ドクターカー尾﨑道郎・Protect NOTO

初めまして、尾﨑道郎です。内科・麻酔科を専門とする医師です。2011年の「311」をきっかけに、自費でドクターカーをつくりました。ほとんどの医療行為ができる「移動病院」です。2月より能登の医療を支えるため活動はじめました。サポートよろしくお願いいたします!

ドクターカー尾﨑道郎・Protect NOTO

初めまして、尾﨑道郎です。内科・麻酔科を専門とする医師です。2011年の「311」をきっかけに、自費でドクターカーをつくりました。ほとんどの医療行為ができる「移動病院」です。2月より能登の医療を支えるため活動はじめました。サポートよろしくお願いいたします!

最近の記事

第8回 9月19、20、21日 活動報告  (21日の線状降水帯被害について)

8月31日で七尾市の避難所は閉鎖活動の1日目は、七尾市の避難所である矢田郷コミュニティセンターの巡回ボランティアでしたが、8月末で同避難所は閉鎖となってしまいました。 七尾市内でも、ようやく公費解体が始まりました。あちこちに、住居としては不適切という「赤紙」があちこちに貼られていますが、それでも継続して住んでいる方はいらっしゃいます。 活断層の割れ残りがまだあるようですし、余震を考えると、とても危険です。 9月21日の線状降水帯で、珠洲、輪島、能登、震災でまだ瓦礫が散乱してい

    • 第7回 8月14日、15日、16日の活動報告

      仮設住宅の状況根上みらいクリニックのすぐ近くにある、仮設住宅に医療ボランティアに行きました。事前にチラシを「医療相談」として配布していますが、現状はお一人のみが利用してくださいました。 大きな問題はありませんでしたが、ちょっと複雑な気持ちになってしまうことをお聞きしました。 (ここからはフィクションとして考えてください。) 震災当初は、1日でも早く避難所から復興の一歩を踏み出すために、仮設住宅が抽選であたればラッキー、本当にありがたい、という気持ちでした。 今でもその気持ち

      • 第6回 7月18日、19日、20日の活動報告(3日目)

        珠洲市で3Dプリンターを使用した建築を行なっているという情報を、石川真理子先生からいただき、タイミングよく関係者の方とお会いするチャンスをいただきました。 現場にいらっしゃる堀島さん、もう一名の方の3人で食事をとりながらいっぱい意見を出し合いました。 建設と医療、視点が異なりますが、全く別の視点や意見、アイデアが合わさるととても大きな力になりそうです。 震災避難で24時間耐えられないことは「トイレ」、水や食べ物は24時間我慢できますが、トイレを24時間我慢できる人はいませ

        • 第6回 7月18日、19日、20日の能登活動報告(1日目と2日目)

          暑いだけではなく、湿度もしっかりあり、避難所生活の方々の体調が気になります。今回も七尾市内の矢田郷コミュニティーセンターへ行ってきました。 やっぱりトイレは仮設のままで、バケツで使用後に流す方式でした。 ほとんどの方がお仕事に行っていたので、診察はありませんでした。空調の関係で世代別の住居エリア分担もされていませんでした。(ショックです。) 被災した七尾市内でも、通常に戻った方、1月1日からまだ続いている方、現実を目の当たりにすると、とても辛いです。 2日目は南大呑郵

          第5回 6月26日、27日、28日での活動報告(2日目)

          活動2日目は、いつもの、南大呑郵便局へお邪魔させていただきました。雨が降ったり止んだり、4月から伺わせていただいて、3回目だから、今日もいつものお父さんが点滴にいらしていただくくらいかな?と、のんびり構えていました。 なんと、午前中は3名の男性方が診察にいらしてくださいました。特に大きな忘機もなく、問診と診察で、あとはゆっくり雑談大会。とても穏やかな時間でした。そのあと、郵便局隣の、いつものお父さんの診察と点滴。診療報酬は、イカとフグの乾物をいただきました。(普通の保険診療

          第5回 6月26日、27日、28日での活動報告(2日目)

          第5回 6月26日、27日、28日での活動報告(1日目)

          震災から半年が経過。七尾市内最後の避難所となった、矢田郷コミュニティーセンターへ診察に行ってきました。天気が良くても、2メートルくらいのダンボールの隔壁で区切られているので、空調やサーキュレーター、扇風機を使用しても、空気の流れが悪くなります。 梅雨時期だと、湿度が高いので暑く感じやすくなる。代謝の低い高齢者はちょうど良いか寒く感じます。 様々な年代の方々が同じ空間で生活するには、かなり無理があります。 実際に、若年者の避難者からは「暑いので、プライバシーよりもダンボールの壁

          第5回 6月26日、27日、28日での活動報告(1日目)

          第4回 5月15、16、17日 医療活動報告 「復興と復旧」

          月に1回のペースで、能登・七尾方面への医療支援に伺っています。 15日夜から移動開始、翌朝に金沢市内へ到着。 16日の午前中は、ご協力いただきました会社の一つ、「クラスコ」さんを訪問させていただきました。 ご対応いただいた方は、ご実家が珠洲市で、ご本人は初詣へ行っているときに震災に遭われたとのことでした。ご家族の皆様は全員無事でしたが、ご実家が全壊され、避難所で数日生活されていたそうです。 震災直後から約1ヶ月間の珠洲(地元に残る人と、地元から出る人) 輪島市の被災状況

          第4回 5月15、16、17日 医療活動報告 「復興と復旧」

          第3回 4月18、19、20日の医療支援で感じたこと(人と情報に寄り添う)

          今回の能登・七尾地区の医療支援では、リアルタイムの情報をうまく拾えなかったため、あえて予定を立てず輪島市へドクターカーで行けるとこまで行ってみようとトライしました。 金沢市内のビジネスホテルを拠点として活動しましたので、輪島市へ「のと里山海道」という無料高速道路を利用しました。 facebookには動画を載せましたが、舗装されていても、下り方面への1車線のみが開通していて、崖崩れや山崩れで片側車線が「消滅もしくは埋もれて」いるため、通過することを最優先とした工事であること

          第3回 4月18、19、20日の医療支援で感じたこと(人と情報に寄り添う)

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          3月の能登・七尾 医療ボランティア活動「3月28日、3月29日」

          3月の能登・七尾 医療ボランティア活動「3月28日、3月29日」

          ドクターカーの「今」と「これから」

          3月2日~4日の三日間、公式サイトなどで使用する写真や映像を撮影に富士山麓を訪れました。 ドクターカーは行く先々で目立っていて、当然、人目を引きます。でも、デザインがデザインなので、不思議な感覚や安心感を与えるようです。子どもたちがこちらに手を振っている光景も目にしました。 これは能登でもよくあるのです。 2日目の夜など、夜ご飯をいただきに入ったお店で、お会計の時に女将さんらしき人が 「あのドクターカーって、あなたのですか?」 と、問いかけてくれました。 なんだか当たり

          ドクターカーの「今」と「これから」

          【能登へ医療を届ける】ドクターカー、はじめの一歩(2月10日~12日)

          いよいよ始動!まずは現地に辿り着けるように 震災をきっかけに、能登からお医者さんがいなくなっている、この状況をわずかなりとも改善できるのは明らかでした。 幸い、動き出そうと決意したとたん、七尾のお医者さんとつながることができました。 所属するコミュニティのみなさんから多くのお力添えをいただくこともでき、いよいよ出発。 まずは、とにかく現地に無事辿り着くことが目標でした。 思いも寄らぬアクシデント!しかしそれは守られているという実感に変わった2月10日深夜、七尾近くの有料道路

          【能登へ医療を届ける】ドクターカー、はじめの一歩(2月10日~12日)

          ドクターカーと能登での医療支援活動について

          このnote記事は医師である私、尾﨑道郎の能登における医療支援活動を伝えるものです。独自に考案した「ドクターカー」には、医療行為に必要なものが搭載されており、いわば「移動病院」の役割を果たすことが出来ます。2024年1月1日の大震災及び大津波以来、能登では医療従事者が流出しており残された被災者の方々は極めて困難な状況にあります。 ●ドクターカーによる活動は完全なボランティアで現在は私費を中心に ジェクト(株)をはじめとする神奈川および金沢の不動産会社が3社、さらに、石川真理

          ドクターカーと能登での医療支援活動について