆっくり過ごすことにした。席によってはカラオケの音が聞こえたり煙草の匂いがしたりするが、娘も昼寝してくれたし夫も未読のベルセルクを楽しんでいたので2部待ちの時間つぶしにお勧め。(なお海辺が近かったりスケートリンクがあったりしたのにまるで外に出る気にならない辺り我が家は既に豊洲に向いていない)
①ファッションモデル(16:00~)
集合時間に指定場所に行くとすでに長蛇の列。前後の人に番号を聞いて列に加わる。開場時刻になってそろりそろりと進み、キッザニアに入場したのは15:45くらい。真っ先に向かったのは娘がどうしてもやりたいと言っていたファッションモデルの仕事。
キッザニアはやりたい仕事の予約を一つだけ入れらるシステムになっており、時間指定は出来ず受付に行った時に案内出来る1番早い時間を予約することになる。(お菓子工場やメガネ屋など人気のパビリオンは開場して10分で全時間予約が埋まることもあるらしい)
例えば先の時間にAの予約をとっていても、今Bが空いていればBの仕事を入れられる。なのでいわゆる人気パビリオンに予約を入れに行くか迷ったが、ファッションモデルのチャンスは1部2部各2回のみで各回15名までという制約がある。初心者が危ない橋は渡るべきではないと判断し、まっすぐに劇場へと向かった。
その甲斐あって娘は1回目のファッションショーの5番目の受付。1番やりたいお仕事が出来るというワクワクを隠しきれな娘は待機中から積極的に隣の子に話しかけたり(やめて)、「おかーさん!ここだよー!」と叫んだり(やめて)しつつ、時間になりZV(スーパーバイザー。スタッフをこう呼ぶらしく、スペルがメキシコ風のためZVらしい)さんに連れられて劇場の中へ。
(他の仕事が30分前後なのに対し、ファッションモデルの体験時間は1時間と長めなので親と離れて泣いてしまう子もいるらしい。私が見た回で泣いてる子はいなかったが、未就学児はその辺ご機嫌次第かもしれない)
ファッションショーのテーマは3つ。「おとぎの国」「パーティー」「和モダン」で、娘はドレスが着たいからパーティーがいい!と前段階から言っていて、運良くパーティーチームに入ることが出来た。
リハーサルの様子も見られるし、本番はライティングや音楽も入ってとても本格的。ちゃんと下にはZVさんが待機してくれているので次やること忘れてしまっても大丈夫。娘も緊張していたが、それでもちゃんと1人でステージをこなせていたし、帰ってきた時は「楽しかったー!!」とニコニコだった。
ファッションモデルは時間が長いため次の予定が組みづらいというデメリットもあるが、親は劇場でゆっくり座っていられるし、ショーの様子をDVDにしてくれるので成果も分かりやすい。年上の子が多い印象だったが、4歳半でも十分楽しめていた。
ちなみにカメラマンさんが撮影してくれたファッション雑誌の表紙風写真は別料金。でもほら…招待券で来てるわけだし…お金落とさないとさ…とかモゴモゴ言い訳しながらきっちりお買い上げ。
②予約と口座開設と夕食(17:05~)
さて劇場にいた小一時間、私が何をしていたかと言えばアプリで次に向かう職業の検討だ。ただの検討ではない。鬼検討である。(キッザニア内にある電光掲示板の暗証番号を入力するとアプリでパビリオンの混雑具合が分かるようになる)
数分毎にリロードしまくって次の受付時間をチェックし、娘のやりたい仕事と待たずに入れそうな仕事との兼ね合いを調べる。前述の通りファッションモデルは1時間かかる。そしてその間に人気の所はガンガンに予約が入っていくのだ。17時前の時点でお菓子工場、メガネ屋、ハンコ屋、ピザ屋の四天王が受付終了。 この現象、進研ゼミで見たやつだ!!
個人的にはピザを作ってもらってご飯代を浮かせたかったがそう上手くはいかなかったので、とりあえず劇場を出たら真っ先にソフトクリーム屋の予約に向かった。17:05時点で受付時間は18:45。疲れ始めた娘のおやつにちょうどいい時間だ。
では予約の時間までどうしよう?
ひとまず娘がやりたいと言っていた花屋へ行ってみる。すると運悪くすぐに入れる回が目の前で受付終了。後回しにして次は宅配センターのパビリオンへ。するとここでも残念なことにすぐ入れる回が目の前で受付終了。なんという不運。しょぼくれているとZVさんに声をかけられ、状況を尋ねられた。
私「18:45からソフトクリームが入ってて…」
ZV「それならうちを17:50の回で受付しておきますよ」
私「あれ?予約はひとつまでじゃ」
ZV「ソフトクリームの予約の前なので大丈夫ですよ~」
『予約はひとつまで』という認識がどうやらちょっと間違っていたらしい。
おそらく、
18:45のソフトクリームの予約の後に更なる予約は入れられない。
でも17:50はヤマトは予約ではなく受付(17:10の回が入れなかったので次回に回されただけ)
なので大丈夫だったのではないかと。いろいろと難しいよキッザニア!!!
勿論これ以上仕事は入れられないので、この時間を利用して銀行口座の開設と晩御飯を済ませてしまうことにした。
口座を開設するとお財布とキャッシュカードがもらえる。引き出しはATMでもできるが預け入れは窓口のみとのこと。娘は自分専用のお財布とカードが嬉しかったようだ。ちなみにこのあと売店に連れていかれてぱっちんストラップ(アウトレット品¥1000)を買わされた。JOBカードをぶら下げておくアイテムなのだが周りの子供たちが皆付けているので欲しくなったらしい。ぱっちんストラップと緑の財布を首から下げて、娘の見た目もすっかりキッザニアキッズである。
晩御飯はシャウエッセンのお店で買ったホットドッグにした。運良く宅配センターの目の前の休憩席がゲット出来たので時間まで束の間の休息。
③セールスドライバー(17:50~)
小腹も満たしたところで娘の2つ目のお仕事の時間となった。
娘は常日頃からヤマトのことをネコトラックと呼ぶのだが、受付を済ませ衣装を着て無事にネコトラックの人に変身した。モデルのドレスもいいがいかにもお仕事してます!という雰囲気の制服姿も悪くない。
仕事の内容としてはセールスドライバーの心得を聞いた後、お客さんの元へ向かって集荷→配達先で印鑑を貰って終了。比較的簡単でキッザニア内をミニトラックに乗って移動するなどのお楽しみもある、初めての子供でもやりやすい仕事だった。子供についていけばお仕事の様子も間近で撮れるので親の満足度も◎。
④ソフトクリームショップのお客さん(18:45~)
予約していたソフトクリームショップへ。
ここは職業体験ではなくお客さん。キッゾ(キッザニアでのお金)を稼ぐのではなく支払って自分で商品を買う所だ。
お客さんではあるが着せてもらえるエプロンが結構可愛い。しかしながら、ヤマトでもそうだったのだが娘の頭が小さいのか帽子を被るとずるずる落ちてきて目つきが悪くなるのがちょっと残念。
一人30秒の手洗いをした後はZVさんにアシストされながらソフトクリーム作り。トッピングもして美味しそうなソフトクリームが出来上がった。「ひとくちあげるね」と私と夫も食べさせてもらったが、その一口がデカかった夫は娘にキレられていた。
⑤花屋のお客さん(19:25~)
10分ほどのソフトクリーム休憩を挟んでから花屋へ。娘がやりたいと言っていた仕事のひとつなのだが、ここも職業体験ではなくお客さんとしてキッゾを払うタイプのパビリオンで、フラワーアレンジメントをさせてもらえる。
エプロンをつけて、ZVさんの説明を受けながら作業開始。このZVさんが娘の幼稚園の担任の先生にちょっと似ていたため娘がずっと「せんせい!」と呼んでいたのが面白かった。
プリザーブドフラワーひとつを選んでスポンジに刺したり、ボンドで葉っぱをつけたりと最近工作にハマっている娘にはとても楽しい作業だったようだ。今もリビングに飾ってある作品を見るたびにここをこうがんばったんだよと娘が解説をしてくれる。
⑥街時計(20:10~)
やりたい仕事は出来たのでもう引き上げてもよかったのだが、せっかくならもう一つくらい、と欲が出て最後に選んだのが街時計のパフォーマー。締切も余裕があったし、娘はステージに上がるのが好きだし…というのは言い訳で、衣装が可愛かったので私がやってみてほしかっただけ。
隣には保護者用ラウンジがあって一休み出来たし、下から見るよりラウンジからの方が見やすいという情報も得ていたのでのんびりと娘が出てくるのを待っていたのだが、ひとつ誤算が。
バルコニーの手すりの高さと娘の身長がほぼ同じ(108cm)で、顔が全く見えない。
しかも一緒の回にいるお姉ちゃんたちに紛れてしまって「アレっ娘は?いなくない?え?うそ?どこ?」となっているうちにパフォーマンスが終了…。
シャッターだけは押していたが、写真を見返しても娘がどこにいるのかわからない。終わった後娘から「ちゃんとみえた?」と聞かれたが「ンンンみえたよ」と変な返答をしてしまった。もしかしたら階下からならもうちょっと見えたのかもしれないが……街時計はもう少し身長が高くなってからの方がよかったかもしれない。
衣装は可愛かったけどね!!
以上が、初めてのキッザニアレポである。
結論から言えば想像の50倍楽しかった。想像だけでも相当楽しかったのにその50倍なんだからもうとてつもない。私が子供の頃にこんな施設があったならもうめちゃくちゃに通いまくりたいくらい楽しかった。
(ひとつだけ切ない話をすると、キッザニアはきょうだいや友達同士で来ている子供が非常に多く、場位置や順番を決めるときにそれを考慮されることがあった。「きょうだいの子~?」「お友達同士かな?」とZVさんが声をかける。こういう場面は度々あって、端っこになったり後回しになったりと正直割を食っているなと感じることもあった。(でも仕事残り1人枠となった場合に揉めることなくするっと入れるから一長一短ではあるのだが))
キッザニアは主体的に行動しなければ楽しめないしシステムを理解しなければ効率的に動けないが、その大変さを乗り越えてでもこの楽しさを味わいたくなる。
子供にとっては憧れの職業になれる場所。
親にとっては子供の無限の可能性を目の当たりに出来る場所。
将来娘が仕事に就いた時、そしてその職業がキッザニアでやったことがあるものだった時、きっと私は幼い娘とキッザニアに行ったことを大切に思い出すだろう。
そして娘にもこの記憶が原風景となって心に残っているといいなと思った。
キッザニア、最高でした!