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怪鳥音

午後7時ごろに銭湯に行って、40分くらい湯に浸かり、脱衣場で服を着ようとしている時、親子連れも同じ時間に風呂場から出てきました。

父親は30代後半か40歳くらい、子供は小学校低学年くらいで、たまの銭湯が楽しかったのか、声を出してはしゃぎだしので、父親が注意しました。

すると、次に子供は「アチョー」と言い出しました。

それを聞いて、父親は「アチョーなら良い」と言い、脱衣場は私とその親子だけだったので面白い親子だなと見えて、ひょっとしてあの父親もブルース・リーの出演した映画を、面白いと感じたのかなと思いました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%

ブルース・リーが敵に武術で攻撃する時に発する「アチョー」という叫び声は、怪鳥音と表現され、主演映画「燃えよドラゴン」が大ヒットすると、世界で熱心なファンを持つ有名俳優となりました。

「燃えよドラゴン」が公開された時にブルース・リーは故人となっていて、
スクリーン上の迫力ある演技だけでなく、ハリウッド映画に主演して世界で成功することを望み、その望みが叶う前に世を去るという、成功と悲劇の人生の物語を観客に見せて、熱狂が更に高まったようです。

私がブルース・リーの映画を初めて見たのはテレビ放送で、「燃えよドラゴン」の1作前の「ドラゴンへの道」でした。

放送が始まるまでは、ブルース・リーは有名だし見てみようかという感じで、特にわくわくしていませんでしたが、映画が始まるとすぐにブルース・リーが世界で人気があるのを納得しました。

ブルース・リーは服を着てると、体格は平均的な東洋人に近い感じですが、上半身の服を脱ぐと鍛錬した筋肉がうかび、武術を使う動作に力強さと切れと華やかさがありました。

今は中国武術を使う映画やドラマを簡単に見ることができますが、ブルース・リー主演映画が世界で大ヒットするまで、中華圏以外で中国武術映画やドラマを見た人はほとんどいなかったでしょう。

ブルース・リーによって、武術を使った映画の魅力を多くの人が知り、私のまわりでもブルース・リーのマネをしたり、「アチョー」と言って突きや蹴りを真剣にやったり、怪鳥音を発して拳法を面白がってやる人が何人もいました。

ブルース・リーが世界で人気を獲得できた理由の一つに、多くの人が見て、アクションにわざとらしさを感じさせなかったからでしょう。

「ドラゴンへの道」で筋骨たくましい白人で空手の達人のチャック・ノリスと戦いますが、演技なのに映画を見てると本当に、チャック・ノリスよりブルース・リーの方が技もスピードも上回っているように見えました。

「ドラゴンへの道」では、ギャグのようなシーンもあって、それも面白く
、最後は哀感を感じさせる結末になりますが、その場面も目が離せず、
ブルース・リーは強さと可笑しさと哀しさも表現できる俳優だと思いました。

ブルース・リーは「ドラゴンへの道」以外も主演映画がありますが、一番人気があるのは「燃えよドラゴン」でしょうか。「燃えよドラゴン」の感想はまた別の項で書きたいです。

ブルース・リーが世を去って今年で50年になり、ブルース・リーの主演映画を熱心に見た人は少なくなっていきますが、アクション以外でも魅力のある俳優なので、まだ50年くらいブルース・リーのファンは一定数存在し続けると思います。


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