マイクロバイオームがいよいよ化粧品として日本にも登場!
元美容皮膚科医の絢香(Ayaka)です!
病院勤務の時は、どうしても病院の看板を背負ってしまうため自由な発言ができず、それが嫌で美容クリニックを開業したものの、今度は医療でなくても同じようなレベルの美を提供できることを美容大国「韓国」で目の当たりにし、病院やクリニックから離れることを決断し、美容の専門家として自由な発言をしていく活動を選び、1人でも多くの方に正しい美のお話をお届けできるよう配信していきます♪
スキンケアで注目「マイクロバイオーム」
本日は、近年、スキンケアで注目されはじめた「マイクロバイオーム」についてお話しさせていただきます。
まず皆さんは、「マイクロバイオーム」という言葉を耳にしたことはありますか?
多くの方が、きっと初めて聞いたのではないでしょうか?
マイクロバイオームとは、簡単に言うと人間の体に存在する細菌や微生物の総称です。
人間とは、8割9割が細胞でできていると言われていますが、正しくお伝えすると「ヒトの細胞が約10%、残りの90%が細菌で構成」
「人体には500種類を超える細菌が存在し、その細胞の数は合計で100兆以上」
で作られています。
要するに、私たち人間の体は、そのほとんどが細菌でできていることから、健康における「菌」の重要性は多くの方が認知していることですが、まだ世界的にもあまり知られていないのが「美肌」「美しさ」に菌が密接に関係しているのです。
日常で毎日行っている洗顔やクレンジングも「良い菌」を攻撃したり、痛めつけてしまう可能性があるのです。
これらの要因によりマイクロバイオーム内のバランスが崩れると、乾燥や感染症、湿疹、ニキビなどさまざまな皮膚障害を引き起こす可能性があります。つまり、マイクロバイオーム=細菌や微生物のバランスを維持することは皮膚の健康のために非常に重要なのです。
このようなことから、生活習慣を見直したり、食事に気をつけたり、内側からのアプローチを大切にし、近年では「腸活」が話題になっています。
腸=内臓の菌を健康に保つことは、健康の他にも美容に良いと言われているからです。
これ自体は、とても理にかなっており、人間が健康であるため、美しくあるために大切なことだと頭ではわかっているのですが、人は皆、結果を1日も早く得たいという欲を持った生き物なのです。
理論、理屈は頭では理解できる。なので見えない内部では変化しているのだろう!
でも、見た目は変わっていない!本当に変化してるのか、変化するのだろうか。
段々、こうやって結果を疑い始めたり、ストレスが溜まったりして、続けることをやめてしまう方も多いのです。
だから、費用が高くても、すぐに目で見て分かる変化が得られる美容皮膚科やクリニックへ行ってしまうのです。
元々、美容皮膚科の医師をしていた私が言うのもどうかと思いますが、医療での美肌づくりというのは、確かに結果がすぐに分かる点では申し分ないのですが、その分、電気や光などを入れるため、肌を痛めたり傷つけたりしてしまうリスクも非常に高いので、本当はオススメしません。
そういう観点から、人間の肌の構造、9割が細菌であるということにしっかり目を向けた先に「マイクロバイオーム」があるのです。
近年、話題になっている「再生美容」の盲点
ここまで、人間は9割が細菌であること、菌と美肌が密接な関係を持っていることなどを簡単にお伝えしてきましたが、少し逆の視点から考えてみましょう。
人間の体は、ヒトの細胞が10%、残りの90%が細菌です。
では、近年、よく耳にする「再生美容」とは、どちらにアプローチしているのでしょうか?
人間の体は、何度もお伝えするように9割が細菌です。これは、顔を同様です。
私たち人間の顔には「ニキビダニ」(別名、顔ダニ)が住み着いており、実に驚くその数、1人の顔に平均で200万匹のニキビダニが住み着いていると言われています。(ニキビダニと美肌については、また別の記事でご紹介しますね!)
では、話を戻して「再生美容」、要するに若返り美容です。「若返り」とは誰もが求める究極の欲望の1つではないでしょうか。
では、この若返りですが、何を若返らせるのでしょうか。それは、主に「細胞」の「若返り」を言われています。
老化した細胞を若返らす、画期的で、最先端で、とても素晴らしいことです。
しかし、何度のお伝えしているように、細胞は人間の体の1割であることから、最先端と思えるこの技術で美肌を作ることは非常に難しいのです。
決して不可能と言っているわけではありません。もちろん細胞を若返らせるのですから、若かりし頃の美しさを取り戻すことは理論上可能です。
ただ、老化した細胞を若返らす再生技術は、やはり美容ではなく健康に適している技術であるため、多くの女性が求める美肌や透明感、外見の大きな美の変化を得ることは非常に不向きと言えるのではないでしょうか。
もちろん、人間の体、肌、構造全般において、まだまだ解明できていないことだらけなので、私の考えも全てを決めつけてるものではありません。
しかし、新しい発見も大事ですが、原点に戻れば9割が細菌でできている人間において、その美肌を得るためにも表面の細菌に目を向けるのは自然というもの。
そこに気づいてる人はまだそんなに多くはありませんが、美肌に「菌」が重要な関わりを持っていること、その代名詞となるであろう「マイクロバイオーム」がこの1、2年で化粧品の姿、形を変えはじめる未来がすぐそこまできているのは確実です。
今、注目を集めるマイクロバイオーム化粧品
そんなマイクロバイオームの化粧品は、まだ日本ではほとんど目にすることは出来ていませんが、代表的なのはロレアルさんのLANCOM(ランコム)化粧品ですね。
こちらは戸田恵梨香さんを日本ランコムミューズにお迎えして、先月商品発表会を開催されてました!
やはり、商品もオシャレで、起用する芸能人も素敵な方で、これだけでも華がありますが、気になるのは商品力。
私も使ってみましたが、確かに良いと思いました。肌がしっとりして保湿力も感じられましたが、正直なところ、これって他の化粧品も同じ使い心地や結果かなと思ってしまいました。
美容皮膚科医として長年美容に携わってきたので、もちろん多くの化粧品も使ってきましたし、監修にも携わりました。
なので、化粧品を含め、美容に対してはかなり厳しく判断しているとは思いますので、ランコムさんの化粧品は確かに良い化粧品だと思いますので、気になる方は是非使ってみてください。
来年夏、日本発売開始のワンランク上を行くマイクロバイオーム化粧品
もしマイクロバイオーム化粧品でランコムの化粧品以外でも試してみたいという方は、日本にもう1つマイクロバイオームの化粧品があります。(厳密にはまだ日本では発売されておらず、来年夏より正式に日本で販売開始される韓国の化粧品です。)
こちらは、細菌や微生物の総称であるマイクロバイオームの1つ、「ラクトバチルス菌」という「お肌の乳酸菌(乳酸桿菌)」と呼ばれる菌が使われてる化粧品です。
乳酸桿菌とは、菌が生み出すチカラが詰まった「エッセンス」そのもので、菌が生み出した成分(乳酸菌生産物質)がたくさん含まれています。
そして、この「乳酸菌生産物質」こそ、菌のはたらきそのものなのです。
例えば、腸内にも乳酸菌やビフィズス菌がたくさん住んでいて、腸の色々な働きを助けてくれています。これも実は菌体そのものが作用するのではなく、菌が生み出す成分によるものが大きいのです。
つまり、ヒトが菌の恩恵を受けられるのは、菌が生み出す成分のおかげなのです。
「乳酸桿菌」つまり菌のエッセンスには、菌のパワーが凝縮されているということになるのですが、この豊富な栄養・成分が含まれる乳酸桿菌が、肌の「菌」に作用することはあまり知られていません。
これが、近年、スキンケア業界で注目されはじめた「美肌菌」です。
まず、お肌の表面には、目には見えないが、多くの「常在菌」と呼ばれる菌が生きています。
そして、その菌たちの中には、それ自体が肌の潤いやバリアに関わる成分を作り出す良い菌もいます。
その良い菌の代表「表皮ブドウ球菌」が一般的に「美肌菌」と呼ばれています。
美肌菌自体が肌の潤いに必要な成分を作るため、美肌菌が多い肌ほど潤った肌でいられると考えられています。
そしてそんな美肌菌が、乳酸桿菌によっても増えることが分かってきたのです。
よって、乳酸桿菌の入った化粧品を使い続けることは、美肌菌を増やし、結果的に肌の潤いやツヤをアップさせること繋がると考えられているのです。
また、乳酸桿菌は美肌菌を増やし、肌の潤いに影響を与える意外にも、お肌の美しさを力強くサポートしてくれるはたらきがあります。
その「はたらき」は主に3つです。
1.アミノ酸による保湿効果
2.弱酸性のケア
3.お肌に必要な成分を補う
「美肌菌」を生み出す成分には、非常に多くの成分が含まれています。
乳酸桿菌(PS-B1)には、なんと400種類を超える栄養や成分が含まれているのです。
簡単にご紹介すると
・アミノ酸:20種類
・有機酸関連産物:8種類
・酸に関連する中間代謝産物:21種類
・ビタミン(ビタミンB群、ビタミンEなど:5種類
・ビタミン関連の中間代謝産物(ニコチン酸、カルニチンなど):6種類
・ポリフェノール(ケルセチン、ダイゼインなど):10種類
・脂肪酸関連の中間代謝産物(グリセロール、ラウリン酸など):8種類
・核酸:11種類
・ペプチド:181種類
・脂肪酸(乳酸などの短鎖脂肪酸、パルミチン酸などの長鎖脂肪酸):6種類
このような豊富な成分が含まれている中で、特に注目すべきは「アミノ酸」です。
アミノ酸といえば、お肌の構成成分としては欠かせない絶対不可欠な存在です。
ヒトの細胞を作る原料にアミノ酸は必須です。
例えばケラチン繊維などの皮膚細胞には欠かすことができない存在なのです。
さらに、角層の水分を逃さないように保持する役目を持つ「天然保湿因子(NMF)」の約半分はアミノ酸でできています。
つまり、アミノ酸はお肌の原料であり、お肌の潤いを作りだす「モト」なのです。
乳酸桿菌が生み出すエッセンスには、お肌が喜ぶアミノ酸が豊富に含まれています。
また、弱酸性のケアですが、本来、健康な肌の表面は「弱酸性」なのです。
そして、乳酸桿菌も「弱酸性」です。
これは、美肌菌やアクネ菌などの「常在菌」が活躍してくれているからです。
美肌菌やアクネ菌が酸を生み出すことで、肌は弱酸性を保ち、悪い菌の繁殖を防いでくれているのです。
洗顔し過ぎると、菌のバランスが乱れ、pHの回復力も落ちてしまい、お肌がアルカリ性に傾いてしまうので、悪い菌が増え、皮膚トラブルの原因などになってしまうのは、そのためです。
健康な肌を保つには、美肌菌やアクネ菌の存在が欠かせませんので、弱酸性である乳酸桿菌の化粧品をスキンケアに取り入れることは、美肌菌に良い環境と言えるでしょう。
美容皮膚科やクリニックなどで美容を追求し続けてきましたが、本当の美しさを手に入れるには、まずしっかりお肌について知り、お肌に必要な菌に良い環境を整えてあげることがスタートラインです。
そういった観点から、まだ日本では販売されていませんが、韓国のJayonさんのD.PL Cell(ディプルセル)は、美肌を求める方であれば一度は試してみる価値が高い化粧品だと思います。
ちなみに、医療の現場で美容に携わってきた私にとって、この商品に1番驚いたのは、化粧品ではまず行いたくない臨床試験を行っており、4週間で確実に結果が出たというデータ(エビデンス)がある、化粧品業界では今まで1度も見たことがない化粧品だったので、こちらの商品が日本で正式販売されたら、日本の化粧品業界がひっくり返ってしまいかねない、そんな化粧品ではないかと思っています。
ーーーーーーーーーー
【記事の中で紹介した化粧品】
日本ロレアル株式会社
GENIFIQUE(ジェニフィック)https://www.lancome.jp/product/genifique.html#genifique
株式会社Jayon
D.PL Cell(ディプルセル)
https://www.jayon.info/dplcell-lp-j001
ーーーーーーーーーー
【私の大好きな美の名言】
20歳の顔は自然の贈り物。50歳の顔はあなたの功績。
《ココ・シャネル》
年齢なんか問題じゃないわ。現在どのように写真に写るかが大事なの。
《マリリン・モンロー》