最後まで期待を裏切らなかった「私の家政夫ナギサさん」
ついに最終回を迎えたTBSドラマ「私の家政夫ナギサさん」。
もちろん最後まで面白かったという意味もありますし、それぞれのキャラがちゃんと最後までブレることがなかったので安心して見られたという意味でも最後まで期待を裏切りませんでした!!
唯一、まさかあの人とあの人が夫婦だったのには最後に裏切られました笑笑
ドラマの感想を内容を踏まえながらご紹介します。
今週の「私の家政夫ナギサさん」
(公式サイトより)
ナギサさん(大森南朋)の家政夫としての契約が終了すると知ったメイ(多部未華子)は激しく動揺。
「トライアルで私と結婚生活を送りませんか?」とナギサさんに突然のプロポーズ!
困惑しながらもその提案を受け入れたナギサさんとの4日間のトライアル結婚生活がスタートする。
そしてメイは、田所(瀬戸康史)ときちんと向き合うため、正直に自分の気持ちを打ち明けることに...。
一方その頃、天保山製薬では新病院設立に向けて、他社との情報戦が佳境を迎えていた。
駒木坂(飯尾和樹)から、新病院の薬剤部長についての情報を掴んだメイたちは、早速接触を試みようとするも、その手前で大きくつまずく。
新病院の最重要人物、ジャギこと阪本先生(高木渉)を瀬川(眞栄田郷敦)の一言で怒らせてしまったのだ...。
解決すべく奔走するメイだったが、トライアル結婚生活でも大問題が発生!
メイの前から突然、ナギサさんが姿を消してしまい...。
とっ散らかったメイの心と、ナギサさんとの関係は、果たしてどんな結末を迎えるのか!?
※以下ネタバレ注意!!
ついに最終回を迎えてしまいました。
寂しくなるな、と思ったら次週は「特別編」が放送ということでこれまた楽しみです。
興奮して話が脱線してしましましたが、このドラマは本当に安心して見ていられました。
というのも誰1人悪人が居ない、みんな良い人なんです。
以前は恋愛ドラマといえばちょっと意地の悪いライバルが横恋慕してどうなるかハラハラドキドキって展開が多かったのですが、「逃げ恥」もそうですけど全キャラクターが良い人ってドラマが増えましたね。
これも時代が「ハラハラドキドキ」よりも「安心安全」を求めているという風潮なのでしょうか。
ナギサさんにとってメイはどんな存在?
今回はトライヤル結婚を推し進めたメイが途中で、ナギサさんも昼間働いてるのに家に帰っても家事をすることはただ負担だけが増えているんじゃないかと考えました。
この結婚ってナギサさんにとってメリットあるの?
と疑問を持ちます。
確かにメイにとってナギサさんはなくてはならない存在かもしれませんが、ナギサさんにとってメイはどんな存在なのでしょう?
その点がよくわかるのが第7話です。(ご参照;第7話について書いた記事はコチラ↓↓↓)
ナギサさんはMR時代に頼ってきた後輩が精神的に追い込まれるのを気付くことが出来ず最終的にはメンタルを病んで仕事も辞め疎遠になったことをずっと後悔していました。
しかし自分の殻に閉じこもり、その後悔と正面から向き合ってこなかったのです。
それをメイがそのバイタリティを発揮し、半ば強引に?部下だった人間を探し出しナギサさんに引き合わせ話をさせます。
そしてナギサさんが後悔していたことは勘違いで、その後輩はナギサさんに感謝していたこと、今は幸せに暮らしていることがわかり最後は涙を流して喜び合います。
ナギサさんの悩みを解消できたのはメイという存在があってこそ。
メイがナギサさんに救われた様に、実はナギサさんもメイに救われていたのです。
メイにはメイの、ナギサさんにはナギサさんのそれぞれ強み、弱みがあってお互いの弱みは、もう一方の強みがカバーしてくれるというとても素敵な回でした。
話を最終回に戻しますと、一度は結婚の話はなかったことにしたいという手紙を残してメイの前から姿を消してしましまたナギサさんでしたが、それは自分の年齢を考え将来的にメイの負担になってしまうのではないかという不安からでした。(1人で妄想を膨らませて悩むあたりがセロトニンタイプのナギサさんらしいですが)
それでも一緒にいたいと必死に願うメイに対しナギサさんはこう言います。
あなたはいつでも私の肩の荷を降ろしてしまいますね。
つまりはメイという存在がいることでナギサさんは安心して新たな一歩が踏み出せるということです。
ナギサさんにとってもメイはなくてはならない存在だったのです。
単なる恋愛ではなく人と人とがお互いになくてはならない存在だと分かり合えた素敵な瞬間でした。
PDCAよりもOODA
最近はただのドラマ好きおじさんとかしていますが一応中小企業診断士なのでそれっぽいことも書かせて頂きますと、将来を不安視して結婚を躊躇するナギサさんに対してメイが
先のことを今から心配してもしょうがない。
お互いに良く話し合って、
その場その場で変化に対応して行けば良い。
と伝えます。
まさしくこれがVUCAの時代を生きていくために必要な考え方だと思います。
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
世の中の変化スピードが緩やかなときは目標を決めて計画を立て、修正しながら実行していくことが可能でしたが、現在は決めた目標自体が一夜にして意味を持たなくなる可能性すらある時代ですので長期的なPDCAサイクルを回すことは非常に困難です。
その様な時代に求められるものは変化する環境に順応できる能力(私個人的には“変態力“の方がしっくりきますが)です。
環境順応力を発揮する為の一つの形として「OODAループ」というがあります。
Observe(観察)刻々と変わる現状をしかりと見定め
Orient(状況判断)状況判断をし
Deside(意思決定)どうするかを決めて
Act(行動)行動に移す
これはもともと米軍によって提唱された意思決定の理論ですが戦争とはいわば究極のVUCAの状況ですから今の様な時代には非常に参考になる考え方かと思います。
そしてこのOODAループをペアで行う際はお互いの信頼関係とコミュニケーションが欠かせません。
その点はメイの「お互いによく話し合って」という言葉からもしっかりと意識できていますから問題ないと思います。
最後に
メイはもともと「やればできる子」という母親の呪いでがむしゃらに生きて来ましたが、色々な環境の変化にダウンしたり仕事で行き詰まったりと挫折も経験します。
その度にナギサさんや職場の仲間たちと支え合うことで自分も周りも成長してきました。
メイのナギサさんに対する言葉、
先のことを今から心配してもしょうがない。
お互いに良く話し合って、
その場その場で変化に対応して行けば良い。
はメイのこれまでの挫折や苦労、努力と成長が重なりあった素晴らしい言葉でした。
最後まで期待を裏切らなかった「私の家政夫ナギサさん」、楽しい時間をありがとうございました。
どうぞ、「私の夫ナギサさん」と末長くお幸せに!!
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。(了)