悩ましいウイルス検査 その①
高熱でインフルエンザやコロナなどが疑われ、
検査してもらいたい時、
どのタイミングで受診すればいいのか迷いますよね。
この季節(5月初旬)
アデノウイルスが流行っていますが、
実は我々小児科医にとって
ウイルス検査のタイミングというのは、
とても悩ましいものなのです。
結論から言うと、どのウイルスでも、
発熱から1日(24時間)以上経過してから
検査した方が、
正確な診断に繋がりやすいです。
もちろん100%正しいということはあり得ませんが、
時間を充分においた方が、
陰性だった場合の信頼性が高くなります。
とりわけアデノウイルスの検査が悩ましいのは、
保険診療との兼ね合いがあるからです。
インフルエンザとコロナに関しては、
1日目に検査して陰性だった場合、
「明日も検査しましょうか?」と
提案できるのですが、
保険診療でアデノウイルスの検査は
基本的に一度しかできませんので、
どのタイミングで検査すべきか、
より判断に迷うのです。
ただ、治療方法があるウイルスではありませんから、
必ず検査しなくちゃというものでもありません。
いま、RSウイルスという
気管支炎を起こすウイルスも流行してきています。
このウイルスの検査に関しては、
1歳未満しか保険診療となりません。
つまり1歳以上のお子さんの検査は、
実は病院が負担していたりします。
ウイルスなどの検査についてのお話は、
これからもちょこちょこ書くかもしれませんので、
とりあえず「その①」としました♪
機会あれば、その②を書きますね。