11/24開催【ドコモベンチャーズピッチ】めくるめくエンターテイメントの世界~最先端のエンタメ系ソリューション~
皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は、2022年11月24日(木)に行ったイベント、
【ドコモベンチャーズピッチ】めくるめくエンターテイメントの世界~最先端のエンタメ系ソリューション~
についてレポートしていきたいと思います!
本イベントでは、エンターテイメントの領域で新しい事業に取り組まれている注目のスタートアップ4社をお招きしピッチしていただきました。
エンタメ(マンガ・音楽・動画・ドラマ等)に興味のある方
エンタメ関連への投資や事業連携をご検討されている方
新規事業、オープンイノベーション等をご検討されている方
最新のサービストレンド・テクノロジートレンドに興味のある方
にぜひお読みいただきたい内容となっております!
以下、各スタートアップにピッチをしていただいた内容をご紹介します!
■1社目:株式会社dot
1社目は、dot 御子柴 雅慶様にご登壇いただきました!
<株式会社dot 代表取締役社長 御子柴 雅慶様>
・dot社の事業内容
dot社は「新しいホテルの在り方を創造する」をミッションに掲げ、東京都内で3つの自社ブランドのホテルを運営しています。
dot社は「Contens hospitality(コンテンツホスピタリティー)」という独自の考えをもっており、「コンテンツ」そのものによっておもてなしをするサイクルを作っています。
御子柴様は、世界約50都市を旅行された際に、日本の文化が好きな外国人が多いことに気付き、コンテンツを軸としたホテルづくりを始めました。漫画を共通言語とすることでより多くのコミュニケーションが生れるのではないかと考えています。
現在は、宿泊サービスやブライダルサービスを展開しながら、本好き・マンガ好きのユーザーに向けてもサービスを展開しています。
・MANGA ART HOTEL TOKYO
dot社が展開する「MANGA ART HOTEL」はマンガに夢中で眠れないホテルです。
2019年のオープン以降
と注目を集めました。
さらに、宿泊者の4割が海外からの旅行客で、欧米を中心に世界69か国のユーザーから利用されています。開始一年で、500名以上が2回以上利用するリピーターになるなど、漫画ファンを中心に人気です。
コロナ禍により一時的に売り上げが落ち込んでしまったものの、2022年11月時点ではコロナ前の水準を上回る売り上げ・稼働率になるなど、確実に人気を集めています。
・コアなファン向けにサービスを展開
ホテルにあるマンガは、マンガ好きのスタッフが厳選しています。ホテル内は、読書に集中できる環境になっており、
など、マンガが主役になるよう建築も工夫しているため体験価値が最大化されるようトータルデザインしているとのことです。
・BOOK HOTEL 神保町
さらに、dot社はマンガだけでなく、本を読むためのホテルも運営しています。それが「BOOK HOTEL 神保町」です。神保町駅から徒歩30秒の場所にあるこのホテルは、小学館と共同で運営しています。
BOOK HOTEL 神保町は「読書をするために泊まるホテル」をコンセプトにしており、読書に専念する空間だけでなく、9つの質問に答えて本をソムリエするブックマッチングサービスなども提供しています。
実際に宿泊者の3割は、読書を目的に宿泊しており、また、利用者の3割がリピーターになっています。
・MANAGA ART ROOM JIMBOCHO
そして、BOOK HOTEL 神保町の最上階にMANGA ART ROOM JIMBOCHOというプライベートサウナ付きのホテルを設置しています。
こちらのホテルは、サウナで五感を研ぎ澄ませて「漫画脳」を体験するというコンセプトになっています。作品とコラボレーションした部屋を設けており、定期的に漫画作品を切り替えて、コアな漫画ファンに楽しんでもらえるようにしているとのことです。
また、別のコラボルームは販売開始から4時間で40日の9割(3部屋/120泊分)が完売しました。自社サイトの予約比率55%と高い水準です。
・BOOK婚
他にも、ホテルというオフラインの場を活かした、読書会などのイベントを通じて出会いを生む、BOOK婚といったブライダルサービスも開始しています。
■2社目:株式会社Baby Jam
2社目は、Baby Jam 田村 亮二様にご登壇いただきました!
<株式会社Baby Jam 代表取締役 田村 亮二様>
・Baby Jam社の事業内容
Baby Jam社は、アーティストのプロモーションマッチングプラットフォームを提供しています。
日本で活動するアーティストは全体で約50万人います。
これまでは、多くの人の協力が必要だった楽曲製作も、今は自宅で簡単に製作できるようになり、多くのアーティストが活動できるようになりました。
そして、個人で制作した楽曲をより多くの人に届けるには、個人でのプロモーションが必要です。
しかし、多くのアーティストがプロモーションに苦戦しています。
プロモーションの一つにインフルエンサーに楽曲を提供する方法がありますが、実際は
といった課題があるそうです。
一方、インフルエンサー側も動画で使用する楽曲の選曲に苦戦しており、音楽案件に対するニーズはあります。
つまりアーティストとインフルエンサーの間でミスマッチが起こっており、Baby Jam社はこれを解消できるサービスを提供しています。
meme(ミーム)について
それが、プロモーションマッチングプラットフォーム「meme(ミーム)」です。memeは独自のアルゴリズムを元に、アーティストとインフルエンサーの最適なマッチングを提供しています。
アーティストが依頼金額をインフルエンサーに支払うことで、インフルエンサーに楽曲を使用してもらうことができます。
となっています。
インフルエンサーにフォロワー数でスクリーニングをかけることで、信頼できるインフルエンサーのみを登録しています。トラブルを回避しアーティストが安心して楽曲を提供できます。
また、アーティストの楽曲は音楽ストリーミングサービスSpotifyに登録している楽曲のみ登録可能で、著作権等の問題にも配慮し、インフルエンサーも安心して楽曲を使用することができます。
・BuzzQuick
さらに、Baby Jam社は、より多くのアーティストのプロモーションを支援できるサービスを開発しています。
それが、サブスク版アプリ「BuzzQuick」です。
BuzzQuickの魅力は、
という点です。
BuzzQuickでは、アーティストが楽曲を登録するだけで、インフルエンサーが楽曲を使ってくれる仕組みになっています。
こうすることで、自動的に自分たちの楽曲をより多くの人に届けることができます。
現在は、多くの場合、フォロワー数単価で依頼料が決められますが、BuzzQuickでは、再生数の順位によって収益が決定され、完全再生数単価で収益を得ることができます。
・アーティストのニーズに合わせた選択が可能
Baby Jamでは以下のように、アーティストのニーズに合わせた選択が可能です。
最後に、田村様は「世界中のアーティストのプロモーションを支援したい。そして、meme発のアーティスト、ヒット作を生み出していきたい」と熱く語られていました。
■3社目:株式会社Pictoria
3社目は、Pictoria 明渡 隼人様にご登壇いただきました!
<株式会社Pictoria 代表取締役 明渡 隼人様>
・Pictoria社の事業内容
昨今、VTuber市場はかなり盛り上がっています。ストリーマーやYouTuberと肩を並べるほど人気を集めています。
一方でVTuberの中身は人間なので、
などの課題が発生しています。
AI VTuber 「紡ネン(つむぎねん)」
そこで、Pictoria社はAI VTuberを開発しています。
AI VTuber は
といった特徴をもつ、次世代のVtuberモデルです。
Pictoria社は、愛されるAIを創り出すことをミッションに掲げています。日本初のVTuber文化と最先端のAIテクノロジーを掛け合わせてエンタメの次世代を創造しています。
Pictoria社が開発するAI VTuber 「紡ネン」は言葉を紡いで進化する、Pictoria社独自の世界初AI VTuberです。SNSを通じてファンから言葉を受け取り学習・成長していきます。
紡ネンでは、コメントをリアルタイムに認識し、個別に印象を「hot/chill」で判定し、配信の視聴者がYouTubeでコメントをすると、そのコメントに合わせて感情・表情が変化します。感情については、感情を可視化した感情グラフでその変化が分かります。
そしてスーパーチャットを送ると、特別な反応をもらうことができます。またコメントに対して、AI VTuberが気まぐれに反応してコメントしてくれるようになっており、自分のコメントに対して、AI VTuber がコメントしてくれるかもしれません。
また、紡ネンの声は、低音域の女性の声になっており、あえてAIであることを感じさせる声にすることで、AI VTuberとのコミュニケーションを楽しむことができるようになっています。
・今後について
現在、オリジナルのAIキャラクターの開発だけでなく、AIキャラクター受注も行っています。
明渡様は、今後、複数のAI VTuberをデビューさせていきたいと言います。ビジュアル・世界観・言語で個性・多様性を表現し、AI VTuber 同士の会話などもコンテンツとして楽しめるようにしていきたいとのことです。
さらに、メタバース化や、IP戦略だけでなく、医療介護の場面や観光シーンなどにも利用できるようにしていきたいとしています。
医療介護の現場では、そのコミュニケーション能力を活かし、精神的なケアでの活躍が期待できます。また、AR・VRと組み合わせることでいつでもどこでも観光案内が可能です。
AIVTuberの技術は、様々な分野で活用できる可能性が広がっています。
■4社目:Drama Base株式会社
4社目は、Drama Base 渡邉 一眞様にご登壇いただきました!
<Drama Base株式会社 CEO 渡邉 一眞様>
・Drama Base社の事業内容
Drama Base社はインタラクティブドラマを軸にサービスを展開しています。皆さんはインタラクティブドラマをご存じでしょうか。
インタラクティブドラマとは、「映像の途中で選択肢やキーワード入力といったゲームギミックで視聴者が参加できるコンテンツ」です。動画の途中で選択やキーワードを入力する場面があり、その後の展開が違うものになっていきます。体験型の新しい映像コンテンツとして海外を中心に人気を集めています。
アメリカではNETFLIX社がNETFLIX Interactiveというレーベルを立ち上げ、定期的にコンテンツを配信しています。他にも、中国やフランスなどでも注目されているそうです。
渡邉様は、海外で人気の理由について、インタラクティブドラマのゲーム性が人々を集めているのではないかと考えています。
・動画プロモーション
DramaBase社はインタラクティブドラマを活用することでよりマーケティング活動の効果を最大限に高めようとしています。
映像コンテンツを用いたプロモーションや宣伝広告を配信する企業が増えています。それに伴い
などの課題も生まれています。
そこで、インタラクティブドラマによる体験型のコンテンツを届けることで確実に理解や共感を生むことができます。
また、まだまだ日本で導入している競合他社も少なく、いち早く導入することで競合との差別化を図ることもできます。
・視聴者が途中離脱しない仕組みづくり
インタラクティブドラマのポイントはゲーム性にあります。
インタラクティブドラマは飽きることなく楽しめるゲームのデザインや視聴者を惹きつけるWEBデザインのノウハウを応用しています。
・ローコード製作エンジンツール
DramaBase社は、このインタラクティブドラマを活用し二つのサービスを展開しています。
まず一つ目が、ローコード製作エンジンツールです。これは、企業向けに展開しています。
月額サブスクリプションモデルを採用しており、クライアントの状況に合わせて豊富にカスタマイズできる製作ツールです。
また、製作機能を持たないクライアントはDrama Base社が製作を代行します。
・プラットフォームサービス
さらに、一般ユーザーに向けてインタラクティブドラマを楽しめるプラットフォームサービスを開発・運営しています。
こちらのサービスは、インタラクティブ動画の体験・投稿が可能なWEBプラットフォームとなっており基本無料で楽しむことができます。
そして、課金することでさらに特別なストーリーの選択肢を楽しむことも可能です。
・今後について
今後は、企業と協力しながら、インタラクティブドラマを人材採用やe-larningサービス、さらにヘルスケアやフィットネスメディアなど多岐に渡って展開していきたいと語っていただきました。
まとめ
今回は、エンターテイメントの代表的な4社のお話をお聞きしました。
国外の人が日本のエンターテイメントを楽しんだり、エンターテイメントをビジネスに活用するなど、ますますエンターテイメントの活躍の場が広がっているように感じました。
エンターテイメントのサービスが普及した世界は非常に楽しみですね!
今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!
引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!