ミュンヘン留学日記 労働ビザ取得への道 その1:外国人局が2ヶ月待ち!? Feb.2022
Guten tag! Dr.Uです。
ドイツで研究生活を始めて早1年。ボスの力添えのおかげでついに病院の研究アシスタントとして雇用してもらえる運びとなりました!
ドイツへ来た時は飛び込みで弟子入りしたようなものだったので、お給料をいただけるだけでも大変嬉しい話なのですが、1つ大きな問題があります。
それは「ビザ」
私が持っているのは「研究滞在ビザ」なので研究職であればこのビザのまま雇用してもらえるのだろうか??と淡い期待を持ちつつ、職場の人事課の担当者に相談したところ、やはり労働ビザに切り替えないと給与が支払えないとのお返事でした。
労働ビザ・・・取るのすごく大変そう。
とはいえ、へこたれている場合ではありません。給料をもらうために、1日も早く労働ビザを入手しなければいけません!
そこでさっそく労働ビザの取得方法をググってみますが、日本語の情報はほとんど見つけられませんでした。
ということで、今後労働ビザを取得する方たちの参考になればと思い、労働ビザ取得までの経緯を書いていこうと思います。
Blaue Karte (ブルーカード)?
ミュンヘンの公式サイトで労働ビザに関する情報を調べると、最初に見つかったのが"Blaue Karte (ブルーカード)"の申請画面でした。いわゆる高度技術をもった専門職向けのビザです。
ミュンヘン役場の公式サイトによるとブルーカードを取得する条件は以下のように記載されています(翻訳はDeepL)。
Sie haben einen deutschen Hochschulabschluss oder einen anerkannten ausländischen Hochschulabschluss oder ein ausländisches Diplom, das mit einem deutschen Hochschulabschluss vergleichbar ist.「ドイツの大学の学位、または公認の外国の大学の学位、またはドイツの大学の学位に相当する外国の卒業証書を取得している方」
Sie haben ein Jahresbruttogehalt von derzeit mindestens 56.800 Euro. Das Bruttogehalt darf niedriger sein (derzeit mindestens 44.304 Euro), wenn Sie in einem Mangelberuf arbeiten (zum Beispiel Naturwissenschaftler, Mathematiker, Ingenieure, Ärzte, Fachkräfte in der Informationstechnologie oder Kommunikationstechnologie).
「現在、年間給与総額が56,800ユーロ以上ある方。不足している職種(自然科学者、数学者、エンジニア、医師、情報技術や通信技術の専門家など)に従事する場合、総給与額が低くなる場合があります(現在は最低でも44,304ユーロ)」
今回ボスが手配してくれた病院との契約は、(自分がドイツの医師免許を持っていないため)医師としての雇用ではなく「研究アシスタント」としての雇用だったので、残念ながらブルーカード取得には給与額がクリアできそうにありませんでした。
そこでブルーカード以外の普通の労働ビザの申請画面を探してみましたが、これがぜんぜん発見できません・・・。
ドイツ人の秘書さんにお願いして一緒に探してもらいましたが、やはり見つからず。外国人局(KVR)に電話で問い合わせてもらいましたが、いっこうに職員に電話がつながりません・・・。
秘書さんも「KVRは問い合わせさせたくないのかしら?」と勘繰ってしまうくらい、まったくコンタクトがとれません。
KVRへ書留を送ってみる!
そこで研究滞在ビザを更新したときのように、書留で書類をKVRに送りつける作戦に決めました。
郵送する書類は上のミュンヘン役場公式サイトの"Working permit"というタイトルのサイトを参考にして以下のものを同封しました。
・カバーレター(秘書さんにドイツ語で書いてもらいました)
・申請書(Antrag auf Erteilung oder Verlängerung eines Aufenthaltstitels)
・パスポートと現在のビザ(eATカード)のコピー
・Erklärung zum Beschäftigungsverhältnis(病院が発行してくれる書類)
・Arbeitsvertrag (病院との雇用契約書)
・医療保険のコピー
・Wohnungsgeberbestätigung zur Vorlage bei der Meldebehörde (住居の証明)
郵便局(Deutsche Post)へこの書類を持っていき、"Es gibt wichtig Dokumente!(大事な書類があります)"と伝えると、受付の人が"mit nummer? (追跡番号付きね?)"と聞いてくれたので"Ja"と答えます。
市内の郵送で3.95ユーロしましたが、ここはケチらず書留で送りました。
1週間後にKVRからメールが届く
火曜日に郵便局で書留を送ってから待つこと約1週間。翌週の月曜日にKVRからEメールが届きました。
そのメールには「面談予約を取ったのでKVRに来るように」と書かれていたのですが、その予約がなんと2ヶ月後!!
来月から働きたいんですけど・・・。
労働ビザ取得に時間がかかることは覚悟してましたが、まさかKVRに面談しに行くだけで2ヶ月待ちとは!
この状況を人事課の担当者に伝えて、なんとかならないかと泣きついてみましたが、やはり労働ビザを取れないと給料は支払えないの一点張り・・・。
しかしKVRの面談を待っている間(2ヶ月分)の給与がかかっているので、座して待つわけにはいきません!
そこでKVRからのメールの一番最後に"Kontact"というリンクがあったので、ここをクリックして、問い合わせてみることにしました。
問い合わせフォームに入力
メールの"Kontact"をクリックすると、ミュンヘン役場の公式サイトに行きました。
その画面から登録フォームに進みます。
登録フォームの最初に選択タブがあり、以下のどちらかを選択します。
"Ich habe eine Frage (質問があります)"
"Ich möchte einen Antrag stellen (申請したい)"
ここで「申請したい」を選択すると、
「応募を希望される方は、オンラインサービスから該当するサービスを選択してください。ご希望のオンラインアプリケーションがない場合は、こちらのお問い合わせフォームから「質問がある」を選択してください。その後、応募書類をお送りください。」と表示されてそれ以上先に進めなくなります。
ということで「質問があります」を選択。
そしていくつかの項目を入力し、問い合わせ欄に現在の状況、要望を記載します。
ドイツ語か英語で書くようにと指示されているので、英語で「1日でも早く面談したもらいたい」と要望を書いて、念の為にその内容をDeepLでドイツ語に翻訳したものも添えて送信しました。
問い合わせを送信するとすぐに確認メールが届きます。
しかし、その確認メールには「速やかに処理させていただきます。お問い合わせが多いため、現在2~8週間かかる場合がありますので、ご了承ください。この間、これ以上のご質問はご遠慮ください。(DeepL翻訳)」と書かれています。
8週間待ったら予約日が来てしまいますが返事を待つしかありません。早く担当者にこの問い合わせが届いて、予約日を変更できるのを願うばかりです。
2日後に再度KVRから連絡
しかし、2-8週間かかると書かれていた返事がなんと2日後にかえってきました。
その返信によると当初の予約より10日ほど早い日程で予約を取り直したとのこと(2ヶ月待ちが1.5ヶ月待ちになりました)。
ホームオフィスのせいで予約枠が減っていて予約がいっぱいなのか、これ以上面談日を早くしてもらうのは無理そうです。
やむを得ませんが面談日を待つしかありません。
まとめ
・労働ビザ申請には書留をKVRに送りつけるのが有効!
・面談日まで時間がかかるので早めの申請が必須
・問い合わせフォームは意外とすぐに返事が来た
労働ビザ取得までの道はまだまだ長そうです。引き続き、労働ビザ取得までの経過をnoteに書いていこうと思います。
この記事が皆さんのお役に立てると嬉しいです。
今後もミュンヘンの状況、自分が経験したことを書いていきます。アウトプットの励みになりますので、スキ、フォローをよろしくお願いします。
これまでに書いた記事一覧はコチラ https://note.com/doctor_u/n/nacb6a14e1a53
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