【初学者向け】気象予報士試験の勉強方法


本記事は予報士試験を受験するにあたり、筆者の経験から有用だと思う勉強方法や参考書をまとめています。
筆者のやり方でしかないので皆さんに合うかはわかりませんが、少しでもお役に立てたら幸いです。



試験全体を通して

・使用する参考書・サイト

使用する参考書・サイトは以下を推奨します。
①~③は必須で、④は必須ではないですが見ておくとベターです。

① らくらく突破シリーズ
参考書は「らくらく突破シリーズ」をお勧めします。
学科一般、学科専門、実技それぞれ一冊ずつあればそれでOKです。参考書は必ず最新版を購入してください!(気象観測機器や予測モデル、防災体制等は年々アップデートされています。古い参考書のままだと最新の試験に対応できない可能性があります!)

 ・気象予報士かんたん合格テキスト 〈学科・一般知識編〉  
  https://amzn.asia/d/8vTo8xA 
 ・気象予報士かんたん合格テキスト<学科専門知識編>
  https://amzn.asia/d/i5xRN7x
 ・気象予報士かんたん合格テキスト 〈実技編〉
  https://amzn.asia/d/6NycmZh

以下、「参考書」はこの「らくらく突破シリーズ」を指します。あと、たまに「一般気象学」を勧める人が散見されますが、絶対不要です。気象学を体系的に学びたい人にとっては入門書として非常に良書ですが、予報士試験試験を受ける程度なら過剰です。ちなみに筆者はその他参考書や模擬試験は一切購入していません。試験問題演出は過去問のみで対策しました。

② めざてん
過去問演習にはこのサイトをお勧めします。学科一般、学科専門、実技いずれも数年分あり、解説も充実してます。

 ・めざてん
  https://kishoyohoshi.com/ 

③ 気象業務支援センター
過去問は印刷し、手を動かして解きましょう!個人的には10回分の試験をきちんと理解すれば十分だと思います。間違えた問題はめざてんや参考書の解説を見てしっかり理解するのが大事です。

 ・一般財団方針 気象業務支援センター
  https://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination-7.html

④ 気象庁HP
・気象庁コンテンツ
キキクルや推計気象分布など、気象庁が作成したコンテンツ、プロダクトについて問われることが増えてきています。気象庁HPをネットサーフィンして確認しておきましょう。特に比較的新しくできた or 更新したものはマークしておくと吉です。(2022年にMSMの予測先時間が伸びた等)

・気象の専門家向けの資料集の活用
リアルタイム情報の短期予報解説資料に書いてある文章の表現や単語は、実技試験における記述問題の書き方の参考になります。見ておくといいでしょう。
 ・気象の専門家向けの資料集
 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/expert/index.html 

同ページの各種資料集・用語集も普通に参考になるから見とくいいです(雑)。

・過去問の分析

学校の受験と同様に資格試験でも過去問の分析は必須です。過去数年分の試験から問題の出題傾向を分析して解くことで「自分の苦手な分野はここだな」とか「ここ数年この分野からの出題多いから優先して勉強しよう」等と対策することができます。間違えた問題は絶対にメモして弱点を把握しておきましょう。

・合格戦略(免除制度の活用)

試験に合格するには「学科一般」、「学科専門」、「実技」の全てに受かる必要があります。学科試験には免除制度が設けられており、合格した科目についてはその後1年間(試験2回分)免除可能です。すべての科目に一度で合格するのは非常に厳しいので、1回目は学科一般、学科専門のみに集中して合格し、2回目に実技のみ受けることを強く推奨します。なのでこれから初めて受験する人 or まだ学科にひとつも受かっていない人は、まず学科試験のみに集中するとよいと思います。

学科一般・学科専門

・勉強方法

学科一般・学科専門は基本的に参考書ベースで勉強することを推奨します。参考書をきちんと暗記、理解していればどんな問題も大体解けるようになっています。
ただ、学科一般の法規については参考書より過去問の比重を重くしてください(関連する条文を全て読んで暗記する必要は一切無い)。法規は「これ過去問と全く同じやんけ」という問題が出題されることが結構あるので過去問を暗記するレベルで回すとよいと思います。

1.参考書を1周する
とりあえずざっと1周しましょう。1周目で不明点があったとしてもこの後何回も読むことになるので1回目で完全に理解しようする必要はないです。

2.過去問をたくさん解く
参考書を1周しかしていないので間違いが多いと思いますが、最初は気にしなくていいです。間違えた問題を参考書を読み直してしっかり理解するのが大事です。(3.に記載)
過去問10回分をしっかり理解できるまで解けるようになれば問題ないと思います。

3.間違えた問題から課題や弱点を把握する
間違えた問題はめざてんの解説や参考書を読み直し、100%理解した状態することが大事です。筆者はめざてんの解説に加え、間違えた問題に関連する参考書のchapterを読み直していました。
過去問→復習→過去問→復習を繰り返ししていくと苦手が潰れていきます。


実技

・勉強方法

実技に必要な知識を抑えてから参考書の問題に突入すると良いと思います。

1.参考書の第1章~第3章まで+付録を読む。
天気記号や気象衛星画像から雲の性質を判別する方法、作図等々、実技試験を解くうえで必要な知識を最初に勉強しましょう。学科試験と同様一度ですべてを理解する必要はありません。過去問を解いてから理解できていない部分を参考書で復習すれば良いです。

2.参考書の第4章までを解く。
第4章はテーマ別の問題になっています。実際の試験も概ねいずれかのテーマに当てはまります。ここで重要なのが、テーマ毎に聞かれやすい質問や、回答に含めるキーワードを抑えることになります。
例えば、冬に日本海上空にできる筋状の雲の成因を聞かれたりすることがあります。理由は「西高東低の気圧配置により大陸から北西風が吹きこむ際に、日本海上で顕熱や潜熱が補給され温暖・湿潤な空気に気団が変質するため」ですが、
顕熱や潜熱が補給
・温暖・湿潤な空気に気団が変質

を回答に含めないと減点されてしまうことがあります。質問に対して重要なキーワードを抑えておくことが重要です。
詳しくは参考書の回答を参考にしながら勉強していただけたらと思います。

3.過去問を解く。
参考書が終わったらあとは過去問をたくさん解きましょう。
最近は奇をてらった問題が多く出現している印象ですが、そのような問題は専門的な知識が不要なことが多く、落ち着いて解けばしっかり対応できると思います。


おまけ

・より試験に役立つ情報提供のために..

近いうちに試験を役立つ情報を整理したものをnote(有料)で販売する予定です。
試験前とか要点絞った情報をさっと見たくなることないですか?
受験してた時に要点をまとめたノートを整理してnoteで公開しようと思います。
めちゃくちゃ勉強した人向け、というより時間が無くて勉強できなかったので試験直前まで要点整理された資料を見たい!という人に向けて書く予定です。

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