10th Planetについて知っていること
私は自称日本一の10th Planet通ですが、知っていることをまとめてみました。
中には間違っていることがあるかもしれませんが、ご了承ください。
1.10th Planetの始まり
1990年あたり、Eddie Bravoが20代で「ミュージシャンなのに、なんかヒョロかったら嫌だよな~」と思って格闘技を始めました。
その中でも柔術にハマりました。自分でツイスターを開発(発掘?)して、使いまくって有名になっていました。ラバーガードも開発しました。
そして、2003年のADCCに出て、Royler Gracieに三角絞めで勝って、とてもバズりました。
その後、師匠・Jean Jacques Machadoから黒帯を授かり、10th Planetというジムを開きました。これが創始・Eddie Bravoの始まりであり、10th Planetの始まりです。
2.10th Planet広がる
Eddie Bravoは「ノーギ・サブミッションオンリー」を掲げました。
ノーギとは、道着ありの柔術ではなく、ADCCのようなギを着ないスタイルです。
サブミッションオンリーは、IBJJFのようなポイント制度は一切なし、タップを取ったほうが勝ちのルールです。
おそらく、当時このスタイルをメインとしたジムは世界的に非常に珍しかったと思います。そういった技術にフォーカスし、自身が得意とした「ラバーガード」と「トラック」のシステムをさらに発展させていきました。
ラバーガードとは、以前の記事でも書いたように有名なこれです。
トラックとは、シングルバックを発展させたようなツイスターに至るポジションです。なぜ「トラック」かというと、Eddie Bravoがトラックの中で色々考えたかららしいです。
その後、10th Planet所属の選手が続々と出てきて、ジムも世界中に広がりました。今では無数と言ってよいほどの数があります。
基本的には、Eddie Bravoから帯を授けられた人が世界各地でジムを開いています。ジムのオーナーは基本的に黒帯か茶帯の人がやっています。
そして、その弟子たちがラバーガードやトラックなどのシステムをさらに発展させていきました。
その中でも、特筆すべき選手などを書いていきます。
3.10th Planet Freaks
現在10th Planet所属でおそらく一番有名なのは兄・Richieと弟・GeoのMartinez兄弟です。
二人共以前はブレイクダンスをやっており、彼らの柔術のバックグラウンドはブレイクダンスです。
Richieは長い手足を生かしたラバーガード、Geoはトラックが得意なイメージです。
彼らの系列は、10th Plantの中でも「10th Planet Freaks」という名前で、いくつかのジムがあり
10th Planet San Diego
10th Planet Oceanside
10th Planet Spring Valley
10th Planet Poway
があります。彼らの弟子としてさらにKeith Krikorian、PJ Barch、Ilima-Lei Macfarlane(Bellatorの前女子フライ級チャンピオン)、Kyle Chambers、Licky Ruleなどが出てきました。
4.10th Planet Bethlehem
最近有名になってきているのが、10th Planet Bethlehemというジムです。
JM HollandとZach Maslanyという二人の選手がジムのボスです。
なぜこのジムが有名になってきているかというと、強い選手がどんどん出てきていることです。
1人は、Grace Gundrum。QUINTETの日本大会でも有名になった女子選手で、湯浅選手と互角の戦いをして、最近黒帯となりました。おそらくまだ10代。
もう1人は、Jon Blank。足関職人で、最近ADCCにも出ました。ここ最近一気に実績を出している選手です。
このジムは「Finishers Sub Only」という大会を開いており、結構レアで熱い試合が行われていたりします。
5.EBIとコンバット柔術
Eddie Bravoは以前「Eddie Bravo Invitational(EBI)」という、Eddie Bravo自身が考案したルールで大会を開いていました。
ルールは
●サブミッションオンリー
●打撃は禁止だが、サブミッションは基本何でも可
●制限時間中に決着がつかなかったら、オーバータイムという攻守が入れ替わる延長線が行われる
という形です。
EBIからGarry TononやGordon RyanというDDSメンバーが有名になっていきました。10th Planetの大会で、DDSが有名になるという・・・・なんとも切ない。
でも、GeoがDDSのメンバーであるEddie Cummingsからタップを取って超盛り上がりました。Eddie Bravoも「あれはEBIのベスト試合だな~」って言ってました。
その後、EBIはCJJWという大会に発展して消えました。CJJWは「Combat Jiu Jitsu Worlds」の略で、「コンバット柔術の世界大会」という感じです。
EBIのルールとの違いは、グラウンド状態での掌底攻撃が許されている点です。EBIとMMAの間みたいな感じです。
まだそこまでメジャーではないルールですが、今後に期待です。