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営業が苦手な主婦がイラストで月5万円稼げるようになった話
はじめに
「イラストを仕事にしたいけど、ダメだと言われるのが怖くて営業ができない」
「仕事にできる自信がない」
「持ち込み営業は時間的に厳しくて無理……」
この記事を読んでるあなたは、イラストを仕事にしたいが自信が持てずに悩んでいませんか? 日々の生活に追われて、あきらめてしまっていませんか? 活躍しているイラストレーターやイラストのうまい方のSNSをみて、自分にはできないと思っていませんか?
わたしも一歩を踏み出せずにいた経験があります。美大生ほどうまくないから、自信がないから、時間がないから……。行動しない理由ばかり考えていたのです。
自信が持てずプロフィールに「イラストレーター見習い」「イラストレーターのたまご」と記載してしまいたくなる気持ちもよくわかります。
「もっとうまくなったら」「もっとフォロワーが増えたら」「依頼がもらえたら」。そのように考えて、自分にはまだできないと思っているのではないでしょうか。
はじめまして。イラストレーターのDodo(どーどー)と申します。わたしはもともとゲーム会社で2Dデザイナーとして、背景やデザインの仕事をしておりました。なんだ実務経験があるじゃないかと思われるかもしれませんが、残念ながらポンコツ2Dデザイナーで、早くに職を離れてしまいました。実務経験があるわたしでも、最初は「もっとうまくならないとフリーランスのイラストレーターにはなれない」と思っていたのです。
本書でお伝えすることは、営業する自信がなくても最初の一歩を踏み出せる方法です。フリーのイラストレーターとして仕事にするための考え方を、わたしの経験を通してお伝えしていきます。
わたしの選んだ方法は、選択肢のひとつです。他のものにも応用ができるため、自分にあったやりかたで実践してください。
技法書ではないことと、練習が必要な内容であることはご留意ください。
記事を読み終えて、イラストレーターになる方法をひとつ得られたら、今の生活はどう変わっていくでしょう。
現実が夢に近づいてくるのを想像するとワクワクしませんか?
自信がない。時間がない。営業ができない。それでも、イラストで仕事をしたい! そう思っているのなら、イラストレーターになる最初の一歩を踏み出してみませんか?
1章 パッとしない主婦のよくある日常
時間も収入もない日々
「ねえ、今なにしてるの?」
思わずグラスを持ち上げた手が止まりました。
騒がしい居酒屋。久しぶりに会う友人とのおしゃべりは楽しくて、お酒も進んでいます。
「ん〜、インスタでイラスト投稿したりしてるよ」
「え! みたい!」
グラスを置いて、カバンからスマホを取り出します。Instagramのページを開いて友人に手渡しました。
「へー! かわいいね」
友人の表情から、心から言ってくれていることがわかります。
「ありがとう」
へらりと笑って返したけれど、あまり嬉しい気持ちにはなれませんでした。
わたしはゲーム会社の2Dデザイナーでした。仕事は好きでしたが『ポンコツ』という言葉がピッタリなダメダメデザイナー。周りと自分を比べて、徐々に劣等感で動けなくなってしまい、会社の空気にもなじめず3年で退職しました。守秘義務の厳しいゲーム会社では、作品も経歴も持ち出せるものはなにもありません。作る意欲もなくして、そのままデザイナーとしての仕事はあきらめてしまいました。
その後は、結婚、出産と続いて今では男の子3人のワンオペ育児に追われる生活。日々はあっという間に過ぎて、描かないことが当たり前になっていました。
目の前に座る友人は、デザイナーとして転職しキャリアも続けています。わたしたちの距離は小さなテーブルひとつぶん。しかしわたしには、友人がはるか遠い人のように感じてしまいました。
「ねえ、今なにしてるの?」
(わたし、なにしてるんだろう?)
ちくり。楽しい思い出と一緒に、友人の言葉が小さなトゲのように残りました。
在宅で仕事がしたい
(まだちっちゃいけど、大きくなったなー)
幼稚園に上がった長男。バスに乗り込む制服姿は、ずいぶんとお兄ちゃんになったように見えました。
これからどのような子になるんだろう? ふと思い出すのは、自分が子どもの頃のこと。
赤いランドセルを床に放り投げて、テーブルに置かれた今日のおやつをあけます。「ただいま」を言う相手はいません。親は仕事。夕方まで1人で帰宅を待つ生活です。暗くなっていく外の景色をみながら、なんとなく「さみしかった」記憶が残っていました。
仕事を辞めたことに後悔はありませんが、心残りはありました。
専業主婦を続けられるなら、子どもたちにさみしい思いをさせることもないでしょう。3人の将来を考えるなら、いつかは働かないといけません。働きに出た場合、熱を出したら? それぞれ歳が近いため、1人が風邪をひけば順番に熱を出します。お休みは1週間以上。そのようなことができるのか……。
いろいろなことを、グルグルグルグル考え続けました。でも……。
子どもの頃にさみしいと思っていた自分。親は仕事だから仕方ないとあきらめて、口に出せませんでした。
(子どもたちには「おかえり」って言ってあげたいなー)
同じ思いをさせたくなくて、わたしは在宅で仕事がしたいと考えるようになりました。
子どもたちがお昼寝をしている横で、一緒にごろごろしながらスマホで「在宅ワーク」を検索していました。
出てくるのは、イラスト、ライター、Webデザイナー。
仕事を辞めたばかりのころ、クラウドソーシングをやってみたことがあります。クラウドソーシングは、企業や個人が多くの人に案件を公開して、条件に合う方に業務やプロジェクトを依頼する方法です。ゆるキャラのデザインにいくつか応募してみましたが、結果は散々でした。
「ねえ、今なにしてるの?」
ちくり。思い出すのは友人の言葉。
あのときもう少しがんばっていたら?
友人のようにキャリアを続けていたら?
持っている資格はありません。スキルはイラストを描けることだけ。
(うん。やっぱりイラストで仕事がしたい!)
ずっと残っていた小さなトゲ。
目標が定まったことで、もう一度挑戦したいと思ったのです。
当時のわたしが知っていた、イラストレーターの主な仕事の獲得方法は2つです。
・絵のうまい人に、SNSで声がかかる
・出版社にポートフォリオの持ち込みをする
ポンコツ2Dデザイナーだったわたしの画力では、絵のうまさで声がかかることはないでしょう。まして持ち込み営業は、とてもとてもハードルが高いと感じていました。わたしは自分を売り込まないといけない面接で、真っ赤になってまったく話せなくなってしまうのです。集団面接では友人たちに心配されるほどでした。
そもそもワンオペ。誰が子どもたちをみるのか……。
(……ん? そういえば、ココナラ)
子どもたちにご飯を食べさせながら、横目でみていた昼番組。主婦の副業の成功事例として紹介されていたのをみたことがあったのです。
(これならできるかもしれない!)
ワクワクしながら、さっそくココナラを検索しました。
1章まとめ
・後悔しない選択をする
・思い立ったら即行動!挑戦できるときに挑戦する
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田舎にスタバは無いので、マウントレーニアでブレイクタイム。