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窓口負担の謎。

鹿児島県民の皆さん!
未就学児の医療費の窓口負担があるのは、
全国で鹿児島だけだって、ご存じでしたか?
県内では多くの市町村で、
3歳未満の医療費は(助成制度のおかげで)実質ゼロ円です。
でも、お子さんがいらっしゃる方であればお分かりのように、
窓口では支払いがあります。
そして支払ったお金は、
市町村に申請することで保護者の口座に払い戻されます。

私は、ここに2つの問題があると思っています。

1つめは、負担実質ゼロでも、
保護者が受診をためらうケースがあるということです。

いまでこそ日本全国で実施されているこども医療費助成制度ですが、
その起源は、いまから60年以上前に遡ります。
東北の豪雪地帯にある岩手県沢内村(現・西和賀町)。
都市部から遠く離れたこの村で、昭和35(1960)年、
お金がなくて診療を受けられずに亡くなるこどもを救おうと、
1歳未満の乳幼児を対象に国保10割給付、
つまり医療費負担ゼロを実施したのです。

「国保10割給付」を実現した沢内村の深澤晟雄村長(西和賀町HPより)

その結果、村では2年後に乳児死亡率ゼロを達成。
この沢内村の取り組みが、30年あまりの時を経て、
全国に広がっていきました。

このことからも、
こどもが重い病気やけがを負っているときに、
躊躇なく受診させられることがいかに大切か、
おわかりになると思います。
保護者が、いま手元にお金がないからと、
受診をためらうことがないようにしなければいけません。

そして2つめが、無駄な経費がかかっているということです。

申請すれば戻ってくるお金ですが、
私たち医療機関には、
支払われたお金の還付手続きをするための手数料が、
県の予算から、当院だけでも年間数百万円支払われています。
さらに各市町村が保護者の口座に還付するお金についても、
振込手数料がかかるはずです。
これって、税金の無駄遣いではないでしょうか?
全国でこんな無駄な手続きを続けているのは、鹿児島県だけです。
誰得?と思うのは、私だけでしょうか。

わたしも去年、署名活動に参加しました!

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