デスノート遠征記(日本レガシー選手権 夏)
本記事は、下記記事の続きです。一度こちらに目を通していただくことをお勧めします。
1.概要
2023年6月25日に開催された「日本レガシー選手権 夏」に、デスノートを持ち込んで参加した。
最終成績は5勝3敗で、225名中37位。初のレガシー大規模大会への遠征としては十分な結果だったと感じている。本記事では、この大会の振り返りを行う。
2.メタゲーム想定
メタゲームは以下のような予想をしていた。
フェアデッキ6割、アンフェアデッキ4割
フェアデッキのうち、デルバー系4割、多色コントロール2割、デスタク1割、その他3割
アンフェアデッキのうち、スニークショー3割、リアニ2割、8Cast1割、ANT1割、その他3割
3.デッキリスト
上記メタゲーム想定の上で、下記のデッキリストを使用した。
デルバー系デッキへの対策としては《セラの模範》3枚《永久のドラゴン》2枚が主軸となっている。ミラーに強いRUG型が増えていると聞いていたが、デスタクは2色相手より3色相手のほうがむしろ御しやすいため、RUG型が増えることはむしろ喜ばしかった。
スニークショーに対しては《倦怠の宝珠》系カード+《カラカス》を引けるとかなり楽になる(ぶっちゃけお祈りレベル)。《グリセルブランド》が《大いなる統一者、アトラクサ》に変わったおかげで《倦怠の宝珠》系カードが刺さるようになったのは、このデッキにとって追い風だった。
4.ゲーム内容
R1 URデルバー ○○
G1 《母》《サリア》で盤面を構築。《平和の番人》で手札を覗くと《渦巻く知識》が3枚見えたのでこれを指定、相手の動きを鈍らせたうえで《孤独》が畳みかけて勝ち。
G2 こちらの生物を細かく除去され、《濁浪の執政》に7/7で着地される。残ライフ7で殴られるが、《霊魂》でブロック→《薬瓶》1で起動→《ドレッドノート》着地して能力誘発→《庭》2つを起動し《ドレッドノート》2体が残る→《霊魂》起動して破壊不能付与により、相手が握っていた《溶融》をケアできて逆転勝利。今大会のベストプレーだった。
R2 緑単ポスト ○○
G1 《森》から《アロサウルス飼い》と動かれたのでエルフかと思いきや、2ターン目《雲上の座》で驚く。そういうのもあるのか。とはいえ除去が薄い相手なので、順当に《ドレッドノート》が着地して勝ち。
G2 《物語》《墳墓》からトークン量産しつつ《針》をサーチして《エルフの開墾者》を指定。土地サーチを遅らせているうちに《ドレッドノート》が着地。1パン圏内まで追いつめるが《Glacial Chasm》《演劇の舞台》で遅延される。《不毛》が引けないものの相手も打開策が引けず、《Chasm》をサクって《原始のタイタン》で攻撃しようとしたところに《剣を鋤に》を当てて勝ち。
R3 ANT ○××
G1 《不毛》《サリア》でマナを縛ったところに《物語》から《ドレッドノート》が着地して勝ち。
G2 先手2T目に《むかつき》されて負け。最も「ミス」に近いゲームだった。G1で《暗黒の儀式》《願い爪のタリスマン》が見えたことから相手のデッキをANTと当たりをつけていたものの、同時に見えていた《陰謀団式療法》《囁きの大霊堂》《古の墳墓》のために確証が持てなかった(ANTが採用するカードとは考えていなかった)。サイドボードはANT対策に振ったものの、マリガンで《耳の痛い静寂》《虚空の力線》のない手札をキープしてしまい負けてしまった。G1で勝利していたので、もっと攻めたマリガンをするべきだったと考えている。
G3 初手《薬瓶》《不毛》《港》《港》《サリア》でマナを縛り切れると判断してキープ。順当に縛るものの相手の《物語》2枚目からトークン生成を1回許してしまい、さらに《影槍》をサーチされる。サイズ負けしているため泣く泣く《針》で《影槍》指定するが、一向に白マナ源を引けず《剣を鋤に》《耳の痛い静寂》が腐り続け、殴られ続けた挙句《むかつき》されて負け。
R4 オムニテル ×○×
G1 2T《実物提示教育》から《全知》《狡猾な願い》《呼応した招集》と動かれて負け。
G2 《ドレッドノート》が着地するも《実物提示教育》を撃たれ相手は《全知》、こちらは《印章》が着地。《残虐の執政官》プレイに合わせて《印章》で《全知》を割ろうとすると、まさかの《忍耐》が2体飛び出す(なぜ入っていたのかはいまだにわからない)。《執政官》と《ドレッドノート》のライフレースになるが、追加の生物を引けたために《ドレッドノート》が生き残って差し切り勝ち。
G3 《サリア》でマナ拘束しつつ《ドレッドノート》2体を戦場に送り出すも、《実物提示教育》《全知》《呼応した招集》されて負け。
R5 GWデプス ○○
G1 なぜか《不毛》合戦になるも《サリア》着地して、相手が土地詰まりしたため勝ち。
G2 《聖遺の騎士》を《剣を鋤に》で処理するもこちらの《ドレッドノート》も同様に処理される。《舞台》が《物語》Ⅱ章能力を持った《森》になってピンチを迎えるが《模範》《ドラゴン》が上空から殴り切って勝ち。
R6 BGオーダー ○×○
G1 《静寂をもたらすもの》が《ビヒモス》《アトラクサ》の能力を殺し、《母》《模範》が盤面を構築してにらみ合いになった隙に《ドレッドノート》が着地して勝ち。30分近いロングゲームになってしまったのが反省点。
G2 《飢餓の潮流、グリスト》に睨まれ続けてクリーチャーが生き残らず、巨大になった《悪魔の職工》にどつかれ続けて負け。
G3 急いでいたので記憶が朧気だが、《ドレッドノート》が《庭》で増えて勝ち。
R7 黒単Pox ○×○
G1 《罠の橋》を置かれて死を覚悟するが、《物語》の構築物トークンをパワー2で抑えつつ、《模範》でリソースを確保、《サリア》《港》で手札を使わせずに殴り切れて勝ち。
G2 《The Tabernacle at Pendrell Vale》プレイからの《小悪疫》《不毛》*2で盤面を一掃される。なんとか《ドレッドノート》を送り出すがこれも除去されて負け。
G3 後手1T目に《暗黒の儀式》*2から《大いなる創造者、カーン》を出され、《液鋼の塗膜》サーチされるが、《針》《サリア》が間に合って《カーン》を対処する。《Tabernacle》を出されるも相手の土地が止まり、《港》でマナを縛りつつ《孤独》*2がピッチで飛び出して殴り切って勝ち。
R8 アルーレン ××
G1 《平和の番人》で《洞窟のハーピー》が見えたのでお客様かと思いきや、メインから《再活性》が複数搭載されていて度肝を抜かれる。《ドラゴン》《孤独》を釣られて負け。
G2 《ドレッドノート》《カラカス》をそれぞれ対処され、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が止まらず負け。
5.反省
5-1.プレイング
全体的に大きなプレイミスはなかったが、マリガン基準については向上の余地があると考えている。単体のデッキパワーが低いデスノートはキープ基準が緩くなりがちで、時には見切り発車になることもある。しかし今回のANT戦では知識不足と決断力の不足から、適切でない初手をキープしてしまった。やはりまだまだ未熟であると言わざるを得ない。
5-2.メタゲーム読み
メタゲーム読みは予測と大きく異なっていた。全8Rで1度も対戦相手のアーキタイプ被りしておらず、「デルバーやスニークショーとは複数回戦うことになるだろう」という予測は大きく外れた。もともとレガシーは、個人が複数のデッキを組むことが難しい環境であるということを考慮に入れていなかった。今後の大規模大会では、混沌としたメタゲームである前提で挑みたい。
5-3.デッキ選択
今回は「デスノートを世に知らしめる」目的で参加していたため、デスノートを使うことは前提だった。TOP8ないしTOP16に進出してこのデッキリストを公式の記録として残したいという思いはあり、そのため5-3という結果は心残りがないわけではないが、やるべきことはやり切ったとは言える。
6.次に向けて
今回の大会で、デスノートは十分なポテンシャルがありメタゲーム次第では活躍できることが確認できた。しかし指輪物語の参入によりメタゲームは激変している。特に《オークの弓使い》《指輪の呪い》により黒いフェアデッキが復活し始めたのは、デスノートにとっては逆風となっている。
次のレガシーの大規模大会はエターナルウィークエンドかPC名古屋になるだろう。再度デスノートを持ち込むかどうかは状況次第だが、いずれにせよ、今回のように悔いの残らない参加を目指したい。
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