マグネシウム洗濯を実験みたいに「探求」してみた遊びの結果。
「マグネシウムで洗濯」をはじめて1か月半。
やる前にしらべたこと、やってからの感想、やったからこそもった疑問、というのを書いておきたくなりまして。
私のnoteの主旨とは少しずれるのだけど、ホームエデュケーションになっている娘がちょっと興味があるようなので、学びのタネになるかも?という親のいやらしい下心もあったりして…。
でも、私が夏休みの実験している感覚で楽しくて、その発表の場にさせてもらってる、というのが正しいかも、です。
マグネシウム洗濯に興味のある方、ホームエデュケに興味のある方、化学音痴BBAの「大人の実験」ってどんなん?ってのに、ご興味のある方、ぜひお読みくださいませ。
マグネシウムで洗濯してみようと思ったわけ
そもそもキッカケは、2021年4月27日に、宮本製作所さんが「消費者庁より景品表示法第7条第1項の規定に基づく措置命令を受けた」ということに発する一連の騒動から多数の情報にふれることにより、「えーー、マグネシウム洗濯ってうそやん!!」という感想に至るのではなく、「マグネシウム洗濯ってホントにうそっぱちかいな?」という、「もしかしたらマグネシウム洗濯っていいんじゃねぇの?」という気持ちが抑えれれなくなったのでございます。
消費者庁さんの発表に抗うように、今から使ってみたくなるアマノジャクなのかもしれませんが、この報道を機に世の中が、「マグネシウムで洗濯すること」への関心がぐっとあがっているので、社会的には『環境に対して自分ができること』を探ってみる好機でもあったように思います。
マグネシウムは、どんな原理で洗濯可能になる?
「マグネシウムを水に入れて洗濯機を攪拌すると、アルカリ性の高い水ができるため、その水で洗濯することで汚れを落せる」というメカニズムのようです。
このような洗濯効果が期待できるアルカリ度はPH9以上らしいのですが、この濃度をつくるためには、家庭用の一般的な洗濯機の場合、900グラムのマグネシウムが必要になる、ということがYoutubuの実験などを見て回ることで分かりました。
また、人によっては「けん化という作用が起きてるのでは?」という見解を持っている方もいましたが、PH9.5程度では「部分けん化」すら起こさないようです。
家事歴25年以上の私、今までは何の疑問を持つこともなく洗濯機に洗剤をいれて洗っているだけで、衣類の汚れが落ちるメカニズムを何となく理解しました(高校の家庭科とかで習ったかも…な記憶はあるんですけどね)。
私と同じく、「アルカリ性の水でなんで汚れが落ちるのかわけわかめ~」という、私のお友達のあなたには、こんな情報をお勧めいたします↓
家庭ででる汚れのほとんどってアルカリで落ちるそうです。
以下、本文からの引用です。
アルカリ側で落ちる汚れを例に取ると、7~14 の間のどこかで汚れはストンと落ちる事になります。7→14 に向かってアルカリを強めて行けば、汚れは落ちやすくなりますが、素材を傷めやすくなり、逆に 14→7に向かってアルカリを弱めていけば、素材は傷めにくくなりますが、汚れも落ちにくくなるわけです。上記のように自分で使用している洗剤の pHを覚えておけば、汚れが落ちにくい場合、pH値を上げていけば、汚れを簡単に落とすことができるわけです。
ということで、理論的にはマグネシウムを利用した洗濯は可能 がわかりました(わかったつもり)。
マグネシウムでPH9の水はどうやって作れる?
「洗濯洗剤の代わりにするならPH9くらいのアルカリ度が必要」ならば、うちの洗濯機ではどのくらいのマグネシウムを用意したらいいのか?というのが気になりました。
いろんな方が家の洗濯機をつかってマグネシウムの量とアルカリ度を測る実験をしてくれているのをYouTubeで見て回ったのですが、私が調べた範囲では数名の方々が「一般的な洗濯機ではPH9は900グラムのマグネシウムが必要」だということをいっていました。
しかし、一方で「400グラムくらいで効果を感じる」という人たちもいるため、謎! は深まりました。
また、アルカリ度の高い水で洗うとタオルなどがゴワゴワになるということもわかってきましたし、「マグネシウムはクエン酸で洗うメンテナンスが必要」であり、「袋が破れて中がでると洗濯機の故障の原因なるため袋は丈夫なものを選ぶ」「今までの洗剤のカスが影響するので事前に洗濯槽の掃除が必要」などなどもわかってきました。
「うえ~~~、めんどっち!」です。
超めんどっちいくないですか?
すごくめんどちっかったのですが、一方で「試してみたい…」好奇心もすでにテンコ盛りです。イノシシ年のせいか、もはや止まれません(干支のせいにしました。ごめんさない)。
実際にやってる人に聞いてみた(アンケート)結果
いろんなことがわかんないんだけど、やってみたい私、先人の知恵を拝借しよう!と思い立ち、以下の質問ををFB友達に投げかけてみました。
今見直すと、整ってないお粗末な質問なんですけど、ありがたいことにご回答くださった方々がおりました。
1・投入するマグネシウムの量は?
2・マグネシウム水はどうやって作っていますか?
3・何分間の洗い時間にしていますか?
3・マグネシウム洗濯に変える前に洗濯槽の掃除はしましたか?
4・洗剤や漂白剤等との併用はしていますか?
5・洗濯物のゴワゴワ感は気になりますか?
6・柔軟剤等は使用してますか?
7・クエン酸のメンテナンスは、どのくらいの頻度ですか?
8・これからマグネシウム洗濯を始める人にアドバイスを!
4・洗剤や漂白剤等との併用はしていますか?の回答は、4名が何かしらのものを入れていて、マグネシウムのみの方はおひとりでした。
先人の知恵、ありがたや…です。
感謝感謝です。
マグネシウム洗濯を始めてみた。
なんだかどんどんわからなくなったけど、ちょっとの量でも効果を感じている人がいるので、5人家族で8キロ洗える洗濯機を使用している我が家は、マグネシウム400グラムで洗濯をはじめてみることにしました。
この量はほんとに適当です。
説明が好きだった方の真似っこしてみただけです。
手順は以下です。
0 先日に8時間かけてオキシクリーンを使って洗濯機の清掃をした(初回のみ)。
1 夜のうちに水をはった洗濯槽にマグネシウムを入れておく(6時間くらい放置)
2 その水で通常の洗濯を行う
3 洗剤の追加や柔軟剤の使用なし
初めてやってみて…の感想は、洗濯そのものよりも、洗濯槽の汚れ方がすごかったが一番インパクトあった!でした。
購入から1年半、半年前くらいに市販の薬品をつかって洗濯槽の掃除していたハズ…なのに、結構汚れておりました。
ご参考までに、洗濯槽の汚れって、洗剤とか柔軟剤が原因ででくるようですよ~。
では、本筋にもどって。。。
初めての感想は、「ちゃんと落ちてる」でした。匂いもなくなってるし、汚れもしっかり落ちてます。
そもそもがいい香りのする洗剤や柔軟剤を使用していないため、「洗濯のいい匂い」はないので、違和感も少なく、汗臭さや、体臭のようなものはかんじませんし、嫌な臭いもしませんでした。
またゴワゴワも全くないです。
なので、「なんだ!マグネシウムで洗濯って大丈夫なんじゃん!」としばらくは調子よくつかっていました。
ですが…。
2週間ほどで息子(成人男子)のシャツの匂いと、台所用の布巾の匂いが気になってきました。
ホントに効果あるのかPH値を測ってみた
体感としては大丈夫だと思ってたけど、やっぱり900グラムいれてないから効果ないのかな? と疑うようになってきました。
そこで、「自分で白黒はっきりしてさせてみるか!」と思い立ち、検査用紙を購入しました。デジタル機器が高い…というものあったけど、どこかのYoutubuの人が「試験紙の方が正確」って言ってたような気がしたからです。
いざ、実験!
使ったのはマグネシウム400グラム。
1 水道水のPH値を測る
2 水を張った洗濯槽にマグネシウムを入れて12分攪拌してPH値を測る
3 2を一晩放置してPH値を測る
上の写真は水の反応。右側が元の試験紙の色。水はPH7くらい。
pHの水道水質基準値5.8〜8.6は、水道施設の腐食等を防止する観点から、中性付近の値にあることが望ましいとして決められているそうです。
住んでる市の水質検査の結果をみると、私の住んでる地域は、PH7.1という発表でした(市町村のHPとかで見られます。3か月毎に更新されてました)。
2の「水を張った洗濯槽にマグネシウムを入れて12分攪拌してPH値を測る」と、3「2を一晩放置してPH値を測る」の結果がこちら。
左が2の水、真ん中が水道水(同じ紙で2回測って色がうすくなってしまったところ)、右が3の一晩おいたもの。
一番右が8の色に近いけど、あまり大差ない(;^_^A
PH9なんてでませんけど??な結果になっております。
えーー、ってことは、洗浄効果ないんですかね??
ってところなんですが、冒頭の方でご案内した、洗剤の基礎「pH と汚れ落ち――必読 洗剤使用の基礎理論」 の引用文を思い出していただきたく…。
アルカリ側で落ちる汚れを例に取ると、7~14 の間のどこかで汚れはストンと落ちる事になります。7→14 に向かってアルカリを強めて行けば、汚れは落ちやすくなりますが、素材を傷めやすくなり、逆に 14→7に向かってアルカリを弱めていけば、素材は傷めにくくなりますが、汚れも落ちにくくなるわけです。上記のように自分で使用している洗剤の pHを覚えておけば、汚れが落ちにくい場合、pH値を上げていけば、汚れを簡単に落とすことができるわけです。
PH7の水でも、汚れって落ちるんですね。
つまり水だけもアルカリ側の汚れには作用するのでは?疑惑が発生してきます。おまけに、PH8.6 までは普通の水道水扱いになってるのであれば、マグネシウム入れてるのよりもPH値高くね? ということになります。
じゃーさ、水だけで洗っていんじゃないの?? ということになるんですが、マグネシウムを入れた洗濯は、水だけ洗濯とは何かが違うんです。
除菌と消臭
それがマグネシウムには消臭作用というのがあるらしいってことでした。
アルカリが酸性臭を中和するって理由です。
これは感覚的には、効果があるように感じます。証明できるものじゃないけど、水よりも若干高くなるアルカリ度の影響を少し感じます。
除菌効果に関しては、問題になった宮本製作所さんの実験結果から、マグネシウムの除菌効果は証明されています。が、あの実験と同じ状態を洗濯機で再現することはあり得ないので、一般家庭で行っているマグネシウムのお洗濯で除菌効果を期待するのはムズイのかしら…と思っています。
この方の説明は、いろんな意味で分かりやすかったので、勝手に紹介させてもらっちゃいます。
洗剤との併用
上の動画で何度か言及されていましたが、「洗濯マグちゃんは、洗剤と併用してください」と各所に書いているそうです。特許の内容を見ても、「マグちゃんは洗濯洗剤を補助をするもの」というポジションらしいのですよ。
なので、汚れがひどいものの時などは、洗剤を追加するのとよいのでしょね。追加するときには、非イオン系の界面活性剤を使用している洗剤を選ぶのがポイントなのだそうです。市販されているものの8割が陰イオン系の界面活性剤を使った洗剤なんだそうですが、こっちを使うと洗浄効果が悪くなるんだって。ほんとはもっと違う言い方してたけど覚えておらんので('◇')ゞ
過炭酸ナトリウムなどの酸素系漂白剤を合わせて使うとよいみたいですね。私は、市販の洗剤や柔軟剤の香りが苦手なので、こっちです。
息子の汗かいたシャツや匂いやシミなどが気になる衣類は、温水に過炭酸ナトリウムを混ぜてつけておいて、マグネシウムの入った洗濯機にいれます。
台所の布巾は石鹸洗い+煮沸する別洗いをして干すことにしました。
もう一個、こっちがよいのは、洗剤を使わないと洗濯槽の汚れを掃除が不要になるから~…というのもあります。洗濯槽の掃除って、洗剤や柔軟剤が原因なんだって。石鹸で洗濯してるお家とかって、相当汚れちゃうらしいですよ~。
そうそう。
うちのマグネシウムの量、PH値の実験後に、600グラム投入に増量しました。袋が2つ余ってたのでね。ですが、600グラムにしても試験紙の測定では見た目の変化は大差ないように思いました。一晩浸けておけばもう少し濃度が上がるのかも…ですが、気分的に増やしてみました。
まとめ
まとめに入るまえに、洗濯マグちゃんが問題になったことを改めて振り返ってみると、包装や自社ウェブサイト上で、商品を洗濯機に入れると「水道水がアルカリイオン水に変わる」「洗浄力は洗剤と同等」「除菌効果は99%以上」などのほか、部屋干し臭も防ぐと書いていたことが問題で、「マグネシウムで洗濯すること」が間違っているとか問題があるって言われてたわけじゃないんのですよね。
だけど、「マグネシウムを洗剤代わりにするのはやっぱり無理なのだね」が実際にみての感想です。また、洗濯物がゴワゴワにならないことも、PH値が高くなってない証拠なんだと私は思います。
あと、もう一個気になってるのは、「洗剤が環境汚染でマグネシウム洗濯が環境にいい」というのも思い込みらしい、が分かりました。
詳しく調べてみても私にはわからないレベルの内容になってきそうなので手出ししませんが、これは奥が深そうです。
PH値の高いアルカリ水は中長期で見ると環境に影響があるかも、って↑の動画の人が言っておりました。
けどね。
多くの家で行われているPH値があまり高くなってない洗濯水である場合は水と大差ないから洗剤使うよりは断然環境に良いのだと思います。ただ、最近問題視されてるのは、洗剤じゃなくて柔軟剤の環境汚染じゃね?とか突っ込み入れたくなるのは私だけでしょうかねぇ…。
たいぶ長い文章になったけど、そんなこんなで、結局、私はただの水洗いに毛が生えたみたいなもんだけど、コスパと環境に優しそうなのでしばらくマグネシウム洗濯つづけてみようと思います。
おまけ
最近までウチでつかってた洗剤です。
オシャレ着洗いは、母がたまに使ってます。
PH値を測るときに、ついでにこれも測ってみたわけです。
その結果はこちら↓。
お姉さんの缶の洗剤は↑コレです。
あっという間に、PH11とかになりました。
アルカリ洗剤だよね~な辺り間の結果に妙に感動してしまいました。
こっちは、エマールです。
「え?中性やん!」と今さらに気づき…。
ボトルに書いてあるのに、CMでいってるのに、驚くおばさんになりました。
そして。
えっと中性でなんで汚れって落ちるの??? と新しい謎にもぶち当たってしまい…。
わたしは、小中学生のときになにやってきたんだろうか…ってくらいに、いろんなことを知らないおばちゃんなのだなぁを実感します。
ちょっと悲しいし、当時から知ってたら違う人生があったような気になるけど、今だから楽しく調べて実験しようと思ったりできるのだとも思って、また探求してみようと思います。
念のために書いておくと、うちの水は「磁化水」という処理をされているものなんです。PHには影響ないのだけど、もしかしたら何かの影響があるのかもしれません。
どうなんだろね??
という疑問まで追加され、私のなぜなぜ?は止まりません。
なぜ?って面倒だけど、面白い♪ でも面倒…。
五十路になっても探求は止まらないです(笑)