人生脚本の書き換えが必要な理由
注:この記事は、私自身が自分と向き合うため、また、カウンセラーとして学んだ、あるカウンセラーさんの記事です。
どなたかの学びになればと思います。
人生脚本とは、本人が気づかないままに歩いている“人生のシナリオ”のことです。
子どもは、親との触れ合いを求めます。
例えば、親が忙しくて自分が病気になったときだけ優しくしてくれた体験があると、その子は病弱な人生を送ったります。病気が親とのコミュニケーション手段になっているのです。
親に愛されたくない子どもはいません。
親が我慢し苦労する人生を歩いていたら、その親に認めてもらいたい子どもは、わざわざ我慢しなくてはならないような大変な嫁ぎ先を選んで、あれもこれも背負って心身に病を得、自分の子にも我慢を押しつける、というような人生を歩くことになります。
存在不安の強い親が、トラブルの話で何となく活き活きしているのを感じている子は、問題児となり、結婚しても離婚、子を持っても家庭不和、あるいはアルコールやギャンブル依存などになって終生、親に“悩みの種”を与え続けます。親の気持ちをこちらに向けることによって、親が自分の存在不安を見なくてすむように助けているのです。その子は、親が自分と向き合うことから逃げ続けるための手助けをする人生を歩んでいるのです。
もし親が子の自律を望んでいなかったら…
その子は、自律してはいけない人生脚本を創ってしまい、自律につながるすべてのことは禁止令となって出来なくなります。先生の言うことがわからず自分は馬鹿だと思ってしまったり(理解するなという禁止令)、なぜか友人が出来ずいつも孤独だったり(親以外の価値観と接するなという禁止令)、なぜかうまくいきそうなときに失敗したり(成功するなという禁止令)…なぜ、自分はこうなんだろうという人生(脚本)を歩くのです。
怖いですね。
自分の表層意識は「なぜ?」と苦しんでいるのですが、自分の無意識は、「ほら、私はこうしてあなたの望む人生を歩いている。だから、私を愛してよ、おかあさん!」と、“脳内親”に日々の姿を見せ続けているのです。これほどに、子どもは健気なのです。
これが、「人生脚本」です。
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親を恨むのもわかりますが、親から植え付けられたIP:インナーペアレンツ(禁止令、ドライバー)と異なって、人生脚本は“自らが創ったもの”です。
どんなに辛く大変な人生であろうとも、自分の人生で出逢う友人や配偶者もすべて、自分の脚本に沿って選んでいます。どの人も、自分の人生は自分が創った脚本上を歩いているのです。
ですから、そういう意味で親のせいには出来ません。
そして、自分が創ったものだからこそ、自分で書き換えることも出来るのです。自分の人生を支配している見えない人生脚本に気づくこと。
気づくことが出来ると、人生が大きく変わって行きます。新たな人生脚本の元、新たな人生のステージに立つわけですから、登場人物も、そこで展開される物語もそれまでと異なるのは当然です。
人生脚本が自分を苦しめていると思われると思いますが、人生脚本は、親という環境下で生き延びるために必要だったものです。それがなければ、生き延びることができなかったかもしれません。
また、人生脚本は、親の望みを叶えるため、親を救うために形成した部分もあり、その背景にあるのは愛情です。つまりそれがどのような脚本であろうとも、あなたは愛情深い人間だということです。