番外:医者がよく使う業界用語

先日、友達から

医者の業界用語知りたい!

という熱い好奇心をいただいたのですが、その時ぱっとおもいつかなかったため、友達へ送る+ネタとして書いていきたいと思います。

なるべく医療業界に特化しているもの、他の業界とは異なるものを紹介します。

1.頻用編:これだけ知ってればあなたも明日から医療者の仲間入り!

①カンファ:conferenceの略。医者同士の話し合いはすべてカンファと呼ばれます。普通の人の会議みたいな感覚でしょうか?

使用例)「これから脳外カンファいってくるー」(脳外科を中心とした会議)

②アナムネ:問診をとること。患者さんの過去の病気や症状など様々な病歴聴取のことです。語源はドイツ語のAnamnese (アナムネーズ,英語発音だとアナムネーゼ)であり、直訳すると既往歴のこと。

使用例)「研修医くん!Aさんとりあえずアナムネして!」

③ムンテラ:うまい日本語がないのですが、患者説明や告知に近いイメージでしょうか。ムンテラはドイツ語でムンド(口)・テラピー(治療)、直訳すると口でする治療ですが、広い意味で医療関係者間で、患者、家族への説明という意味で使われていたらしい。

使用例)「肺がんのAさん、まだムンテラしてないんだよね、いつしようかな」(まだ告知していない、いつ説明しようかな)という意味。

④ステる:死亡することの略です。医療の現場で死は日常ですが、無神経に死んだといいにくい雰囲気なので、このような略語を使います。ステルベン=sterben(独語)=死亡が語源です。

使用例)「Aさん、昨日の夜ステったよ」「Bさんもうステりそう」など

⑤エッセン:食事のこと。患者さんというよりは同僚に対して「食事休憩してきて」のような意味で使います。ただ、死語化してきてる印象もあります。Essen(独)=食べる、食事

使用例)「先生、今時間あるからエッセンいってきて」

⑥エント、ENT:退院のこと。Entlassen=退院の略語。

使用例)医者「看護師さーん、明日Aさんエント決まったよ」

⑦メタ:転移のこと。metastasisの略。応用で多発転移している人をメタメタとかいう。

使用例)「うわーAさん、肺にメタしてるよ(肺転移がある)」

「うわーBさん、全身メタメタじゃん(全身にがんが転移している)」

⑧BSC :best supportive careの略。病気が末期で余命が短いと予想される人に対して無理な治療をせず、痛み緩和など、その人の苦しみを取り除くことを主眼としているという意味。

使用例)Aさんは末期がんでBSCの方針です。

⑨DNR:Do Not Resuscitateの略。末期で余命が短いと予想される人に対して無理な延命治療をしないという意味。

使用例)看護師「Aさん、呼吸とまりました!」医者「Aさん、DNRだから、そのままお看取りしましょう」

⑩デプる :鬱になる、応用して落ち込むこと。depressionの略。

使用例)Aさん、働きすぎてデプって休職してるみたいだよ

応用→昨日、上司に怒られてデプってるよ。

2.科名編

①プシ、プシコ (=精神科、応用して精神科患者、さらに応用して頭おかしい人):精神科=psycologyをかな読みすると「プシコ」となるので、精神科のことを通称プシコと呼びます。それの応用で精神科患者のことも「プシコ」と呼びます。医者A「あの患者さんプシコの薬たくさん飲んでるんですよねー」とか使います。また、応用で実際に精神科疾患がなくても、頭がおかしい人のことをプシコと言ったりもします。「メンヘラ」に近い感覚です。まぁしかし、あまり行儀のいい使い方ではないですね。

②ギネ:gynecology=婦人科のかな読み、略語。数年前にドラマになりましたね。

③ウロ:urology=泌尿器科の略語かな読み。

④オルト:Orthopedicsの略語かな読み。

⑤ディーエム科:糖尿病=Diabetes Mellitusの頭文字をとってDM。糖尿病内科のことをDMという。

⑥マンモ:乳腺外科=Mammary gland の頭文字をとってマンモ。

量が多すぎるので、今日はここまでにしておきます。

またいつかネタがなくなったら第二弾を書きたいと思います。

読んでくれてありがとうございます。

大黒。

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