通販会社のその後
10年ほど前まで私の家族が時々カタログ通販を利用していて、家によくニッセンから厚さが5cmはありそうな冊子が送られて来ました。
アマゾンやメルカリが広く普及してくると、家族のニッセンの利用も減り、いつのまにかニッセンのカタログが家に来ることもなくなりました。
ニッセンは今どうなってるのかwikiで見てみると、歯愛メディカルの完全子会社になっていました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%BB%E3%8
ニッセンが2010年代半ばにセブン&アイホールディングスに買収されたのはニュースになってたかなと、あまり記憶に残ってませんが、経営は親会社の期待どうりには改善せず、2024年7月から歯愛メディカルが親会社となって、ニッセンの経営を主導していくわけですね。
wikiでニッセンの23年通期の売上高が22億2400万円となってますが、これは間違いで395億円が実際の売上高でしょう。
https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=7344
ニッセンの売上高は10年前は1500億円くらいあったはずなので、この10年で売上高は3分の1以下に減ったということでしょう。
ニッセンをセブン&アイHDから買収した歯愛メディカルの決算資料を見ると2024年1月〜9月の売上高は452.5億円となっていて、売上高推移の方は、ニッセンとは逆に歯科関連製品の通販を中心にして売上高がここ10年、毎年4%から30%の割合で伸びてます。
特に2019年12月期の歯愛メディカルの売上高は287億63百万円、それが2020年12月期は373億93百万円、新型コロナが流行り始めた最初の1年間に売上高が30%も増えてます。
この時期にニッセンのようにどこかの会社を買収したのかと決算短信を読んでみましたが、コロナ禍で通販事業が大きく伸びたのが売上高アップの要因でした。
そしてコロナ禍が去っても歯愛メディカルは売上高を落とすことなく、ニッセンを買収したように、更に売上高拡大を目指すわけですね。
歯愛メディカルのニッセン買収についてはヤフーニュースでも載っていて、記事ではニッセンに続いて白鳩を連結子会社化すると報じてます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0ca7837a2848509fddac13eb7edef7f83201cd11
ヤフーニュースを読むと、歯愛メディカルは買収した事業を取り込むことによってBtoCを拡大させ、「売上高1000億円」企業を目標としてます。
歯愛メディカルの公式サイトを見ると、白鳩の予定していた公開買付けは完了したとあり、この勢いを見てると売上高1000億円の目標は10年以内に達成するのではという気がします。
ニッセンは歯愛メディカルに買収される前の段階では、債務超過だったと報じられてるので、新しい親会社のもとで経営が改善されるといいですね。
歯愛メディカルの本社はwikiでは石川県白山市と記されてますが、歯愛メディカルの会社概要を見ると、所在地は白山市の隣りの石川県能美市で、人口は48,315人です。
2024年1〜9月期の売上高が452.5億円、将来の売上高1000億円を目標に掲げる会社の本社が大都市ではなく、北陸の人口5万人弱の市にあるということで、都会から離れた5万人に満たない市に本社を置いてもこれだけの実績と目標を持てるという実例になり、歯愛メディカルは地方活性化の役割の一つも担ってることになるでしょうか。