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クモの網にかかったトンボ(トンボ目)-ミンスク・マゾヴィエツキ地区(ポーランド中東部)の高速道路貯水池の事例から(Ołdak, June 2022)

抄録:2020年に実施された高速道路溜池のトンボ目動物相研究の一環として、トンボ(トンボ目)がクモの網に引っかかった事例が記録された。トンボとクモ(クモ目)の種の同定は、現地で撮影した写真に基づき行った。クモの網に捕まったトンボは46例が記録された。これらの被食者のうち87.0%をイトトンボ類が占めていた。また、トンボの種類が特定できた事例の46.7%は、マンシュウイトトンボIschnura elegansが餌となっていた。これは、この種のトンボがこの溜池に多く生息しているためと考えられる。また、I. elegansの腹部末端が非常に特徴的であるため、被食者が部分的に捕食されていてもこの種を特定できる場合があった。2つの科-コガネグモ科とアシナガグモ科-から14頭のクモが記録され、前者の方がやや多かった(57.1%)。5種のうち3種(アシナガグモ属の一種Tetragnatha extensa, T. striata, ナカムラオニグモ cornutus)は水辺に生息し、他の2種(ナガコガネグモArgiope bruennichi, オニグモ属の一種Araneus quadratus)はより多様な場所に生息していることが確認された。Tetragnatha extensaは最も多く発見されたクモの一種である。

Ołdak, Krystian Adam 2022. Dragonflies (Odonata) in spider webs - cases from motorway retention ponds in the Mińsk Mazowiecki district (east-central Poland). Odonatrix, 18, 4(1-6).

https://odonata.pl/odonatrix/odonatrix_pdf/Odonatrix_18_5.pdf




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野口 大介(のぐち だいすけ)
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