上國料萌衣さんの卒業発表によせて(前)

記事要旨

アンジュルムのリーダー 上國料萌衣さんの2025年春ツアーをもっての卒業が発表されました。
 アンジュルム 上國料萌衣の卒業に関するお知らせ

自分にとっては初めての「推しの卒業」であり、心がこれまでにないほど動揺しており、何をしていてもどこか上の空というような気配があります。
寂しさがあふれてあふれて仕方ない有様ですが、この卒業自体は上國料さんの新たな道行への花道。
上國料さんとアンジュルムからたくさんの「愛」と「生きる力」をもらってきた者として、精一杯に応援して祝福のうちに送り出してあげねばなりません。

この記事は祝福の気持ちを確固としたものにするために、アンジュルムと上國料さんに出会ってから5年ほどのアンジュルムファンとしての活動を一度総括しようというものです。
※終始とりとめのない内容となります。
※思った以上に長くなったので前後編です。

黎明

出会い

自分がアンジュルムを知ったのは2019年の3月のこと。
所属していた音楽系サークルの卒業生送り出しイベントで同期が出し物として実施した「ハロプロのプレゼン」を見て、当時エンタメ系企業への就活の最中だった自分は「アイドルをちゃんと見たことないな」くらいの気持ちでハロプロに興味をもちました。

当時のハロプロ所属グループがそれぞれ紹介された中から自分が選び取ったのがアンジュルム。
理由は今となってはあまり覚えていませんが、中高生のころにハマっていた『アイドルマスター』シリーズ(※765AS)に似た雰囲気を感じてだったような気がします。

そうして当時公開されていたMVやライブ映像を見ていくうち、「この人目につくな」と感じて調べるうちに知ったのが上國料萌衣さんでした。

このころはまだ「上國料さんが一番好き!」というような確固とした気持ちがあったわけではなく、「この人の歌声はすぐわかるな」「この人はすぐ見つけられるな」くらいの気持ちで見ていたと記憶しています。

当時の最新シングルは『タデ食う虫もLike it!/46億年LOVE』

在宅と初現場

そこから、在宅でMVや動画を見あさる時期が始まりました。
学生でバイトもさほどしていなかった自分は、初めてリアルタイムに発表・発売されたシングル『恋はアッチャアッチャ/夢見た 15年』のMVなどを延々観ながら在宅オタク生活をすごしていました。
自分が「上國料さんが一番好き」なのだと自覚したのはこの頃。

『恋はアッチャアッチャ』のMVで気づくと目が上國料さんを追い、決め所で上國料さんが現れると胸中に嬉しさがあふれてくる。
そんな自分に気付いて「自分は上國料さんのオタクなんだ」と知ることになりました。
そして、『私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY』のリリースイベントで自分は初めてアンジュルムを直に見ることになりました。

上國料さん笠原さんのかみかさコンビのダンスが印象的だったアッチャアッチャ

今の自由奔放な姿からは想像もできないくらい緊張した橋迫さんの姿や、直に目にし耳にするアンジュルムの姿、ファンのコールを体験して、ここから一層アンジュルムにのめりこむことになりました。
しかし、お金のない大学生の身ではなかなかファンクラブに入る踏ん切りがつかず、ライブデビューはできずにいました。

しかし、そこからあれよあれよという間に、初代リーダー 和田彩花さんの卒業公演が行われ、アンジュルムは二代目リーダー 竹内朱莉さん体制に移行しました。
そして、橋迫鈴さんの加入、勝田里奈さん・中西香菜さんの卒業発表、とアンジュルムは怒涛の変化を始めました。

2019年10月に船木結さんの卒業発表がされ、同年12月の中西さん卒業公演が行われたころには、在宅オタクの立場を決め込んでいた自分も「これはちゃんとしたライブに行かないと後悔しそうだ」と思いはじめました。
当時、就活がうまくいかず、半期休学で就職留年することを選択した自分は、進路が決まっていない不安感をおいやるような心持ちで、2020年1月5日 中野サンプラザで開催された冬ハロコン(Hello! Project 2020 Winter HELLO! PROJECT IS [     ] side B)の当日券でライブデビューを果たしました。

そうして入った初ハロプロライブでの体験は衝撃でした。
ライブ会場の音響下で、ハロプロの各グループが続々現れては繰り出される生歌とダンスのパフォーマンスの威力・迫力、それまで経験したことがないくらい独特の統制がとれたファンによる(リリースイベント以上の)コールとその音圧。

このハロコンでの初めての「スッ!」体験(『スッペシャルジェネレ~ション』)や、アンジュルムの『眼鏡の男の子』カバーや当時の楽曲の中で一番好きだった『明晩、ギャラクシー劇場で』の記憶は今でも鮮明です。

就活で弱くなっていた自分の心がハロコンのライブの熱量でよみがえる体験は驚きで、「早くアンジュルムの単独現場に参戦したい!」と思うようになりました。

当時のチケット。楽しかったなあ。

コロナ禍の中で

コロナ禍へ

しかして、2020年はアンジュルム単独への初参戦はかないませんでした。
ご存じの通り、コロナウイルスの蔓延による「コロナ禍」が始まったのです。
世間では日を追うごとにコロナ(COVID-19)の危険性などが判明していき、パンデミックにより日常が変化していきます。
そんな状況下でコール&レスポンスが盛んな飛沫感染ボーナスタイム空間であるハロプロのライブが通常どおりの開催ができるわけもなく。

冬春ライブハウスツアー『ROCK ON! LOCK ON!』では最初の2日程4公演以外が中止になり、室田瑞樹さんの卒業公演でもあった『ひなフェス2020』が無観客開催になり、続く春コンサートツアー『LOCK ON!ROCK ON!』ではツアー自体が開催中止となってしまいました。
※『ROCK ON! LOCK ON!』ツアー最初の2日程4公演は就活の予定で参加を見送りました。今考えると行っておけばよかったなあ……。

初めて買ったアンジュルムグッズは『LOCK ON!ROCK ON!』のソロTシャツ(アクアブルー)でした。

その後、コロナウイルスの猛威は勢いを増して世界を覆い、目を覆いたくなるような事態が世界中で起きることになったのは皆様の記憶に新しいでしょう。
ハロプロは卒業公演以外のグループ単独公演がしばらくなくなってしまう事になってしまいます。

コロナ禍でのハロプロの挑戦Ballad

コロナの猛威でコンサートの開催自体がリスキーとされ、制限される中で、ハロプロは様々な試みをすることとなります。

各グループ全員がソロパフォーマンスをする特別番組『ソロフェス』の開催。
『ソロフェス』はアンジュルム以外のグループの楽曲やメンバーの魅力を発見することができるとても素晴らしい企画だったと感じます。
今でもどこかのタイミングで有観客でまた実施してほしいくらいに感じています。

各メンバーが様々なJ-POPをカバーしたソロ歌唱を披露するハロコンツアー『COVERS 〜The Ballad〜』の開催。
一部メンバーは歌唱を動画として取り上げられており、上國料さんもこれに抜擢されました。
クリアで澄んだ歌声、歌詞の情景が脳裏に描き出されるような抒情感にノックアウトされてしばらくこれだけをリピート再生したりしていました。

これらの他にも各グループごとにYoutubeチャンネルやInstagramなどのSNSを中心にコンテンツ発信が行われ、また楽曲のリリースなども精力的に行われました。

この頃の自分は、コロナで急にリモート面接になったりした就活で苦戦して参っていました。
そんな時、こうしたハロプロとアンジュルム、そして上國料さんにずいぶん精神的に救われたのが思い出されます。
自分が必要とされていないと感じた時に、自分のことを包み込んで肯定し、立ち上がるための手を伸ばしてくれるような感覚を、アンジュルムを聴きながら感じていました。

就活がなんとか終わったころにはちょうど『限りあるMoment/ミラー・ミラー』のリリースがあり、その時のwithLIVEで「アンジュルム聴きながら就活頑張って、希望の会社にはいれました!」と報告した時の上國料さんの心底うれしそうに「えっ本当!おめでとー!」と言ってくれたのが今でも心にのこっています。

単独ください期(花鳥風月~続・花鳥風月)

そして、ついに2021年を迎えたころ、少人数でユニットを組んでハロプロ楽曲パフォーマンスを披露する冬のハロコンツアー『~STEP BY STEP~』が開催され、ついに複数人でのパフォーマンスが解禁されることなりました。
これには自分も矢も楯もたまらず参加し、大いに楽しみました。

しかし人間は強欲なもので、コロナ禍を乗り越えてなんとかかんとか就職して自由にできるお金ができ、コロナのワクチン接種などを経て、複数人が歌唱する公演が行えることを見せられると、「そろそろハロコン形式じゃなくてグループ単独ツアーをやってくれないかしら」と思い始めます。

そんな折に開催されたのが、Hello! Project 2021 春『花鳥風月』でした。

こちらは各グループのメンバーを「花」「鳥」「風」「月」に振り分けて、公演を行う形式の公演でした。
今となっては心底「行っておけばよかった」と思うのですが、当時の自分は「単独公演じゃないならいいか」とか考えてこれをスルーしてしまいました。
当時だからこそのメンバーとのパフォーマンスを見ることができる機会だったのですが、「行くなら単独」と頑なになってしまっている自分がそこにいました。

この後に続く公演も各グループ単独ではなく、ハロコン形式での開催となった『Sapphire & Ruby』『続・花鳥風月』も同様にチーム分けしてのハロコン形式ツアーが続き、自分は「単独ツアーやってくれ!」ばかりの在宅ファンを抜け出せない状態に陥りました。
どの公演ももっと行っておけばよかったです。

この時期の公演で最も記憶に残っているのが、三色団子と呼ばれる川名凛さん・為永幸音さん・松本わかなさんが加わってすぐの時期に開催された『ひなフェス 2021 アンジュルムプレミアム』。
もはや語るまでもないかもしれませんが、あの場で披露された『大器晩成』は本当に圧巻の一言でした。
落ちサビでの松本さんの歌唱には現地のほとんど全員が息をのんでいるのがわかるほどの空気のどよめきでした。

そしてまた、『大器晩成』落ちサビはこの公演前までは上國料さんが担当していたパートでもありました。
上國料さん自身ブログやラジオなどで「すごく苦労してできるようになった」と語っており、そうして手に入れた歌割を後輩に渡すということに至った時の上國料さんの心情はどんなものだったのかと思わずにはいられませんでした。そして、それでもなお現場で松本さんが落ちサビをうたい上げた時の上國料さんの嬉しそうにはじける笑顔に、自分は本当にやられてしまったのを覚えています。

ファン活動本格化

笠原さんを見送るためにFC入会

そうした状況で、自分は2021/09/06についにファンクラブに入会を果たします。おそらく入会するきっかけとなったのは笠原桃菜さんの卒業公演の開催でした。
ハロコンなどのライブにこそ今ほど足を運べていなかったものの、笠原さんと上國料さんの関係性は、承知していたので、この公演は是が非でも参加したかったのだと思います。

本当に素敵なライブでした。

そして参加した笠原さん卒業公演は素晴らしいの一言に尽きるものでした。
竹内さん・佐々木さん・上國料さん・川村さん・笠原さんら年上組のパフォーマンスは見る人の心と目とを鷲掴みにするようで。
伊勢さん・橋迫さんのこの前まで末っ子だった方々が、見事なまでに中核を担うに足る迫力を放ち。
川名さん・為永さん・松本さんのパフォーマンスはルーキーとは思えない、仕上がり具合。
特に、上國料さんの歌声はかつての自分が知っていたものよりも何倍も素敵で情感豊かなものに進化して、引力のようなものすら感じるものになっていました。

ひなフェス2021とこの公演で、自分のライブ参戦が本格化したように感じます。
これらの公演を通じて改めて自分が「アンジュルムと上國料さんこそが好きなのだ」と気づいてしまったからでしょう。
(もちろん他のハロプログループも好きではあるのですが)

単独ツアー参戦 たくさんの「はじめて」

そして迎えた2022年。
待望のアンジュルム単独コンサートツアー  『~The ANGERME~』が開催されることとなりました。
これは当時開催を知った時、飛び上がって喜んだのを覚えています。

単独ツアー開催の嬉しさのあまりに、八王子・座間・大阪・福岡などに手広く応募して、ツアーでの遠征を始めるきっかけになった思い出深いツアーです。

まだFSKを買い始めるまえだったので風景だけの写真ばかり残っています。

こけら落としの八王子公演から、新曲『愛すべきべきHumanLife』の初披露とは思えない音源越えパフォーマンスに度肝を抜かされて知った、メンバーの歌唱がツアーごとにどんどん進化していくこと。
同じセットリストでも公演ごとに、まったく違う感慨や思い出ができること。
出身地での公演がファンにとってもアンジュルムのメンバーにとっても、とてもうれしい出来事なこと。
沢山の「はじめて」を知ったのがこのツアーでした。

準凱旋公演だと思って臨んだ福岡公演。

また、現在仲良くさせていただいている上國料さんファンの方々と初めてリアルでちゃんと話したのもこのツアーの初日 八王子公演後のことでした。
公演後にその感動のまま、八王子の居酒屋さんに入って飲んでいたところ、Twitterで知り合っていた方に「同じ店内にいるよね?」と声をかけていただき、一緒に公演の感想を語らったのが昨日のことのようです。

この当時、所属するプロジェクトがうまくいかずに仕切りなおしたりしていた時期だったこともあり、こうしてアンジュルムを追いかけて全国を飛び回ることで救われていた自分がそこにいました。

前編結び

(もしいるなら)ここまで読んでいただきありがとうございます。
とりとめのない思い出だけを並べた記事になってしまいましたが、こうして書きあげてみると、自分のここ5~6年間は本当にアンジュルムと上國料さんと一緒に合りました。

この間に沢山の楽しさと幸せをもらってきています。
ここでは書き切れていない思い出も本当にたくさんあり、「上國料さんとアンジュルムを好きになって本当によかった」と心から思います。

後編ではファン活動本格化~現在までのことを振り返っていこうと思います。
気了向いたらお付き合いいただけますと幸いです。

(了)

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