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別れ際、もっと好きになる
昨日に続いて歌詞のお話。
乃木坂46「別れ際、もっと好きになる」という曲について。この曲は乃木坂46の12枚目のシングル「太陽ノック」に収録されているカップリングで、2015年の7月にリリースされました。ドラマチックなピアノのイントロからはじまる美しいメロディの曲です。
せっかく取り上げて歌詞の話をするならもっと有名な曲(「インフルエンサー」とか「君の名は希望」とか)にすればいいのにと自分でも思うのですが、わたしはこの曲の主人公がどうにも好きなのです。
「別れ際、もっと好きになる」がどんな内容の歌詞かというと、タイトルを見ればなんとなく察しはつくと思いますが、主人公(女の子)が男の子に片思いをしていて、
別れ際、もっと好きになってしまうというものです。そのままです。
“明日また 会えるのに もっと好きになってしまう”
というサビを見る限り、ふたりの関係性はおそらくクラスメイトですね。学校帰りに駅まで一緒に歩いて帰っているところか、休日にデートをしていて、翌日学校でまた会えるけどふたりきりじゃないから今日もっと一緒にいたいと思っているかのどちらか。
ふつうに考えると学校帰りです。
あとのほうに“毎日同じ葛藤を私は繰り返している”ともあります。
“一緒にいる時間だけは 当たり前のようにしあわせで”
とAメロにあるのですが、「一緒にいる時間『だけ』は」というところが気になります。気になるというか、好きなポイントです。
他の時間がふしあわせ、というわけではないですが、家族や友人と過ごす時間が空白に思えてしまうくらい好きな人と過ごす時間は色鮮やかで濃密でしたよね。
果汁たっぷり100%の恋愛。
ちなみに誰も興味ないだろうけどわたしの初恋は小学5年で、高校2年まで同じ人のことが好きでした。なんと、中学の修学旅行は同じ班でした。奈良・京都の街が10割増しできらきら輝いてたなぁ(だが実らず)
透明人間になってその人の家まで飛んでいけたらいいのになぁとわりと本気で思っていました。変な意味ではなく。変な意味だけど。
「別れ際、もっと好きになる」にも
“魔法の鏡 覗き込んで 私生活を眺めよう”
という歌詞があります。共感しかない。
この主人公は“背中を目で追ったら 切なさが溢れる 泣きそう”と言ったり、“彼が存在する世界 できることなら全部欲しい”とも言っていて、かなり精神を消耗させながら恋愛していることがわかります。
ストーカー気質とも言えるかもしれない。
この曲でわたしがいちばん好きなのは、別れ際で彼を見送り「行かないで」とか「わがままを言わせて」と考えながら
“せめて20歩くらい 後を追って あきらめよう”
と言っている部分です。
あなたは、別れ際に「じゃあね」と手を振ってから【20歩】も後を追ったことがありますか?ふつうは5歩くらいじゃないですか?20歩も歩いたら彼に追いついちゃいそうです。
「別れ際、もっと好きになる」と聴くたびに、この部分で「追いすぎだよ」とツッコミたくなります。でもどうにも好きなのです。恋愛ってそういうことだったよな、と思い出すことができます。衝動的で、一生懸命で。
しかしこの彼は後ろを振り返らなかったのかなぁ。わたしはしょっちゅう振り返っていた気がするのですが。
#エッセイ #歌詞 #乃木坂46 #別れ際もっと好きになる #堀未央奈