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「救急科専門医試験 合格のカギ これだけは押さえたい重要知識」〜救急手技・処置編-Part2-〜2025年度試験対応

「救急科専門医試験、最速合格のために」

救急科専門医試験に向けて勉強を始めると、「どこまで勉強すれば合格できるのか?」「何を優先すればいいのか?」と悩むことがあるかもしれません。試験範囲が広く、求められる知識も多いため、やみくもに勉強するのではなく、本当に必要なポイントを押さえて学ぶことが合格への近道 になります。

私自身、多くの受験生が同じ悩みを抱えていることを知り、これまで合格をつかんできた方々たちの勉強法を徹底的に分析し、効率的な学習方法をまとめました。

・できるだけ効率よく勉強し、最小限の時間で合格を目指したい
・過去問の解説がなく、どこを重点的に勉強すればよいのかわからない
・本当に試験に出る重要ポイントをしっかり押さえたい


こうした悩みを持つ方に、少しでも役立てる内容になればと思い、本記事を執筆しました。

試験勉強は、やり方ひとつで大きく結果が変わります。これまで多くの受験生が試行錯誤しながら見つけた「合格に直結する勉強法」をもとに、「今、何をすればいいのか」が明確になるように整理しています。

少しでも皆さんの学習の助けになれば、これほど嬉しいことはありません。本記事が、救急科専門医試験を目指す方々の力になれば幸いです。

A.創傷処置

1. 破傷風トキソイドの適応

受傷時の対応
• 20歳以上で過去10年以内に追加接種がない場合は、破傷風トキソイドを投与する。
• 破傷風免疫グロブリン(TIG)の投与は、汚染創でワクチン歴不明または未接種の場合に考慮する。

2. 創傷の基本処置

• 汚染創であっても6~8時間以内に適切な創洗浄・デブリードマンを行えば、一般的には創閉鎖が可能。
• ステイプラーによる創閉鎖では、創縁をわずかに外反させる操作が必要。
• 挫滅創や壊死組織がある場合は、一次開放創を考慮し、後日創閉鎖する。
• 汚染創では第一世代セファロスポリンを第一選択とするが、咬傷や汚染の程度によって抗菌薬の適応を判断する。

3. 咬傷創の管理

猫咬傷
• 原因菌:Pasteurella multocida(パスツレラ・ムルトシダ)
• 早期に抗菌薬(アモキシシリン・クラブラン酸など)を投与。
• 深部組織感染のリスクが高いため、デブリードマンを徹底する。
犬咬傷
• 清潔な創であれば一次縫合可能。
• 深部組織感染リスクが高い場合は、一次開放創とし、抗菌薬を予防的に投与。
• 顔面の咬傷
• 審美的影響を考慮し、可能な限り創閉鎖を試みる。
• 感染リスクを最小限にするため、十分な洗浄を行い、短期間の抗菌薬投与を検討。

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