僕も『ワンダビジョン』考察ブームに乗りたい!!!!!!ので7話のモニカ・ランボーをなけなしの電気知識で考察する
『ワンダビジョン』ハチャメチャに面白いですね。エリザベス・オルセンがめちゃんこ可愛い。ストーリーやシットコムオマージュが面白いのは当然のこと、ストーリーのヒントをちりばめることによって1週間の間に原作の予習・復習や考察を深めて次の話を楽しみにできる!すごい!MARVELそしてDisneyはネット配信ドラマシリーズというフォーマットを完全に作り変えてしまいました!あとエリザベス・オルセンがめちゃんこ可愛い!
僕も『ワンダビジョン』始まって以来、日夜考察を読み漁って動画探しまくってます。みんなすごいなぁ~~ぼくもこうさつしてみたいなぁ~~と思ったので、ぼくがおしごとでちょっとおべんきょうしたことをつかって、7話のとあるシーンについて頑張って考察してみようと思います。
以下、ネタバレ注意です。
ダーシーも可愛い。
モニカ・ランボーの能力
第7話にて、ついにモニカ・ランボーが覚醒しました。めちゃかっこいい。まだその能力の全容は発揮されてませんが、どうやら通常よりも広域の電磁波を視認できるようです。
初見時は(電線に流れる電流もしくはその誘導磁界が見えるのかぁ~~すごいなぁ~~接続部の漏れ磁場も見えてるのかぁ~~便利だなぁ~~)なんて思いました。
通常の人間は目を使って「光」を認識できますが、この「光」の正体はおおよそ400THz~800THzの電磁波です。一方で、電柱に掛かっている配電線には電力会社から供給される電気が流れており、その周波数はアメリカや東日本では50Hzとなっています。
モニカはヘックスの壁を出入りしたことで、通常の人間よりもより広い周波数をもつ電磁波をその目で認知できるようになったのだと思われます。
恐らくモニカを巡視に連れて行けば一瞬でケーブルの摩耗箇所を発見してくれるので、世界中の電力メンテナンス関係者は今すぐヘックスの壁を3回行き来しましょう。
ミスリード
・・・なんてことを考えていたのですが、これは大きな間違いがありました。
実はこの電柱と電線は第6話でも登場しており、エリス街を沿うように延々と設置されていることがわかります。パッと見3本のケーブルがワンセットになっている事や郊外に設置されていることから、3相交流の電力ケーブルではないかと感じていましたが、これがミスリードだったのです。
今一度このシーンをよく見ていただきたい。
この電線に描写されている波形と電柱の長さを比べると、その波長はおおよそ”2m~3m前後”と思われる。ここで電磁波の波長は以下の式で表される。
波長[m]=光速(≒3×10^8)[m/s] ÷ 周波数[Hz]
周波数が分かれば波長も求められるので上記Wikipediaのページにも一覧表としてまとまっている。
配電線を流れる電気は50Hzであることから、その波長を求める。
3×10^8 [m/s] ÷ 50 [Hz] = 6 000 000 [m]
波長6000km。実に20万倍も間違った描写をしている。MARVELは画面のカッコよさを優先して物理法則を軽視するインチキSF集団だったのだ!
・・・本当だろうか?
モニカが見た電磁波の正体
波長2~3mの電磁波とは何だろうか。
3×10^8 [m/s] ÷ 2~3 [m] = 0.5~1×10^8 [Hz]
周波数50~100MHz 波長2~3mの電磁波、これは超短波(VHF)と呼ばれる帯域でアナログテレビにも使用されていた。日本だとアナログの1~3Chはこの帯域だったらしい。(偶然にも毎週水曜にフルハウスを搬送していた周波数帯域だ)
つまりこの電線は電力供給用の配電線ではなく、ケーブルテレビ用の同軸ケーブルなのではないか?
Cord Cutting
日本と違いアメリカではケーブルテレビが普及している。電波によるテレビを受信するのが困難な地域が多く1930年台にケーブルテレビが普及したことを背景に、ほとんどの家庭では数十チャンネル提供するケーブルテレビを契約している。・・・というのは2010年頃までの話。
2010年~現在にかけて、動画ストリーミングサービスが普及したことでケーブルテレビの解約が相次いでおり、数年後には半数以上の家庭がケーブルテレビを解約すると予想されている。かくいう僕も最近テレビでテレビを観ることが少なくなったし、なにより『ワンダビジョン』も動画ストリーミングサービスであるDisney+で観ているわけだ。
・Cord Cuttingが2010年頃から
・第7話の元ネタ『モダンファミリー』が2009年放送
・『アイアンマン』が2008年
そしてアメリカのアナログテレビ放送は2009年に完全終了している。
この”2009年前後”という時代が一つのカギとなっているのではないか。
現在、そして未来へ
2021年現在ストリーミングサービスは続々と種類が増加している。2019年に始まったDisney+も契約者数が1億人に迫っている。
『モダンファミリー』は実に人気作だったらしくシーズンも11期を迎えた末に2020年4月についに最終回を迎えた。また『アイアンマン』から始まったMCUシリーズも2019年『エンドゲーム』をもって一つの区切りを経た。
そして『エンドゲーム』作中で5年の月日がたっており、『ワンダビジョン』は”2023年”であるということ。
つまり、これまでの時代劇テレビドラマ”ワンダビジョン”が、ラスト2話で現代、そして2年後の未来へと繋がっていくのだ。
Disney+の野望
2023年、人類はネットの世界に心酔した。全世帯がケーブルテレビを解約し人々はDisney+無しに生きられなくなっていた・・・
そんな世界を実現するため『ファルコン&ウィンターソルジャー』『ロキ』を皮切りに数々の配信作品が予定されている。1月には”2023年まで”の制作計画が発表された。
MARVELだけでなくStarWarsシリーズや本家ディズニー作品も続々と増えることを考えると、2年後には本当に覇権を取っているかもしれない。
仮説:Disney+の青写真が最終回で描かれる
恐らく『ワンダビジョン』第9話でヘックスの壁が消滅等し「従来型テレビのメタファーとしてのシットコム世界」と「2023年現在の世界」とが地続きになった世界にDisney+の野望が暗示されているに違いない。
つまり、全世帯がケーブルテレビを解約し、スマホでテレビを観ている世界が背景のあちらこちらに描写されるはずだ。
仮説2:ケーブルテレビ配線の正体はLCX説
エリス街沿い、つまり街を囲うように配線されたケーブルテレビ。しかしながら画面に見える範囲ではこの電線は市内に引き込まれている様子がない。
つまりこの配線は有線で市内にテレビ放送するためのものではなく、LCXとして機能しているのではないか。
LCXとは一言でいうとケーブル状のアンテナで、トンネル内の携帯電話等様々なところで活用されている。
このLCXを何らかのスーパーパワーで活用しヘックスの外壁を形成、そして壁外へのシットコムのテレビ放送を行っているのではないか。
結論&大胆予想!
最終回でモニカが視る電線には2メートル前後の波長をもつ電磁波が描写されない説!!!!
残り1週間、楽しみたいと思います。