一年前の悩み事って覚えてる?
人生って悩みがある状態がデフォルトで、何も心配することがない時間のほうが希少だよね。先週の日曜に友人との会話を通じて感じた。友人は有名私立大学を卒業し、誰もが知っている大手企業に就職しているのだが、毎日心配が絶えないらしい。会員制マッチングアプリで女性と毎週のようにのデートをしているような天上人の分際で悩み事なんて贅沢の極みである。きっと重箱の隅をつつくような、くだらない悩みにばかり違いない。(ちなみに、私はつい先日振られたばかりなので多少卑屈になっている。)
”心配”の本質は不安だ。将来起こるかもしれないことを、あれやこれや考えてしまう。例え発生する可能性が低すぎる事柄でさえも、自分に降りかかり得る場面を想像し気分が落ち込む。また、”心配”は総じて抽象的だ。例えば具体的な心配事なら、解決策も自ずと提示されることが多いので”心配”にはならない。
つまり、心配事とは”現在進行していない抽象的な問題”のことを指す。
最優先で対応するべき問題がないから、”心配”が生まれる。今すぐにでも命が奪われかねない状況においては”心配”なんて発生しない。生命活動の維持が容易な現代社会において、心配事があることが自然だ。
先週の友人との食事の中でそう思えた。
人生が少し楽になった気がする。