大丈夫だよ僕が居るから
僕は昔から手を繋ぐのが好きだった、手から伝わる体温が人との繋がりを感じさせてくれたから。
よく手をつないで歩いてくれたのは近所に住む5コ上のお姉さん、会うといつもいっしょに歩いてくれてた。
いつも冷たいおててだったけどボクの手をにぎってはきみはあったかいねと笑ってくれた。
そんなお姉さんの姿を見なくなっていた。
心配になったボクはお姉さんのおうちに遊びに行ったけど、おばさんにごめんね誰とも会いたくないみたいなのと言われ会えなかった。
ますます心配になったボクはその日から毎日おうちに通うようになった、お花を摘んできたり、時にはお手紙も書いたし、ぐちゃぐちゃになっちゃったけどおりがみでつるも作った。
ある日それに応えてくれるようにお姉さんも手紙をくれた、ボクは凄くすごく嬉しくておばさんの前で開けて読んだ
だけど、ボクにはお手紙がなんて書いてあるか分からない所があった。
おばさんこれなんて書いてあるの??と聞くとおばさんは困った顔をしたが丁寧にボクにお話をしてくれた。
おばさんの話はお姉さんの右のおてては、ケガと病気でなくなってしまったのだと言っていた。
ボクはとってもかなしくなった、きっとお姉さんはもっとつらいしかなしいだろうとおもうとなみだがこらえきれなくなって、お姉さんのおうちの前で泣いてしまった。
その時お姉さんはきてくれた、きっと出てきたくなかっただろうけど、僕がいっぱい泣いちゃったからすごくやさしいお姉さんは心配してくれたんだけど思う。
ごめんねごめんねと何度もあやまってくれるお姉さんをみたら余計になみだが止まらなくなって2人してわんわん泣いた。
それから暫く時が経って僕は大人になった。
お姉さんは今でもずっと一緒に居る。
僕がお家に帰るとおかえりと出迎えてくれるので、僕はただいまと抱きしめる。
そうするとお姉さんは君は温かいねと、笑ってくれるから、もうこの先お姉さんと手を繋ぐ事は無いけれど、僕はとても幸せです。
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