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半沢ロスにこの1本(映画「鍵泥棒のメゾット」)

半沢ロスにこの一本

どーも、中小企業診断の「どばしんだんし」です。
毎週日曜日の夜に見ていた『半沢直樹』が終わってしまい寂しい想いをされている方も多いのではないでしょうか?
そんな半沢ロスにオススメな映画が

『鍵泥棒のメソッド』です!!

解説


「運命じゃない人」「アフタースクール」の内田けんじ監督が、人生が入れ替わってしまった売れない役者と凄腕の殺し屋が巻き込まれる騒動を、堺雅人主演で描く喜劇。35歳でオンボロアパート暮らしの売れない役者・桜井は、銭湯で出会った羽振りのよい男・コンドウが転倒して記憶を失ってしまったことから、出来心で自分とコンドウの荷物をすり替え、そのままコンドウになりすます。しかし、コンドウの正体は伝説の殺し屋で、桜井は恐ろしい殺しの依頼を引き受けなくてはならなくなる。一方、自分が売れない貧乏役者だと思い込んでいるコンドウは、役者として成功するため真面目に働き始め、徐々に事態は好転していくが……。共演に香川照之、広末涼子。第36回日本アカデミー賞で最優秀脚本賞を受賞した。〈映画ドットコムホームページより〉

感想

※以下ネタバレ注意

この映画、なんと言ってもキャストが堺雅人と香川照之!!

そうです、半沢と大和田を演じた2人がメインキャストなのです。

土下座シーンなどはありませんが、この2人のまた違った掛け合いを見られる貴重な作品となっております。

堺雅人演じる売れない役者桜井と、

香川照之演じる殺し屋?コンドウ

この2人の人生がひょんなことから入れ替わることで起こるドタバタコメディです。

堺雅人演じる桜井は半沢直樹のイメージとまるで違って仕事も恋も冴え無いダメンズですが、そこになんとも言えない哀愁や嫌いになりきれない可愛げを生み出すのが堺雅人のスゴさなんだと思いました。

香川照之演じるコンドウは途中で記憶をなくしてしまい、自分を桜井だと思い込んで行動します。

半沢直樹の大和田にも通じるのですが、真面目にやっているのかふざけているのかわからない様な絶妙な演技のバランスに思わず笑いが溢れてしまいました。

それとカマキリ先生の緑ジャージならぬ、赤ジャージがとっても似合ってます笑笑

「入れ替わりモノ」が多い理由

『鍵泥棒のメソッド』に限らず、誰かと誰かが入れ替わるという作品は数多くありますよね。

例えば

古典では日本の「とりかえばや物語」や海外の「王子と乞食」、

映画では「転校生」や「君の名は。」、

テレビドラマでは「民王」や「パパとムスメの7日間」

などありますが、これは数有る「入れ替わりモノ」の中でほんの一部でしかありません。

なぜここまで数多の「入れ替わりモノ」作品が多いのか自分なりに考えました。

おそらくそれは人間が昔から持っている

他人を羨む性(さが)

が深く関係しているのだと思います。

他人が持っているものが欲しくなったり

他人の方が優れている様に思ったり

他人の方が幸せそうに見えたり

こんな風に思ってしまう本能が人間にはあって、それを疑似的に叶える一つの方法として「入れ替わりモノ」というジャンルが生み出されたのでは無いでしょうか。

このジャンルの大きなストーリー展開を見てみますと大枠として

・入れ替わった当初はその良い面を享受する

・入れ替わった人にはその人なりの苦労や悩みがある事を知る
(人の悩みは尽きない)

・入れ替わる前の自分の良さや自分にとって何が大事なのか認識する
(自分自身と向き合う)

・入れ替わる前の元の状態に戻り、以前よりも前向きになったり自分に自信が持てる様になり事態が好転する

という流れが大半です。

つまり「入れ替わりモノ」が表現しているテーマは

自分自身と向き合わない限り悩みは尽きない

(他人と入れ替わることで)自分自身を客観的に認識することが大事

ということなのだと思います。

人は他人のことは見えていても自分自身のことを見えていないことがほとんどで、他人と比べて自分が劣っている部分や相手が優れている部分に焦点が向いがちです。

本当であれば他人との比較などをやめられれば良いのですがそれがなかなかできないこともまた性(さが)なのでしょう。

「入れ替わり」という仕掛けはその様な性(さが)がある人にとって入れ替わった方の視点から元の自分を客観的に見つめ、本来の自分を認識するためにあるのだと思います。

(以前に「外の世界っを知ることで内の世界の良さがわかるという内容の記事を書いておりますので併せてお読み頂ければ幸いです。↓↓↓)


最後に

今回の映画「鍵泥棒のメソッド」でも最終的には2人の立場は元に戻るわけですが、

入れ替わったことで自分にとって何が大事なのかに気付き、

これまでの人生から好転しそうという含みを持たせた形で物語は結末を迎えます。

これは最後に大和田の叱咤激励?で銀行に残ることを決めた半沢の決意の表情をアップで捉えたドラマ「半沢直樹」の終わり方にも通じます。

完璧な終わり方よりも、未来に期待や含みを持たせた終わり方のほうが色々と想像ができて個人的には好きです。

堺雅人、香川照之の絡みが見られる貴重な映画「鍵泥棒のメソッド」、

半沢ロスの方にはうってつけの1本となっております。

余談ですが今作にはムロツヨシが本当にちょい役で出てますのでファンの方はどこで出てくるか楽しみにご覧ください。(本当にちょい役すぎて今となっては完全にムロツヨシの無駄遣いです笑笑)

本日は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。(了)


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