子供の医療費無料化
子供の医療費無料化について
子どもの医療費を無料にしている自治体があることは皆さんご存知ですよね?
子を持つ親にとってありがたい制度ですが、小児科の患者が増えることは覚悟しなければいけません。重傷患者は価格にかかわらず病院に来ますので、軽症患者が増える事は目に見えてます。
事実、病院は有料なら来ないような軽症患者が待合室にあふれ、重症患者が割を食うような事態が発生しています。
救急にくる患者さんの数も小児科は突出しておりほぼ診察室に缶詰状態です。
その中で本当に重症な患者を見逃さないように神経を研ぎ澄まさないといけません。
そして、軽症患者を診ても収入は見込めません。
そうゆう諸々の事情もあり、今は小児科医不足で更に多忙を極めています。
小児科医がますます過労に陥って、医学生達が小児科医を敬遠するようになれば、小児科医不足は今後深刻になっていく事が予想されます。
経済学において、基本的な事ですが、価格が安いと需要が増えます。
政策的に何かを無料にするときは爆発的に需要が増えないかを考慮する必要があります。
とりあえず無料になんて事をしてしまえば、混乱を起こす事は必須です。
何事においても同様。
ただ、子供に何かあれば病院に連れて行くのは当たり前であり、軽傷であれば連れて行かない方がいいわけではないのが難しいとこです。
私の研修時代に感じた事。
母親「なんかいつもと様子が違うんです。」
医師「えっと、何がですか?」
母親「なんか不機嫌で。何かと言われると分からないんですが。」
医師「念のため採血してみましょうか。」
→即入院
このパターン、割とありますから。
母親の感覚やばすですから。
何かあればやはり病院に連れて行くのは仕方ない事かもしれませんね。
ただ、記載したような問題がある事も、頭の片隅に置いていてくれたら幸いかなと。
最後までありがとうございました!
待合室のトイザラス化