タイランド・ロックダウン(13)4月3日(金):どうなるタイの産業
今夜から、夜間外出禁止になります。タイ全土で。22時~翌4時まで。非常事態宣言が発令されていますので、何かあると捕まります。無理はしないように。
1.夜間外出禁止令でも走るコンテナ
本日の夜から夜間外出禁止令が適用される。22時から翌4時までの間は、例外があるものの外出ができない。自宅待機状態。もっとも、その時間はほとんど寝ている時間なので、自分にとっては問題にならない。
例外の中には、ロジスティック関係の車両などが含まれる。そう、夜、私たちが寝ている間に、多くの荷物を載せたコンテナ車がタイ国中を走り回っている。私の住んでいるシラチャーという町は、タイ国最大の深海港レムチャバン港が隣町にある。
そのレムチャバン港は、コンテナ用の大型クレーンが所狭しと並び、いくつものバース(船着き場)がある港であり、まだ、バース開発が追加で行われている進化している港である。タイ国の貨物取扱量でNo1の港で、タイで作られた自動車の専用船もここに着岸して車を積み、輸出されている。
ということで、この近くの幹線道路には、コンテナを牽引したトレーラーが多く走っていて、コンテナ置き場と積み替え場もあって、まるでレゴを積んだようなコンテナが並ぶ風景が見れる。
外出禁止の夜の時間帯でも、今までのように、コンテナトラックが走っていることと思います。見には行けませんが。
2.交通網の時短
バンコクの高架電車BTS、地下鉄MRT、エアポートリンク、バスなどの公共交通機関は、それぞれ、夜間外出禁止令を守るために、夜22時までに従業員が帰宅できるように、終電や終バスを少し早めに予定している。
この状況で、遅くまで外出する日本人は少ないとは思うが、電車やバスを利用して移動するのであれば、終電の確認はしておいた方がいい。
3.ソーシャル・ディスタンス
今日は、近くの屋台がならぶところに行ってきた。クィッテイアオ(台風ラーメン)、ガイヤーン(やきとり)、ガイトート(とりから)、ジョーク(おかゆ)、パッタイ(タイ風やきそば)、ソムタム(パパイヤサラダ)、アーハンタムサン(オーダー式タイ料理屋)などがならび、夕食を買い求める人たちが行き来している。
看板には、「テーブルに座っての飲食はできません。持ち帰り専用です」とあり、人気の店の前には、ソーシャルディスタンスを保った椅子が並べてある。行列にならないように、料理ができるのを待つ人用に椅子を離しておいてある。
セブンイレブンにも、レジ前に線、そこから1mほど下がったところに黄色テープが貼ってあり、次の人は、ここで待つという印がある。一昨日行った労働局でも、椅子にはスペースをあけるように一人とばしで表示がはってあった。
タイでも、だいぶソーシャル・ディスタンスが認知されてきたように思う。
4.製造業に影響が出始めた
レムチャバン港近くに輸出を待つ車のモータープール(駐車場)がある。たくさんの車が整然と並んでいる。輸出する車が流れていないような状況があるのだろう。あふれるばかりの車の量だ。
もともと、4月には、タイ正月ソンクラーンの休みがあったが、COVID-19の影響で、政府決定で祭日が延期がとなったが、その期間(4月13日~15日)を含めて休む自動車完成車メーカーがあり、その自動車メーカーに納めている部品メーカーが休みを取り、さらにそのサプライヤーが休みを取るという、臨時休業の連鎖が起きている。長いところでは、土日祭日を含め16日間も休みにする会社もある。
各社で、対応はまちまちだが、その臨時休業期間は、通常の給料の75%~90%の支払いになるところもあるという。タイでは、本給のほかに、福利厚生的な手当が付加される場合が多いが、こういうときの計算は、一概には言えないが、ほとんど本給のみが対象なので、手取り額を考えると支給%は下がる。それでも、解雇されるよりはましと、争議になることはほとんどない。
5.外出しなくなっている
こちらは、私がチョンブリ県(シラチャー、チョンブリ、パタヤなど)以外の場所に行っている率を表しているグラフです。日帰りでも泊りでも、チョンブリ県外に行かなかった日がどのくらいあるのかをグラフにしています。%が高い月は、チョンブリにいたということになります(多くは、自宅仕事)。
去年の1月は妊活をしたあとに、バンコクで安静にしていたので、極端に低い数字になっていて、その後、シラチャーで安静にしていたので、%があがり、安定期になってからバンコクをはじめとした県外に頻繁に行っていることがわかる。
今年に入ってから、できるだけバンコクには行かないようにしていたので、高い水準でチョンブリにいる。3月は、COVID-19による自宅待機要請もあり、チョンブリ率が異様に高い水準になっている。
この高水準が、しばらく続きそうだ。